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開催報告「CloudNative Days Winter 2024 一日で学ぶクラウドネイティブ技術実践ハンズオン」

こちらは、公式アドベントカレンダー2024_A IT技術関連トピック Day.23 の記事です。
公式アドベントカレンダー2024_B 仕事術・キャリア・体験記も毎日記事を公開していますので、ぜひあわせてご覧下さい。

★Day22のアドベントカレンダー記事
「便利なPCリモコン “nanoKVM” の紹介」(中冨勝利)


はじめに


こんにちは。

デリバリ改革部 サービスプラットフォームグループの武井です。

前回のブログでCloudNative Days Winter 2024(CNDW2024)の紹介をしましたが、今回はそのCo-locatedイベントであるハンズオンの開催報告をしたいと思います。

CNDW2024の紹介記事はこちらをご覧ください。

イベント概要


表題にあるハンズオンイベントはCloudNative Days Tokyo 2023に立ち上がり、今回で3回目の開催となります。

毎回CloudNative Days実行委員の有志によってチームを組み、シナリオの組み立てやドキュメントの作成、検証、イベント当日の運営や技術サポートなどを行っています。

ちなみに公式Webページでは以下のように紹介されています。

CloudNative Days Winter 2024では、以前のCloudNative Days Tokyo 2023やCloudNative Days Summer 2024で好評だった Co-located ハンズオンを開催することになりました。

Co-located ハンズオンでは、しっかりと手を動かして技術を試すことを目的にしています。Co-located イベントに参加した後は、本編のCNDW2024で技術や活用ノウハウを知り、イベント参加後に実際に技術を取り入れるという流れを是非作ってください。

ご参加いただく方の目的として、以下のような傾向があると感じます。

  • クラウドネイティブなOSSにまだ触れられておらず、学習のきっかけにしたい

  • ハンズオンを通じて、普段感じている疑問点等を解消し、理解を深めたい

  • 座学だけでなく実際に手を動かして学習したい

また、SSHやLinuxのコマンドなど、一部事前に理解をお願いしている部分はありますが、基本的に参加資格のようなものは用意しておりません。次回以降の参加を検討されている方の参考になりましたら幸いです。

ハンズオンで扱う技術


ハンズオンで利用するコンテンツはGitHubで公開されています。

今回ハンズオンに参加できなかった方や、クラウドネイティブ技術をこれから学びたい方はご覧いただけると幸いです!

現時点でのハンズオンコンテンツは、以下のOSSをチャプターごとに学ぶことができます。

  • Docker

  • Kubernetes

  • Prometheus

  • Grafana

  • Pyroscope

  • Loki

  • Tempo

  • Open Telemetry

  • Cilium

  • Argo CD

  • Argo Rollouts

  • Istio

  • Hubble

各チャプターは一部を除いて依存関係がないように構成しており、順番にチャプターを進めることはもちろん、気になる技術に焦点を当てて進めることも可能です。

ハンズオンチームは、イベント開催までに各コンポーネントのバージョンアップや動作確認はもちろん、コンテンツの追加や見直しも適宜行っています。その結果、1日で学ぶことのできないタイトル詐欺のようなボリュームになってしまいました・・・(笑)

ちなみに私は

  • Docker

  • Kubernetes

を担当しました。

ハンズオンイベントの舞台裏


準備期間

上述の通り、ハンズオンチームは実行委員の中の有志によって構成されています。

実行委員メンバーは各自本業をこなしながら、業務後や休日を使ってイベントの準備を行っていますが、ハンズオンチームはそれに加えて、コンテンツの作成(修正)や動作確認などを実施する必要がありました。

※今回私は初の試みとして上記に加えてK8sのトラブルシュートのセクションを追加しました。 シナリオを考えるところから始まり、アプリやManifestの実装、動作検証までを一人で行いました。

毎週業務後の定例会議に加えて、ハンズオンの準備にかける時間も捻出しなければならないため、この期間は毎回時間の管理がとても大変です。

また、イベント当日に動作しなかったり、想定外のことが起きることを防ぐために必ずリハーサルを数回実施しているのですが、これがなかなかタフな作業だったりします。各チャプターごとにシナリオを上からなぞっていき、動作の可否や技術的な説明の正確性に加え表記ゆれや誤字脱字などもチェックしていきます。

基本的にはオンラインでの動作確認になるのですが、業務終了後19:00くらいに開始し、気がついたら日をまたいでいるということもありました。そこから再度修正、リハーサルというサイクルを数回続けるためイベント1か月前は非常にハードだったりします・・・。

ハンズオンチームのモチベーション(個人の見解)

さて、ここまで読んでいただいた方の中には「なぜそんな大変なことをわざわざするの?」「大変なら手を引いてしまえばいいのに」と思う方もいらっしゃると思います。

確かにその通りなのですが、このハンズオンイベントの運営には下記のように自ら学びながら初学者の手助けができる、というそれ以上の価値があると考えています。

チームメンバー自身の学びについて

ハンズオンのコンテンツを作成していくにあたり、バージョンの追従や技術的な正確性は最も重視すべきところです。したがってコンテンツ作成中でも様々なインプットを行いながら作業を進めていきます。その過程で、知らなかった知識などをいつの間にかキャッチアップできていたりします。

初学者の手助けについて

Kubernetesをはじめ、クラウドネイティブ技術は昔に比べて日本に浸透し始めていると私としても感じています。しかしながら、まだ一歩目を踏み出せていない(踏み出すことのできない)方もたくさんいるのではないかと思っています。かつての私もそうだったように、何から学び始めていいか分からないといった状況はとても苦しいはずです。そんなときに、このコンテンツが1つのきっかけになって背中を押せる存在になれたらと思っています。

そして、今回のCloudNative Daysのテーマでもある「小さな一歩、大きな飛躍~クラウドネイティブを継続する~」の言葉通り、これからも継続して小さな一歩の後押しをし、大きな飛躍に結び付けるサポートができたらと考えています。

当日の様子


そんな慌ただしく日々を過ごしているハンズオンチームですが、今回は準備期間が2か月ほどと、特にタイトなスケジュールでした。

そんな中で、何とか準備を整えイベント当日を迎えることができました。

それでは、会場の様子を少しだけお見せします。

今回の会場は弊社の新宿オフィスでした!!

ハンズオンはハイブリッドで行われ、各自がご自身のペースで学習を進めていくスタイルです。

もちろん、質疑応答はいつでもできる体制にしております。

今回は、オンライン10名・オフライン10名の方にご参加いただきました。

ご参加いただいた方、誠にありがとうございました。

イベントを終えて


参加者の声

このハンズオンイベントでは、終了後に毎回アンケートを行っているのですが、ありがたいことに参加者の方から毎回ポジティブな評価を頂いております。今回のハンズオンイベントでも、参加してよかったといった声が多くとてもありがたく思っております。以下、頂いたお声の一部です。

・すべてが良かったです
・ハンズオン手順、環境が整っている。ここまでつまらずに学習のみに集中できるハンズオンは初めてで感動しました
・手順記載のコンポーネントが最新化されており、業務にそのままいかせる
・手順に依存関係が明確になっており、興味関心によってどこから始めるのかを決められる
・スタッフの方にいつでもサポートを求めることができる
・リポジトリは公開されているのであとから(おうちクラスタ等でも)構築して学習できる

ハンズオン資料が読みやすかった点、さらに、ハンズオン中の不明点に親切にご回答いただけた点が良かった。

普段の仕事ではアプリケーションばかり触っているので、インフラについての知識を短時間で集中して勉強できる点が非常に良かったです。また質問があれば、すぐに知見がある方に聞いて確認できるので、その安心感も良かったです。

こうした言葉を頂くと、やってよかったと思えたり、同じ舞台に立っているエンジニアの力になれていることが実感できてとても励みになりますね。(恐らく私だけではなく他のチームメンバーも同じ気持ちのはず!)

また、ハンズオンイベントをブログ記事としてまとめてくださった参加者の方もいらっしゃいました!

ありがとうございます!!

一方で、改善しなければならない点やご指摘いただいた点もあるため、次回の開催に向けて運営方法やコンテンツをブラッシュアップしていく所存です。 (早速次回のハンズオンに向けた振り返りや改善案の議論も始まっています!)

最後に

CloudNative Daysのハンズオンチームは、皆様が楽しく学べるような環境やコンテンツをこれからも提供したいと考えておりますので、楽しみにしていてください!

リンク集


執筆者プロフィール:武井竜一
ネットワークエンジニアからキャリアをスタートさせ、OpenstackやOpenflow系SDNを扱った仮想化基盤プロジェクトのリードエンジニア、ソリューションアーキテクトなどを経験し2024年9月にSHIFTに入社。KubernetesとAWSが好き。

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