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SHIFT発!障がい者雇用でデザイン業務をして気づいたこと

🎄こちらは、公式アドベントカレンダー2024_B 仕事術・キャリア・やってみた Day.11 の記事です。
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★ひとつ前のアドベントカレンダー記事
「【Excelのタイパな話】 「タイピング筋」を鍛えて周りと差がつくタイパを実現しよう※タイピングゲームのコード付き」


はじめに


こんにちは!株式会社SHIFT ビジネスサポート部の岑(ミネ)です。

SHIFTは、ソフトウェアテストにおける品質保証を主軸に事業を展開しています。テストエンジニアはもちろん、コンサルタント、営業、人事、経営管理等、様々な方が働いています。

私の所属しているビジネスサポート部は、障がいのある方を中心に構成され、2024年11月現在、約200名のメンバーが所属しています。主な業務内容としては、他部署で行なっている業務で、工数やスキル等、人的リソースが欲しい場合に依頼を受け、業務を行っています。その中でも定期で依頼を頂くものを定例業務、単発で頂くものをスポット業務として行い、業務の領域ごとのチームがあります。

この中で私は、バナー&サムネイル制作、DTP制作、SNS運用サポートなどの業務に従事しており、デザインを中心に幅広い業務に携わらせていただいています。作るものは、宣伝や告知に関わる制作物が多いです。制作物が社内外に発信されること、そして、成果が出ることにやりがいを感じています。

SHIFTを通して、私はずっと仕事にしたかった、デザイン業務をすることができるようになりました。この記事を読んでいただくことで、これから障がい者雇用で働きたい、デザイン業務をやってみたいと思う方の助けになればと思います。

ぜひ最後までお付き合い下さい!

この記事の想定読者

  • 障がい者雇用の当事者がどう働いているか知りたい方

  • 障がい者雇用でデザイン業務をしてみたい方

デザイン業務をするために必要なこと


必要な1つの姿勢

デザイン業務をするには、制作物を通してお客様が達成したいことを叶える姿勢が必要です。この姿勢は障がい者雇用であっても変わりません。

ビジネスサポート部には、様々な強みをもった方がいます。例えば、書類のWチェックで誤字脱字を発見するのが得意、業務に対して高い集中力を発揮し没頭できるなどです。こういった特徴は、特性と呼ばれます。

一緒に働く仲間が、私がもっていない特性を持っていることを忘れてはいけません。むしろ、一緒に働く仲間には様々な特性があり、多様性を考えてデザインをするという意識は、より必要だと感じています。

good design company 代表取締役のアートディレクター、水野学さんは

デザインによって、何かが今までよりもよくなる。それがデザインの義務であり、使命だと思っています。
(出典:『アイデアの接着剤』水野学 朝日文庫)

と仰っています。

私は「もっとイベントの集客率を上げたい!」「採用募集をするので告知して欲しい!」といったご依頼を受けています。イベントと採用募集をすること自体はテキストだけでもできます。

しかし、お客様が求めている成果を出したいという思いが叶うかは別問題です。

この段階で必要となるのがデザインです。視覚的なアプローチでの課題解決をはかり、お客様の目的を達成するためにもっと良い方法はないか?を試行錯誤します。

また、SHIFTでは様々なバックボーンの方が働いています。もし誰かが特性から困りごとを感じているのであれば、デザインでどうしたら困りごとを解決できるか?を考えることも求められます。様々な特性があるからこそ多様性を意識し、ユニバーサルデザインを生み出すことが必要です。

実例を踏まえて解説

ここからは実例を踏まえて解説させていただきます。こちらをご覧下さい。

この画像は、実際にビジサポ公式Xにて求人情報の告知に使用されたものになります。

制作するにあたり、私が気をつけたのは文字の読みやすさです。一部グラデーションになっていますが、レッド、ブルー、ホワイト、ブラック、グレーの5色でまとめました。告知のため、色の主張を強くしX上で埋もれないようになっています。

その上で、タイトルと開催日をどう読めるようにするか?という課題に対しては、背景色との明度差で読みやすさを確保することにしました。ホワイトにしたのは、誰でも明るい色として知覚できるからです。

このように、様々な特性をお持ちの方がいるからこそ、どんな人でも分かる表現を模索することが大切です。

SHIFTに入社して変わったこと


私は、美術大学、前職、SHIFTと、デザインに携わって10年以上経ちます。その中で分かったのは、SHIFT入社前まではデザイン業務は制作だけすれば良いと勘違いしていたということです。

nendo代表のデザイナー、佐藤オオキさんは

ものごとをフラットに観察し、新しい切り口を発見する「眼」と、それをしっかり形にしていく「根気強さ」。それと、自分の考えを正しく伝える「コミュニケーション能力」さえあれば、デザイナーとして食いっぱぐれることはありません。
(出典:『問題解決ラボ』佐藤オオキ 日経ビジネス人文庫)

と仰っています。

SHIFT入社前、私はデザイン業務は作るのが仕事なのでコミュニケーション能力は要らないと思っていました。

しかし、デザインは、ご依頼を下さるお客様と、制作物をご利用下さる方がいて成り立つ職業です。つまり、他人から必要とされているから仕事になるのです。 他人との接点には必ずコミュニケーションが発生します。コミュニケーションの手段は、声を出す、文字を書く、音で表す、図や絵を描くなどがあります。

私はデザイン業務に携わるからには、視覚伝達分野のプロであるべきだと考えています。そして、表現は誰にでも等しく平等に伝わる必要があります。

D&DEPARTMENT PROJECTの代表、ナガオカケンメイさんは

デザインを判定するのは、いつの時代も素人である生活者だ。
(出典:『ナガオカケンメイの考え』ナガオカケンメイ 新潮文庫)

と警鐘を鳴らしています。
特定の人にしか伝わらないデザインに意味はないということです。

実際、私にご依頼して下さる方々はデザインがあれば目的の達成が近づくことを知っています。 その思いについては、全身全霊を尽くして応えたいと考えております。

デザインのゴール


デザインのゴールは、お客様の課題解決を目指すことなので、障がいの有無に関わらず、この考え方が必要です。

デザインに関心がある方が陥りがちな罠としては、制作物の完成で満足してしまう点です。実際に私も美大生の時は提出すれば単位を貰えたので、作ったあと制作物がどう使われるのか?まで関心が向いていませんでした。

本当は、アイデア出し、制作、使用、廃棄の4ステップを考えて、制作をしなければいけなかったにも関わらずです。

少し酷な言い方になりますが、作ったものはいつか必ず捨てられます。現代は消費サイクルが早いので、作って捨てるスパンも短くなっています。もしかすると、デザインが必要な場面は一瞬しかないのかもしれません。

デザイン業務をし続けていくためには、この一瞬の需要を掴むこと、お客様が本当に求めているものを作れるか?がカギなのです。

私は「デザインとはプレゼントを贈るようなもの」と教わりました。プレゼントを貰った瞬間は嬉しいものですが、生活に馴染むと気持ちは褪せていきます。

個人的な見解ですが、デザイン業務に向いている人がいるとするなら、プレゼントを贈り続けられる人です。自分の欲しいものではなく、相手の欲しいものを想像して作り出すこと。 この視点を得られると、グッとデザインが良くなると思います。

これからも、私はお客様の課題解決を目指してデザインに取り組みます。

どうしたら喜んでもらえるのか?人を幸せにできるのか?を考え、プレゼントを贈る気持ちで業務にあたっていきます。

そして、ビジネスサポート部が掲げる、才能と能力を活かして、みんなが活躍できる社会の実現に向けて進もうと思います。


執筆者プロフィール:岑(ミネ)
美術大学卒業後、IT企業の事務職を経て、2022年SHIFTへ入社。現在はデザイン業務やSNS運用サポートの業務に従事している。

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