「取っただけ」で終わらない!アンケートを成果につなげる5つのチェックリスト
こんにちは!SHIFTのDAAE(ダーエ)戦略部で新規事業のマーケティングを担当しているよっしーです。
この記事では、初めてアンケートを取る方もしくはアンケートをもっと有効に使いたい方に、アンケート設計時にチェックしてほしいポイントをお伝えします。
はじめに
アンケートは、ユーザー調査の中でも比較的簡単に実施できることから、非常に重宝されている調査手法です。
マーケティング部門に限らず、人事や総務、営業など、あらゆる部署で導入されているのを見かけます。が、その簡単さゆえに「とりあえず!」とアンケートしてみたものの、結果をうまく活用できなかったという方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
私はこれまで消費財やECプラットフォーム事業など、コンシューマー向けマーケティングを担当してきました。キャリアを通して、ユーザー調査をすることも多く、自社だけでなくクライアントのためのアンケート設計にも関わってきました。
これまで繰り返しアンケートを作成してきた経験から、その重要さのわりに抜けがちな観点をリストとしてまとめてみました。
アンケートをとる前にぜひチェックしてほしいこの5つの観点について、順に説明していきます。
1.アンケートの結果をどう使うか、設計時点で決まっているか
アンケートはあくまで目標を達成するための手段であり、ゴールは「知ること」ではありません。アンケートの結果を踏まえ、どうアクションするか、その意思決定をサポートし、実際の行動に繋げられて初めてアンケートが効力を発揮します。そのため、どんなアンケートも次のアクションにつながるように設計する必要があります。
私がオススメしているのは、アンケートを設計する前に"アンケート結果を使ったアウトプット資料"を先に作ってしまうことです。
例えば、あなたが企画のプレゼンをする必要があるのであれば、アンケートの結果はこうなるはずと想定しながらプレゼン資料を作成してしまいます。もちろん仮説で作っていくので、実際のアンケートの結果とは乖離するかもしれません。しかし、この過程を経ることで、現時点でわかっていること/わかっていないことが何か、何が検証できれば意思決定ができるのか、その解像度がグッと高くなります。また、検証したい部分が実はアンケートでは確認できない種類のものだった、などのミスを事前に防ぐこともできます。
面倒に感じるかもしれませんが、必要な作業を前倒していると考えて、ぜひトライしてみていただきたいです!
2.全ての設問について、何を決めるためか説明できるか
アンケートを通して検証したいことが明確にできたら、次は実際にアンケートを設計してみます。
設問が作成できたら、1問1問に対して、この設問を通して何を知りたいのか、その結果で何が決められそうか、改めて確認してみましょう。ここで「アクションはできないが知りたい」だけの質問はなるべく削ります。例えば「現実は生産量が絶対に増やせない状況だがユーザーが販路拡大を希望しているか聞きたい」などは結果が行動に繋げられず、設問が無駄になってしまいます。
また、この時点で設問を通して何が検証できるのかをうまく言語化できない場合は、知りたいことが明確になっていない可能性が高いため、1に戻って何が知りたいのか今一度洗い直してみるのがオススメです。
アンケートは設計していくうちに、あれもこれも聞きたい!と設問が多くなってしまいがち。ただ、答える側から見ると、質問数が増えるほど離脱が増えたり、集中力が続かずに回答の精度が下がる事態が発生します。必要な項目のみに絞り、設問数はできる限り増やさないようにしましょう。
※単体では意味がなくても、例えばクロス集計をかけることで意思決定の材料にできるものはもちろん残します。
3.仮説を持って抜け漏れなく設問を作っているか
大前提として、調査は「わかってないことを対象者に聞く」ために実施するものだと思いますが、アンケートでは回答者がこちらの聞きたいことにズバリ答えてくれるわけではありません。質問の仕方や提示した選択肢によって得られる回答は大きく異なってきます。
例えば、ある商品の購入理由を聞く場合、本当は「SNSで紹介されていたから」だったとしても、選択肢にSNSの項目がなければ「店頭で見たから」など他の要因を選択してしまうことがあり得ます。これでは、アンケートの結果が事実と乖離してしまいます。
アンケート設計の時点で、現状のデータやファクトからユーザーの思考や行動をトレースし、「こういった要素を重視して商品を選択しているはず」「こういった経路で情報を獲得しているはず」といった詳細な仮説を立て、その仮説が正しいことをアンケートで確認するつもりで設問を作成しましょう。精度の高い仮説に基づいたアンケートにできれば、実態に近い結果を得られ、次のアクションの精度を上げることができます。
4.事前にテストアンケートを実施し、フィードバックをもらっているか
アンケートが完成したら、事前に社内で誰かに試してもらうことをオススメします。客観的に評価してもらいやすいので、同じ部署よりも違う部署の方に依頼するのがベターです。
試してもらったら、その結果をチェックし、事前に想定していた回答が得られているかを確認します。もし考えていたような内容が返ってきていない場合は設問を見直す必要があります。
また、テストしてくれた方からアンケートに対する率直なフィードバックをもらいましょう。
アンケートは文字だけの一方通行なコミュニケーションになるため、設問についての解釈は回答者側にゆだねられます。知りたい情報が意図通り回答者から引き出せる設問になっているかを必ず確認しましょう。
5.統計上必要な回答数が取れそうか
アンケートは原則として定量調査であり、最終的に回答者の選択を数値で分析することになります。十分な回答数が集まっていないと、分析しても統計的に意味を持たないデータになってしまいます。
全体での回答数はもちろん、もし性別や年齢などでクロス分析をする想定であれば、一番知りたい属性グループに絞った時の回答数が100を超えるよう回答を集めましょう。もし、どうしても数を集めるのが難しいようであれば、デプスインタビューなどの定性的な調査手法へ切り替える方が有効かもしれません。
おわりに
ここまで読んでくださった方はお察しの通り、アンケートの成否は設計にかかっています。
設計段階で課題設定や仮説立てがうまくいったアンケートは、その後の分析もスムーズになりやすく、すぐにネクストアクションに繋げられます。
一見、遠回りに感じるかもしれませんが、設計に手間をかけることがアンケートを有効に活用するための一番の近道だと思っています。
以上、アンケートを成果につなげる5つのチェックリストのご紹介でした。
読んでくださった皆さんに少しでも参考になる部分があれば幸いです!
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