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情シスと経営:情シスの理解を深める


株式会社SHIFT コーポレートプラットフォーム部の米沢です。 「情シスと経営」というテーマにて、SHIFTで経営陣と対話する際に気をつけていることを3部作でお伝えしたいと思います。

情シスが経営のセンターピンになるために心懸けている活動指針にもなるものかと思います。

内容は以下の構成です。

  1. 情シスと経営:共通言語を持つ
    経営層と理解しあえる共通の旗印を持とう

  2. 情シスと経営:情シスの理解を深める
    情シス自身及び経営総も今必要な情シスを深く理解する

  3. 情シスと経営:情シスが加速する
    会社の中で情シスの位置づけを再定義する

今回は 情シスと経営:情シスの理解を深める という内容で、SHIFTが行っている半期評価にて、私が部の成果を経営層に訴えかけている内容をテーマに語っていきたいと思います。

情シスの存在意義って何ですか? 


"あなたにとって、情シスの存在意義って何ですか"って問われるとどう答えますか?時代の移り変わりもあり、いろんな答えがあるのではないでしょうか。

実際に皆さんが感じていることなのでどれも正解だと思います。

では、その次の質問として、"会社全体として、情シスの存在意義って何ですか"となるとなかなか答えが出ないのではないでしょうか。これは難しい問いです。各自それぞれ捉え方は違います。

刻々と変化する“求められる情シスの存在意義”

特に第1部で語ったように、経営層とこの部分があっていないと議論の障害となります。実は2018年当時、コーポレートプラットフォーム部ではなく、情報システム部だったのですが、部署名をかえた理由もここにあります。

情シスの業務は、社内のユーザー(従業員および経営層)を顧客とするサービス業であると考えています。先の問いは情シスの業務の根幹に関わるものだと考えています。情シスの業務をある商品に例えて販売したとして、どういうマーケティングをして販売しますか?という話だと思います。これは会社によっても異なるもので、一様なものではないとは考えます。また、今も含めこれから先の未来においては、情シスの世界もビジネス環境の変化や、AIを筆頭とする新しいサービスの興隆等で目まぐるしく変化が求められると考えます。すなわち"求められる情シスの存在意義"も刻々と変わっていく、現にSHIFTがそうでした。

だからこそ、情シスは会社(経営)のことを理解しながら、今必要とされるもの、今後必要となるもの/必要なくなるものを想像し、それに向けて創意工夫をしていくことが求められていくものだと考えています。理想を追い求めながらも、その時々において最も効果的なものを取り入れる必要があります。これば冒頭で紹介した過去記事にも書いていることです。

大事なのは"持続的な運用"

経営者と情シスのそれぞれが考えるべき範囲を時間軸の関係で図に表現すると、以下のような関係性を持ちべきと考えています。その中でもお互いの領域が重なっている部分が情シスの責任者がカバーすべき部分で、SHIFTでいうと私がそれを担ってきました。常に経営者の立場ならびに実務をする立場両面から未来を考えてきました。

みんなで情シスを形創ろうでも述べていますが、"持続的な運用"が私は情シスとして大事だと考えています。

これは決して製品のという意味合いではなく、業務機能という意味合いです。運用を前提に考えた場合、変化が早ければ早いほど、その未来を見据えて"準備=予測と対応"が必要になるはずだと考えます。

準備をするためにも、経営者が見ている未来を情シスが予測し(時には複数パターン想定することも大事)、それを支えるための備えをすることが肝要です。だからこそ、上の図にあるように常に経営者と考えを重ねておくことが大事であると考えています。私はこのような考えをベースにして、SHIFTのような変化の早い会社で、情シスを運営してきたと考えています。これまでの情シス運営が既存の情シスを変えるかもしれないという思いから部署名も変えた次第です。

その中で今かかるコスト+未来にかかるコストを考え、経営とガチンコで議論することで、"適切な投資=効果が実感できる"にもなっていくのではないかなーと思います。

情シスの面白さってなんですか?


"しめしめ"する瞬間

これまで情シスの存在意義に関する考察をしてきました。その上での話になりますが、では"情シスの面白さって"なんなのでしょうか?

これは私の個人的な趣味嗜好なのかもしれませんが、私が感じる情シスの面白さって、以下の2つで形容されます。

  • 机の下でガッツポーズする瞬間

  • お釈迦様の手のひらになっていると感じた瞬間

要は誰も想像すらしていなかった未来に対して、対応が取れていた状態に私はとてもエクスタシーを感じます。日本語でいうと"しめしめ"する瞬間です。

過去何度かそういう経験がありました。
例えば、コロナ禍ですが、SHIFTはかなり早く在宅勤務に移行ができました。それは、その前年に私がネットワークインフラの更改を行っており、それがうまく機能し切替ることができました。決してコロナのようなパンデミックを想定していたわけではないですが、その当時の状況、売上構造の変化、経営陣との会話諸々含め、近い将来必ず、外で仕事をする時代が来ると確信していていました。

その当時はオフィスでの仕事が前提で社内TC(セキュリティルーム)を運営していたのですが、今後こういう未来を見るべきという話をして、それなりの予算を投じて更改を行っていました。

本当にたまたまではあったのですが、このとき感じたことを今整理すると"情シスは会社を支える重要な部署、我々が未来の礎を作らないといけない。人間の細胞のように会社のエコシステムの一部であり続けないと存在意義はない"という思いがあったように感じます。

そこから情シス運営に対する考え方は大きく変わりました。決してその当時直接的に何かを言われたわけではないですが、確実にそのタイミングで会社を存続させた一因であると感じており、密かに"しめしめ"という感情と得も言われぬ感動があったことを今でも覚えています。

私はこれが情シスの面白さの本質であると考えています。

SHIFTでは年2回評価会議というイベントがあります。
そこでは部長陣が自部門の成果・メンバの頑張りを経営陣に伝え、評価をします。半年の成果を振り返り、今後やっていくこともあわせて伝えます。もちろんその会議を経営陣とディスカッションしています。これを繰り替えし行うことで、今の情シス立ち位置、求められている状態、今後訪れるべき状態を把握しながら、会社の未来を想像するように心がけています。日々是精進の毎日です。

実は情シスの面白さを整理できたのもその評価会議でのディスカッションですし、そのディスカッションを通じて、経営陣に情シスをより深く理解していただくことにもなりました。そういうことを繰り返すうちに自然と伴走が可能な状態となり、いろんなことを任していただけるようになってきました(予算も通しやすくなったとは思います)。

“情シス”から改名した思い

そのことを実感した2022年に情報システム部から「コーポレートプラットフォーム部」に名前を変えました。"名は体を表す"そういう思いが含まれています。その時の思いをその当時いるメンバと話して、同時に以下のロゴも合わせて作成しましたね。真ん中の◯が我々です。その周りにあるのがSHIFTにたくさんある組織、従業員、経営者=変化の元です。

あらゆる変化が起きても最終的には我々に集まってくる姿をイメージして作ったロゴで、我々が考えるコーポレートプラットフォームを象徴するものとなります。

✅次の連載テーマ
情シスと経営:情シスが加速する


執筆者プロフィール:米沢 毅
独立系ソフトウェアハウスでSEを5年、ITコンサル会社でアーキテクトを8年経験。その後SHIFTに2014にJoin。テスト実行管理ツール CATの開発マネージャを経て、2018年に情報システム部に異動、部長に着任。情報システム並びにセキュリティを管掌。未だに開発が好きで手を動かしています。

YouTubeチャンネルで役立つ情報発信中

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PHOTO:UnsplashSteve Johnson