JSTQB受検で気を付けたい”2つの落とし穴”
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はじめに
こんな人向けの記事です:JSTQB(Foundation Level)の勉強を始めたい、または始めてみた人
こんにちは。QAエンジニアの山鹿です。
私はQAとして、前々から体系的なテストの知識をつけたいなと思っていたのですが、ぴったりの試験がありました。
JSTQB。
思い立ったが吉日。
申し込み。勉強。 受検。 無事合格。
とはいえ、これは楽なものでは決してありませんでした。
ここでは、私が実際にJSTQBを受けてみてわかった注意すべきポイントを2点、紹介したいと思います。
1: JSTQBとは
言わずと知れたテスト技術者資格で、JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)という組織により認定されます。
ソフトウェアテストを体系的に学べることから、ベテラン・若手問わずぜひ受けておきたい資格です。
※詳細はJSTQBのサイトをご参照→ https://jstqb.jp/
2:侮れないJSTQB
JSTQBはいくつかのLevelに分かれていて、今回紹介するのはその基礎ともいえるFoundation Level。
「Foundation Level」と聞くと、なんだか簡単そうですよね。
しかし侮るなかれ。
40点のうち合格点は26点ほどといわれますが、その合格率は6割前後。
誰でも余裕で受かるようなモノではなさそうです。
3:落とし穴①:言葉の意味に要注意
あなたは、ソフトウェアテスト関連の用語として「エラー」と聞くと、何を想像しますか?
...え、処理が正常に完了できてないことだよね?
よく見る「応答しません、待ちますか?」のアレとか「404」のアレとかでしょ?
もちろん一般的にはその通りです。
ただ、JSTQBでは下記のように、ソフトウェアテストの観点から異なる定義がされています。
「エラー:間違った行為を生み出す人間の行為。」
おっと??
例えば納期が迫り、焦ったエンジニアが誤ったコーディングをした、などをいうそうです。「ヒューマンエラー」の方をさすんですね。
※ちなみにJSTQBでは「応答しません」など、要求が実行されないことは「故障」と呼びます。
(ちょっとややこしいですね)
このように、JSTQBでは我々が普段使っている意味とはちょっと違う定義がされていることがあります。実際、この辺のややこしさを突く問題が出る可能性も十分にあるので、引っかからないよう対策をしておきましょう。
とりわけ「テスト設計」「テスト完了」「デバッグ」「動的テスト」「欠陥」など、人によって微妙に使い方が違う用語は、しっかりおさえておくとよいと思います。
用語の意味は、シラバスの「用語集」または勉強アプリ「テス友」などで見ることができます。
※テス友:https://www.qbook.jp/info-testomo/ (「ソフトウェアテスト資格完全攻略 テス友」、バルテス株式会社)
用語に違和感を感じたらすぐに確認しておくのが吉です!
4:落とし穴②:小手先のテクニックが通用しない
昔、受験生だった方はなんとなく分かるかもしれませんが、国語の選択問題など、選択肢の絞り込みが難しい問題ありましたよね。
こんなとき「奥の手」として、私はこんなテクニックをよく使っていました。
「すべて~~である」と書いてある選択肢は選ばない
「~ということはない」などと断定している選択肢は選ばない
しかし。
JSTQBでは、このようなテクニックに頼ろうとするのはちょっと危険かもしれません。理由の説明として、テス友にある練習問題から引っ張ってきてみましょう。
さて、この文章は正しいでしょうか?誤りでしょうか?
「機能テストは、すべてのテストレベルで実施できる。」
「100%のデシジョンカバレッジ達成は、100%のステートメントカバレッジ達成を保証するが、この逆はない。」
これは、書きっぷりや雰囲気だけでいえば、あまり積極的に選びたくはないですよね。勉強前の自分なら、もっと無難なことを言っている選択肢を選んでしまいそうです。
しかしこれは両方「正しい」文章。
※もちろん「すべて」と書いてあるがために不正解、という文章もあります
何を言いたいかというと、ちゃんと理解していないと解けない問題がほとんどだということです。
なお、私が理解の定着のため私が心がけていたことは、「なぜその選択肢が正解なのか」をぶつぶつ言いながら練習問題を解き、説明できなければシラバスを見ること。
このサイクルを繰り返したところ、理解が定着して忘れにくくなっていきました。
5:まとめ
注意したい点を2つ紹介しましたが、すなわち、
しっかり理解できるまで学習すること
決してナメてかからないこと
言葉のややこしさ克服も、怪しい選択肢を自信をもって選べることも、しっかり学習してこそなせる業です。
足元をすくわれないように、ここをしっかりおさえて受検に臨みましょう!
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