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「年収を決めるのはスキルじゃない?」無視できない『成果のレバレッジ』という視点
こんにちは。能力開発部で検定や教育制度を開発をしている林 稔明(りんりん)です! 日々、能力開発について研究し、様々な施策を実行、発信している立場から新卒就活生に向けて情報を発信していきたいと思います。
成果のレバレッジとは
今回のブログでは、「成果のレバレッジ」というテーマでお話してみたいと思います。
就活に向けて企業の募集要項を見ていて、やはり気になるのは年収(月給)ですよね そこで、「同じ業界、同じ職種なのに、会社によって年収が大きく違うのはなぜ?」と感じたことはありませんか?
例えば、同じITエンジニアでも
• A社のエンジニアは 年収500万円
• B社のエンジニアは 年収1200万円
これはスキルの差だけでは説明できません。 実は、 「どんな仕事をするか?」と「どんな企業で働くか?」が、年収に大きく影響するのです。
1.年収を決めるのは「成果物のレバレッジ」
皆さんは年収を決める要素は何だと思っていますか?
プログラミングやマーケティングといった特化した技術でしょうか?
それともコミュニケーションや課題解決力といった汎用的な能力・スキルでしょうか?
また、都会なのか田舎なのか、大企業なのか中小企業なのか。。。
(ここからは個人の考えです)
年収は 「成果物のレバレッジ」×「成果物を出すための能力」 で決まると考えています。
• 成果物のレバレッジ= どれだけ大きな影響を与えられるか
• 成果物を出すための能力= どれだけスムーズに成果を生み出せるか
例えば、販売/サービス系の平均年収は339万円と全職種の平均年収の426万円と比べ87万円(-20.4%)低く出ています。
※dodaより平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)
まず店舗の販売員の成果とは「売上」です。
この「売上」を分解すると「客数」×「客単価」です。
店にもよると思いますが、1日に担当できる客数を20組、客単価を2,000円とします。すると1日の成果「売上」は40,000円です。 月に20日働いた場合、1か月の成果は800,000円です。仮にアパレルとした場合、アパレルの粗利率は大手で50%と言われていますので、最大でも月給400,000円が限界です。店舗の土地代や水道光熱費などの経費を考慮すると更に少なくなるでしょう。
では技術系(IT/通信)で見るとどうでしょうか。
平均年収は462万円と全職種の平均年収の426万円と比べ36万円(8.45%)高くでています。
※dodaより平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)
例えば、メルカリのようなプラットフォーマーで考えてみましょう。 株式会社メルカリのFY2024の通期売上収益(連結)は1,874億円でした。
(https://pdf.irpocket.com/C4385/Rhyn/T94v/DW3M.pdf)
2024年6月時点での従業員数は2,080人だったので、一人当たりの年間売上額は約90,000,000円となります(わかりやすいようにエンジニア以外も含んだ単純除算で計算)
(https://irbank.net/E34064/worker)
株式会社メルカリの粗利率は2022年3月実績では65.4%なのでこれで計算すると90,000,000円×65.4%=58,860,000円となるため、平均年収1,167万円も納得でしょう。
(https://talentsquare.co.jp/career/mercari-salary/)
2.同じ業界・業種でも、上流工程の仕事の方が年収が高い
株式会社メルカリを例に更に深堀してみましょう。 メルカリでは「無制限昇給制」という制度を採用しており、年齢や役職は関係なく、実力や成果によって給料が変わるようです。
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メンバー・プロジェクトオーナーは実際に手を動かし、システムの仕様書やプログラムを書くことが想定されます。 仮に、メルカリの中の1機能の売上貢献が5,000万円として、10人で開発すると1人当たりの貢献は500万円となります。
マネージャー・グループマネージャーとなると手を動かすのはほどほどに、利用者からのフィードバックを受けて新機能開発の企画やプロジェクトの実行やメンバーの教育など未来を見据えた動きが想定されます。 そうした場合、新規機能を3つ企画し、それぞれ売上貢献が5,000万円とした場合、1億5,000万円+未来への資産形成となり、メンバ・プロジェクトオーナーと比べて、売上貢献が高くなり年収が高くなることが考えられます。
※各役割の動きは想像です。
上流工程であればあるほど、年収が高くなるのは1つの意思決定におけるビジネスインパクトが大きいからです。 就職活動では、 「その会社はどの工程を担当しており、自分はどんな仕事をするのか」を意識する ことが重要です。
3.単一の事業形態よりもサプライチェーン全体を持つ企業の方が給料は高くなりやすい
もう1つ違う視点から考えてみましょう。
BtoC(消費者向けビジネス)の企業は、競争が激しく利益率が低くなりがちです。 一方で、サプライチェーンを網羅するような コングロマリット(複数の事業を展開する企業) は、より高い利益率を確保できるため、給与水準も高くなります。
例えば、
• 単なる飲食店チェーン → 利益率が低く、給与も低め
• 食品の製造・流通・販売まで一貫して持つ企業 → 利益率が高く、給与も高め
「自社農場のため新鮮で美味しい野菜を安く提供します!」みたいな謳い文句を見たことがある人は多いのではないでしょうか? 商品が消費者の手元に届くまでにはサプライチェーンという供給の連鎖が存在します。このサプライチェーンの左から右に流れるときに間接費(各企業の取り分やネットや設備などのインフラ費)が発生します。
そのため、農家さんが収穫したキャベツが1つ100円でJAが買い上げ、それを運輸会社に1つ120円で依頼しスーパーに輸送し、スーパーでは150円で売られるという感じに、原材料に間接費が上乗せされ、最終消費者に届きます。
これが、自社農場で自社の工場で加工し、自社の流通業者があり、自社の小売販売店があればどうでしょうか? それぞれ独立した企業の場合、少なからず間接費は発生するでしょうが上記で挙げた例よりは安く済むことが想像できると思います。そうすると間接費のコストがかからない分、人件費に回すことができ結果的に給料が高くなるというわけです。
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同じ業界でも、 ビジネスモデルを理解することで「年収が高い会社」を選びやすくなるのです。
4.まとめ:「会社・仕事の選び方」で年収は大きく変わる
同じ業界でも、上流工程の仕事の方が年収が高い
単一の事業形態よりも、サプライチェーン全体を持つ企業の方が給与水準が高くなりやすい
就活では、 「どんなスキルが身につくか」「今の自分が何ができるか」だけでなく、「どんな影響を与えられる仕事なのか」「サービス・プロダクトをサプライ(供給)する中でその企業の立ち位置はどこか」を意識する ことで、将来的な年収も大きく変わります。
自分が望む明るい未来の為に企業研究を怠らず、良い企業に入社出来るよう頑張ってください!!
※記事内の画像は全て生成AI(napkin.ai、chatGPT)で作成したものです。
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執筆者プロフィール:林 稔明(りんりん)
新卒で銀行系SIerでシステム運用を経験後、開発系ベンチャーへ転職、開発と運用を経験する事により、品質の重要性を認識し、SHIFTへジョイン。デリバリー部門で案件管理者を経験した後、能力開発部で検定や教育制度の開発に携わる。仕事のモットーは、「全力で楽しみ、残業は0」
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