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トラブル報告のコツ ~報告会をスムーズに終わらせる3つのコツ~

こちらは、公式アドベントカレンダー2024_A IT技術関連トピック Day.11 の記事です。
公式アドベントカレンダー2024_B 仕事術・キャリア・体験記も毎日記事を公開していますので、ぜひあわせてご覧下さい。

★Day10のアドベントカレンダー記事
「天才くんのセキュリティとこれから」(坂瀬 成俊)

この記事はこんな方におすすめ


  • トラブル報告会で細かい指摘や確認を受けることが多く、説明に時間がかかっている方

  • トラブル報告会をスムーズに進行/クローズさせたい方

  • 最近異動したばかりで、お客様の傾向が分からない方


1. はじめに


サービスへ影響するトラブルが起こった場合、以下の流れになると思います。

①検知からサービス復旧、暫定対処までの報告は当日~翌日中に行う。
②事象の整理、原因分析、再発防止策を検討して、報告会は数日後に行う。

まず①は、当日~翌日中にお客様と関係者に対して、スムーズに報告ができているのではないでしょうか。
しかし、数日後に行う②の報告会になると、参加する関係者は増えて時間も経っており、参加者のトラブルに対する情報量が増えいます。参加者から様々な意見が飛び交い収集がつかなくなることがあります。

本題とはあまり関係のないことを指摘されたりして、1回の報告会では終わらず、何度も最終報告会を開催した経験はないでしょうか。
報告会は回数が重なるたびに指摘事項が増えて、指摘した本人の記憶もあやふやになってしまいクローズできない状況に陥ります。

今回は②の報告会で、スムーズに報告会を進行させる3つのコツを共有したいと思います。

2.原因と再発防止策のポイント


原因と再発防止策を「組織」にフォーカスする

トラブルの原因は手順、ルール、システム、設備、環境など様々なことが起因します。原因分析は、根本原因を「人」ではなく、「人」を取り巻く手順、ルール、システム、設備、環境の中で特定します。この原因に対して手順やルールを改善、またはシステムや設備を改修して再発しない対策を講じます。

但し、報告相手によっては原因を「人」≒「組織」にフォーカスした内容に納得される方もいます。例えば、Aさんがいつもケアレスミスを起こすとします。再発防止に「Aさんには、単独で完了する仕事を担当させずに、複数人で行う仕事を担当させる」などの対策があると納得する方がいます。

このような納得の仕方をされるのが多いのは、担当されている業務の歴が長く(10年以上)職人気質な方です。こういった方が報告相手にいる場合は、「組織」にもフォーカスした再発防止策を入れると報告会はスムーズに進むでしょう。

「教育」などの長期的な再発防対策は別管理にする

長期案件の場合、原因に「人」≒「組織」を入れた場合、再発防止策に人材育成や教育といった策が出る場合があります。これらの施策は中長期の施策になり、計画した人材育成や教育のスケジュールが終わるまでトラブルがクローズできなくなる場合があります。

このような事態を避けるため、案件内の定期的なイベントや会議体で、人材育成や教育計画の進捗管理を加えると良いでしょう。該当の再発防止策を、トラブルと別管理にすることで報告会はスムーズに進みます。

3.表現と報告内容のコツ


抽象的な表現は避ける

報告会で「周知します」「徹底します」「防止に務めます」といった抽象的な文言に対して、指摘を受けることが多々あります。こういった抽象的な表現は避けて、どうやって「周知」「徹底」「防止」するのか具体的な方法を記載しておく(具体策が無いのであれば記載しない)ことで、報告会はスムーズに進むでしょう。

報告内容にお客様への助言や依頼事項を入れる

トラブル報告書には、経緯、事象、影響、原因、再発防止などの項目が一般的です。この原因欄や再発防止欄に、お客様の業務に踏み込んだ助言や依頼事項を記載すると、お客様はそれらを助言、提案として受け取ります。

例えば、原因が「お客様環境が特殊」だった場合、特殊なお客様環境の中でもミスしないための防止策を講じます。加えて、お客様へ「特殊な環境の改善申し入れ」を依頼事項とすると、お客様は自分たちの環境が特殊だったことを認識して、自分たちでは気付けなかった課題に対しての助言、提案として受け取ってくれるため、報告会はスムーズに進むでしょう。

4.報告タイミング


完了報告をスムーズに進行できる時間帯は

報告会は、昼食後の午後一を狙いましょう。食後は人間の三大欲求のうちの一つである食欲が満たされるので、幸福感が高い状態です。参加者の幸福感が高い状態で報告会を開催できれば、スムーズに進行させることができるでしょう。

逆に、朝一や午前中は頭が働く時間帯なので報告相手の指摘が鋭くなります。また、終業に近い夕方の時間帯は、何故か本題と関係のない指摘が多くなります。

最も良い時間帯は13:00~15:00の間で、この時間帯であれば報告会はスムーズに進むでしょう。

5.最後に


上記はあくまでも表面的なテクニックです。根本原因を分析/追及して、それぞれの根本原因に対して二度と同じことを繰り返さない再発防止策を講じた上で、このコツを取り入れると、スムーズに報告会を進めることができます。参考にしてみてください。


執筆者プロフィール:原田 旨一
前職は独立系SIerで、客先常駐で共済システムの運用管理者に従事した後に、自社のセキュリティやクラウドの営業やビジネス企画、基盤案件や開発案件の管理者を経験。地方も広域に経験(都内近郊に加えて、山形、愛知、岐阜、大阪、京都、兵庫、鳥取、岡山、広島、山口、香川、徳島)。数多くの上司や部下と出会うことで教育に興味を持ち、2024年7月からSHIFTにジョインして能力開発部に所属。

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PHOTO:UnsplashMiriam G