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若者が多いSHIFTでベテラン転職者が楽しく活躍できる理由とは?


はじめに


こんにちは。 SHIFTアジャイルコーチの谷川です。

私は、定年まであと数年という状況で当社に転職しました。
そして、この5月で当社で一年間の業務を遂行することができましたが、アジャイルに働くことで、かなり充実した一年を過ごすことができたと思いますので、それを少し振り返ってみたいと思います。

現場での業務は楽しい


今現在は、アジャイルコーチ(技術者)として働けているため、お客様の案件対応の業務を遂行できており、現場の業務に毎日接することができています。

やはり現場の仕事は、
お客様の反応をダイレクトに感じることができるため、良いものができたときのお客様の良い反応を見れるのがとても楽しく(もっと見たい)、さらにお客様の業務目標達成のために動けていることにより達成感を感じることができ、社会に貢献できていることに喜びを感じることができるため、一日があっという間に過ぎていきます。

私は、自身のIT業界におけるキャリアでは管理職としてのマネージメント業務が半数以上ありました。管理者としてのメインの責務は自分が担当する組織の業績達成がメイン業務になるので、それに関してはそこそこの結果を出せていたので、多少の満足感がありました。

しかし、キャリア後半になり、自身の出世よりも働き甲斐を求めるようになり、アジャイルやWell-beingを知り、働き方改革、働き甲斐改革の活動をするようになりました。そして組織目標数値の意味、意義を考えるようになり、自社の売上や損益のような内向きな業績目標のみで、その数値の意味が説明できない数値を目標に掲げて、その達成のために全力を注ぐことについての虚しさを感じるようになりました。

現場でアジャイルな働き方ができている今では、出勤したくないと思うことがほとんどなく、休みを取りたいという衝動もほとんど起こらず、むしろもっと働きたい、貢献したいと思う状況なので、 私としてはとても健全で、自分自身がWell-beingな状態で働けていると思います(やる気に満ちた状態)。

アジャイルな働き方とは?


私は、アジャイルな働き方とは、下記のような状態で働けていることと考えています。

  1. アジャイルは、開発フレームワークではなく、顧客要望を重視する単なる「考え方」であると理解している

  2. 開発以外の業務にもアジャイルを適用している(ビジネスアジャイル、エンタープライズアジャイル)

  3. 関係者(特に上司)がアジャイルを正しく理解している

  4. 組織を幸せにできる組織アジャイルを理解している

  5. 心理的安全性が確保されており、積極的に前向きな発言ができる

  6. 現場に称賛、感謝の文化がある

  7. 定期的にふりかえり会を実施していて、プロセスのカイゼンが繰り返されている

  8. バックログがあり、やるべき作業の優先度がわかる

  9. プロジェクト状態の見える化にチャレンジしており、効率化につながっている

  10. チームメンバーの幸福度(Well-being)が定期的にWatchされている

現状、私が関わっているプロジェクトでは、社内のプロジェクト関係者に関しては、ほぼ上記項目のすべてに〇が付けられる状況です。

皆さんもいくつ当てはまるかチェックしてみてください。

スクラムマスター育成の中での気付き


現在、3つのスクラムチームの支援を、3名のスクラムマスターと共に実施しています。更に当社には、これからスクラムマスターになりたいという若手がたくさんおりますので、その育成にも携わっています。

先日、この若手スクラムマスター育成フォローの中で、言われた言葉について、かなり考えるところがありました。

「アジャイルに働けていることで、良い環境で仕事ができていると思うが、今後どのようにしていったら良いのかがわからない」

私には、この悩みはとても贅沢な悩みであるように聞こえました。
この悩みをあげてくれた方は、まだまだIT業界における業務経験の少ない方であり、本格的なアジャイル開発のPJの参画も初めてという方であったため、今の環境しか知らず、これが当たり前だと思ってしまうと、このようなことを悩むことになるということを理解しました。

私は、この業界が長いので、4Kと言われたような、月100時間を超えるようなめちゃくちゃな残業をしていたかなりきつい状況も知っていますし、大企業病が浸透しているような活気のない職場も知っているため、今のアジャイルに働けている状況が夢のようにすばらしい状況と感じることができるのですが、この状態しか知らない人にとっては、これから先にどんなところを目指せば良いのかわからない状況になってしまうことを学びました。

アジャイルに働けることの良さを理解するためには、 世の中一般では、まだまだ、下記のような環境で働いている方が多いことを若い人にも積極的に知らせて行く必要があることを感じました。

  • 官僚主義的な組織構造の中で、上意下達で忖度するのは当たり前

  • 心理的安全性が確保されていないので、会議では余計な発言はしない

  • 称賛・感謝の文化がなく、褒められた経験がない

  • 相対評価制度が、組織内に2:6:2の法則を作りだし、やる気に満ちた人材はほんの一握りしかいない

  • 過度な最適化、分業が進み、組織間の連携がない

  • 多重下請け構造により、組織のコアが失われている

【参考】大企業病あるあるとそれに強いSHIFTの文化について

スクラムマスター育成の中で、アジャイルをもっと深く理解させて、

  • ビジネスレベルで良いサイクルが回せるようになること

  • それがWell-beingにつながること

  • 好循環が最終的に会社やお客様に多大なる価値を提供できるようになること

を教えていきたいと思います。

アジャイルに働くことのメリット


前職の管理職のときには、ほぼ毎月、産業医面談に同席していました。つまり、それだけメンタル問題が多く発生していたことになります。 休職しなければならないような、重度な案件もざらに発生していたので、社会的な問題なのかな?と思っていました。

しかし今現在、私が関わっている40名くらいのプロジェクトの中においては、メンタルの問題を一切聞いたことがありません。毎日が充実しているので、あまりこのことに気付くタイミングがありませんでしたが、 これって世の中一般の職場のことを考えるとかなりすごいことではないかと思いました。

これが、正しくアジャイルに働くことの最大のメリットではないでしょうか?

私は現在のプロジェクトでは3つのスクラムチームを見てしますが、3つのチームともメンバー間の心理的安全性が保たれており、言いたいことが気軽に発言でき、打ち合わせにも笑顔、笑いがある、かなりいい感じのチームになっていると思います。

毎週、開発メンバーには、Formsを使ったアンケート回答をしてもらっており、

「あなたは、今、楽しく働くことができていますか?」

という設問に関しては、メリハリのある回答を依頼しています。

そして、メンバーひとりひとりとの毎回の1on1面談において、回答してくれた値の意味を詳細にヒアリングすることで、チーム状況を把握しています。この活動により、スクラムマスターと開発メンバーとの信頼関係が築かれ、スクラムマスターがチームメンバーの仲間になれており、この効果もあり、かなりいい感じのチームになれている気がします。

「人を育てること」によって感じる充実感


私が前に在籍していた会社では、かなりいびつな年齢別人口ピラミッドになっており、職場には若い人がとても少ない状況になっていました。

あくまで私の経験から感じることですが、一般的なITベンダーでは人材育成に関しても人材育成専門の部隊が存在し、専門的に行われることが多いと思うので、現場においては若い人たちと接する機会そのものが減っている気がします。

そして、いびつな年齢別人口ピラミッドの影響で、多数の社員が一気に定年を迎えるような状況になっており、 定年間近の社員や雇用延長の社員が お荷物 として扱われることが多いと感じています(個人の感想です)。

異なる世代と学び合い、成長できる環境

当社は幅広い年代の層が活躍し、もちろん若い世代の社員も多いです。今は私も毎日若い人たちと接することができているため、良い刺激を受けています。環境が人を育てるということが良く言われると思いますが、若い人たちと一緒に働くことで、自分もとても若くなった気がしており、若い人たちと同じように日々いろんな学習をしています。

そして、私のような経験豊富な者にとっては、 若い人たちを育成する機会にめぐまれていると感じます。

誰でも一度は「先生」と呼ばれる職業に憧れたことがあるのではないかと思いますが、当社には、やる気さえあれば、その機会を獲得することができます。

私は、自主的に社内のアジャイル系コミュニティに5つほど参加しているため、入社してまだ一年で、更にフルリモート勤務という状況ですが、社内の若い人の知り合いが100人くらいいる状況を作れています。

当社には、これからスクラムマスターを目指したいという人が、一からアジャイルを学び、現場で経験が積め、ベテランコーチ陣から手厚いサポートが受けれる環境が整っているように思います。

私自身も、若手の育成のために、自分が必要とされることを感じられることは、とても大きなやり甲斐につながっています。
これも、楽しく働けている要因の一つだと思いますので、これからも当社で頑張っていきたいと思っています。

おわりに


「アジャイルに働くこと」 に関する私の自論は、「アジャイルを正しく理解して働けていれば、必ずWell-beingにつながる」 というものであり、必ず楽しく働けることができるというものです。

実際に、それを自分自身が体現できていると思っており、とても若々しく、元気に、楽しそうに働いていると言われる理由だと思います。当社は、定年が70歳なので、私でもまだ10年以上も現場で働けるチャンスがあります。

自分が必要とされたい、自分の価値を感じたい、楽しく働きたいと思っている方は、是非、当社にお気軽に声を掛けてください。


◆参考文献
なし
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◆執筆者プロフィール:谷川 智彦(たにかわ ともひこ)
2023年5月にSHIFTに入社。
組織アジャイル教信者。真剣に「組織アジャイル」でいきいき、ワクワク、幸せに働くことができ、日本を元気にすることができると思っている。

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