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就職活動で考えるべき好き・得意・お金・やりがいのバランス

こんにちは。能力開発部で検定や教育制度を開発をしている林 稔明(りんりん)です! 日々、能力開発について研究し、様々な施策を実行、発信している立場から新卒就活生に向けて情報を発信していきたいと思います。


はじめに

今回のブログでは、「就職活動で考えるべき好き・得意・お金・やりがいのバランス」というテーマでお話してみたいと思います。

就職活動をしていると、「やりたいことを優先すべきか」「市場価値(給料)を重視すべきか」で悩むことがあると思います。
夢を追いかけることも大切だし、でも収入が安定しないと将来が不安……そんなふうに考える人も多いはず。

そこで役に立つのが、「Ikigai(生きがい)ベン図」というフレームワークです。
これは、自分のキャリアを「好きなこと」「得意なこと」「社会から必要とされること」「対価が得られること」の4つの要素で整理し、それらが重なる部分に「生きがい」があるという考え方です。

就職活動において、このフレームワークを活用すると「自分がどの企業・仕事を選ぶべきか」を考えやすくなると思います。

今回は、この4つの要素を分解しながら、どうやってキャリア選びに活かすかを解説していきます。

「好きなこと」だけでは仕事にならない

まず「好きなこと(Passion)」から考えてみましょう。
「ゲームが好きだからゲーム会社に就職したい」「ファッションが好きだからアパレル業界に行きたい」など、やりたいことを軸にキャリアを選ぶのは自然な発想です。

ただ、好きなことだけで仕事を選んでしまうと、次のような課題が出てくる。
• 仕事に必要なスキルを持っていないと、成果が出せず評価されない
• 競争が激しく、給与が低くなりがち
• 好きなことでも、仕事になると「やらされている」と感じることがある

「好きだから続けられる」と考えがちですが、「ゲームが好きだからプロゲーマーになったけど、仕事にしてみたら嫌になってしまった」というケースも聞いたことあるのではないでしょうか?。そのため、「好きなこと」だけで職業を決めるのはリスクがあると考えています。

「得意なこと」は長期的な武器になる

次に、「得意なこと(Profession)」を考えてみましょう。
「好きなこと」と「得意なこと」は似ているようで違います。

例えば、「人と話すのが得意な人」は、営業職やコンサルタントに向いているかもしれない。
「プログラミングが得意な人」は、エンジニアとして活躍できる可能性が高いかもしれません。

得意なことを仕事にするメリットは大きく
• 競争力がある(スキルがあれば評価されやすい)
• 成果を出しやすい(結果が出れば昇進や昇給につながる)
• 仕事の満足度が高くなる(得意なことを活かせると、やりがいを感じやすい)
のようなことが挙げられます。

ただし、得意なことだけでは「市場価値があるかどうか」がわからず、それが社会から求められていなければ仕事にならないこともあります。

「社会から必要とされること」を意識しないと稼げない

「社会から必要とされること(Mission)」は、自分のスキルや興味が社会でどのように活かせるかを示す要素だ。
たとえば、「環境問題を解決したい」や「人権問題を解決したい」という使命感は社会から強く求められるでしょう。 ただし、それがビジネスとして成立しなければ収入にはつながらないことに注意が必要です。

ビジネスとして成立するには、「市場のニーズがあるか」更に言うと「お金(対価)を払ってまで、サービスやプロダクトを享受したい」と思えるかが重要です。
市場のニーズが高い分野ほど、仕事の機会が多く、収入も高くなりやすい傾向にあります。

たとえば、同じ「プログラミングが得意」でも、AI・データサイエンスの分野は市場価値が高い。
一方で、競争が激しく市場が飽和している分野では、スキルがあってもなかなか評価されないことがあるでしょう。

「対価が得られること」がないと生活が成り立たない

最後に、「対価が得られること(Vocation)」を考えてみましょう。
これは簡単ですね。どんなに好きなことや得意なことを仕事にしても、収入がなければ生活が成り立たない。

たとえば、音楽が好きで才能があっても、それだけで生計を立てるのは難しく、一方で、需要があり、収入が安定している職業はたくさんあります。

大切なのは、「どのようなスキルがどれぐらう市場価値があるか/評価されるか」を考えることです。

就職活動で「生きがい」を見つけるには?

ここまで見てきたように、仕事を選ぶ際には「好きなこと」「得意なこと」「社会のニーズ」「収入」のバランスが大切です。
では、どうやって就職活動で「生きがい」に近づく仕事を見つけるのかというと

1.自分の強みを知る

  • 「好きなこと」だけでなく、「得意なこと」や「市場価値があるスキル」を考える

  • 自己分析ツールや適職診断を活用する

自己分析ツールや適職診断には「VPI職業興味調査」や「一般職業適性検査(GATB)」など様々なものがあります。自己分析の一環として取り組んでみるとよいかもしれません。

2.企業の市場価値を調べる

  • その業界の市場成長率や給与水準をチェックする

  • 企業の昇給率やキャリアパスを確認する

まずは業界というマクロレベルで現在・過去・未来の軸でチェックし、その後業種や職種という単位に絞って求められるスキルとマーケット(求職状況など)を照らし合わせ将来性があるかチェックしてみるとよいかもしれません。

3.長期的なキャリアを考える

  • 目先の給与だけでなく、「10年後にどうなっていたいか」を考える

  • 転職やキャリアアップの可能性を見据えた選択をする

VUCA時代の中で、長期的なキャリアを考えてもなかなかうまくいくことは少ないですが、最低限「こうはなりたくないな」「こんな人と仕事していたいな」「○○に関われたらいいな」ぐらいの抽象度で考えてみると意外とやりたいことがはっきりしてくるかもしれません。また、人生100年時代と言われており、新卒入社した会社に生涯勤めるというより転職を繰り返しながらキャリアアップしていくことも十分可能性としてあり得ます。そのため、一本道ではなく複数の道を見据えながら、最終的になりたい自分をイメージしてみると良いと思います。

まとめ

就職活動では市場価値や報酬も考慮しながら、「好きなこと」「得意なこと」「社会のニーズ」「対価が得られること」をバランスよく考えることが大切です。

Ikigaiベン図を参考に自分にとっての「生きがい」がどこにあるのかを考えながら、就職活動を進めてみてください。

「ikigai」の概念図 著作者:en:User:Nimbosa derived from works in the PUBLIC DOMAIN by Dennis Bodor (SVG) and Emmy van Deurzen (JPG) CC 表示-継承 4.0


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執筆者プロフィール:林 稔明(りんりん)
新卒で銀行系SIerでシステム運用を経験後、開発系ベンチャーへ転職、開発と運用を経験する事により、品質の重要性を認識し、SHIFTへジョイン。デリバリー部門で案件管理者を経験した後、能力開発部で検定や教育制度の開発に携わる。仕事のモットーは、「全力で楽しみ、残業は0」

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PHOTO:UnsplashJoshua Tsu