元シナリオライターが教える、今日から始める文章改善 ~品質保証編~
上京してきて初めて感じる東京の冬の寒さも堪えつつ、本日誕生日を迎える、人呼んで愛の人こと24卒のタカヤマと申します。
年の瀬、師も走ると書いて師走の折、皆さまいかがお過ごしでしょうか。当社ではホリデー企画としてブログにてアドベントカレンダーを作成するんだそうでございます。本日はその5日目となるのでしょうか。
どうか、読者様の隙間時間を有意義なものへとできましたならば、幸いでございます。では、早速本文へまいりましょう。
文章の持つリスク
ひょんなことからIT業界に就職して、今の今まで勉強の毎日でございましたが、こんな私であっても、皆様にお伝えできることがあるだろうと思い立ち、筆を執った次第でございます。外題でも触れているように、それは文章の品質を向上させるために意識できることについてです。
この内容は存外軽視されがちな難しいものでして、いかに正しく綺麗な文章を書きましても、それが評価につながることは滅多にございません。されど逆に間違えていたならば、修正に工数を割いてしまったり、仮に誤字を残したまま発表してしまえば、信頼を失うことや企業価値の物差しとして機能させてしまうこともあります。
ああ、この会社は細かいところに気を使わないのか、と思わせてしまうのは避けたいところだと存じます。
特に私のように品質保証を生業とする会社に身を置くのであればもってのほか、文字の間違いを発見できない会社に、当社アプリのバグを見つけられるのだろうかと、致命的な不安を抱かせてしまう可能性も有するわけであります。
また、文に苦手意識を持つ方々の中には、助詞の使い分けにも悩んだ経験があるという方が多くいらっしゃるかと思います。この賞のタイトル「文の持つリスク」は、文法的には「文が持つリスク」でも良いだろうというように。
そこでまず、本記事にてご紹介したいのは、全社員が持つべき「文章を書く際に意識する点」について、多少なりともご指導できればと考えております。お楽しみいただければ、望外の喜びです。
誤字の招く顛末
「てにをは」が抜ける、間違える。漢字を間違えてしまう、文章順序を間違えるといったことは、たとえ文章のプロであったとしても起こりうることです。
何故か。PCが記憶した変換によって漢字を間違えてしまう、文章を修正している際に、前の文章が残ってしまい、そのままにしてしまったなど、原因は多岐にわたります。
Wordなどで文章を書いている際には、文字が小さいことから見逃してしまうケースもあるかもしれません。自分で書き上げた文章は脳内で補正が行われるという俗説もあるように、自分で書いた誤字にはなかなか気付くことがかなわないわけでございます。
文章のプロ達には、誤字を校正する方々が居ます。しかし、文を本業としていない多くの企業では、そのようなお仕事に特化した方々を有する場合は少なく、日々作成される資料にて信頼を損なってしまうリスクと隣り合わせになっているといっても過言ではないのです。
また、社内資料であっても、従業員の満足度を下げてしまう可能性がないといいきれません。自分の会社の社内通知に誤字があったら。プレゼン資料内に誤字が残ったままなのにもかかわらず、気付かないまま上長がお客様に見せていたら。「本当にこの会社に在籍していて大丈夫なのだろうか」と思わせる遠因になる可能性も孕んでいるわけです。
大切なのは気遣いの心。お客様に、そして自社に、不安や不満を持たせないために、今日からできることはないものか。確かに、気にしすぎだと言われればそうなのかもしれません。けれど、簡単に修正できるリスクを抱えたまま対策をせずにいるというのも、なんだか居心地が悪いというもの。
そこで私の出番でございます。明日から、いや、今日から始めることのできる、誤字を防ぐ方法を元シナリオライターの私から皆様へお届け。何一つ難しいことはお書きいたしません。どれか一つでも構いませんので、是非本日より日々の業務に取り入れて、資料の品質を安定させてみませんか?
それでは次の章より、幾つか例を挙げてみましょう。
誤字を見逃さないために、今日からあなたができること
1. 再度読んでみる
1番簡単に行える誤字の発見方法です。全て発見できるかは慣れ次第になりますが、存外漢字の間違いや横文字系統の間違いには気付きやすく、時間もそれほどかからないため、おすすめの方法となります。
2. 音読してみる
音読というのはかなり良い手です。黙読する際と比べて、発声をするというタスクも追加されるため、誤字があった際に違和感を覚えやすいのです。特に漢字の発見精度は高く、タイピングミスなどにより生じた誤字にて起こるタイポグリセミアなどを防ぎ、誤字の発見確率が上がります。
3. 一晩おいてから読んでみる
ネットでは深夜のラブレターという比喩が使われますが、実に効果的な手段です。筆が乗っているときは、次へ次へと書き進められるものですが、一晩おいてから確認をしてみれば、書いている内容が存外稚拙であった、誤字が思ったより多くあった、などに気付くことができるかもしれません。
4. 他人に読んでもらう
自分で行うより幾分か効果的、効率的な手段だと思います。一晩おかずとも冷静な目で判断してくれる点や、「受け手」として資料のレビューを行ってくれるため、前提条件が分かっている自分には分かるが他人が理解するために必要になる文面の欠落などにも気付いてくれるかもしれません。
他にも、覚え違いをしていた漢字、そして使い方の間違いなどをダブルチェックで防ぐことが可能な点も優れていると言えるでしょう。
5. ツールを使用する
もっとも手軽にできる誤字の発見方法でしょう。Wordなどでは誤字や用法がおかしいと思われる点には赤い波線が付くなど、親切な機能が備わっています。
他にも、機密情報が含まれていない文章であれば、生成AIを通してみるというのも手かもしれません。当然ではありますが、どちらのツールも万能ではないため、100%修正できるわけではございません。飽くまでも、お手軽に文章品質を向上させたいという際におつかいくださいませ。
以上、5点は本日から簡単に始めることができるでしょう。
さて、ここまで読んだ皆様には、もう一つ知りたいことがきっとある事だろうと存じます。
誤字を見つけて修正するのではなく、普段から誤字を作らないために出来ることはないのか。
こちらございます。しかし、こちらはすぐに始めるという手段が非常に取り辛い点ではございまして、長期的な目で改善する事象となりますでしょう。
以下、例を紹介いたします。
誤字を作らないために、今日からあなたが始められること
1. 日記や業務日報を作成すること
日ごろから文章に気をつけながら文章を書くことは、文章能力を上げるうえで最も簡単に行える方法の一つでしょう。一言日記であっても問題はございません。大切なのは日ごろから文字に触れることでございます。特に日報を書く行為は業務での記録を残すこととなりますので、チームとの連携にもつながり、業務面の成績向上にもつながってくるため、おすすめの文章養成方法です。
2. 活字を読むこと
それほど大きな効果を見込めるわけではございませんが、本や新聞などを日ごろから読むことは、文章を読むうえでのレビュー速度を向上させたり、文章の表現の仕方を学べるため、業務で使用する言葉の練度も上達することでしょう。音読をするなども加えて練習すれば、抑揚を付けるなど、プレゼン技術向上も見込めるかもしれません。
以上、2点はハードルも低く、始めやすい改善方法ではないでしょうか。
文章というのは難しいものだと思われがちですが、実のところそんなことはございません。幼少の折り、大学のレポート。そのような際に、「たくさん文字は書けない」という経験ができてしまうことによって、自分は書けないのだと思い、文筆家には文才があるのだと感じてしまうにすぎません。
初めて楽器を始めた方が初日から弾けるわけではないように、初めてExcelを触った人が関数を使用できるわけではないように、触れていくうちに覚え、上達していくものだと考えています。
いかがだったでしょうか。
ブログの締め方はいかがだったでしょうか、で合っているのでしょうか。
SHIFT技術ブログ・アドベントカレンダー企画はまだまだ始まったばかり。1年で1番素敵な日はもうすぐです。厳しい寒さの中でも心温まる日々の中、大変なお仕事を少し彩る知見の一つとして貢献できていれば幸いです。
明日からもブログは更新され続けますので、是非そちらもご覧になってくださいね。
Ein Wiedersehen zu Weihnachten!
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