ふりかえりをふりかえる《後編》Day.20
はじめに
こんにちは。SHIFTのいしいです。
こちらはふりかえりフレームワークのやってみた感想をご紹介する記事の後編です。長くなってしまったので記事2分割でお送りしております。
前編では
KPT
FDL
Celebration Grid
Happiness Radar
Hot Air Balloon
おまけ:ふりかえりフレームワーク比較表
を紹介させていただきました。
後編である本記事では残りの
Starfish
Start Stop Continue
Learning Matrix
YWT
よこなーる
自由記述
おまけ:個人的お気に入りフレームワークランキング
をご紹介したいと思います!
前編を読んでくださった皆さん、ありがとうございます。
前編をまだ読んでない皆さん、
ぜひあちらもお読みいただけますと嬉しく思います...!
再度ふりかえりをふりかえる
Starfish
特徴
具体的にこれからどうしていくのかを追求するスパルタフレームワーク。
Start Stop Continueと似ているが、より細かいので、よりスパルタ
Less of(減らしていくもの)、Stop Doing(辞めるもの)を出すのが
非常に難しい。
所感
スパルタ ヒトデ。
なんとなくヒトデってかわいらしい気がしていたが、
このフレームワークをやった後だと、
自然界に生きる恐るべき肉食生物(主に肉食らしい)
であるということを改めて認識させられる(わたしだけ?)Hot Air Balloonをやった翌週にStarfishを実施すると、
ハードなサーキットトレーニングをやり切った後のような、
達成感がある(ような気がする)Hot Air Balloonのあと以外にも、
いつもTryが抽象的に終わっちゃうんだよなあ
と思ったときにやるのもよい。具体的なアクションを考えていくフレームワークなので、
一つ一つのエリアを丁寧に考えて進めていくとよい。
特にLess of、Stop Doingは他より長めに時間を取りたい。いつものふりかえりよりは時間がかかると思われる。
また、短く終わったからよいというものでもない。
タイムボックスに注意
Start Stop Continue
特徴
Starfishの簡易版。
簡易版なので、こちらも具体的なアクションにフォーカスが強い
所感
Starfishのあとだと妙に緩く感じるが、
Stopを出すのが難しいのはちっとも変わらないStarfishよりはカテゴリが少ないので、短めに実施可能
Starfishつらあと思ったらこっちをやってみよう
Learning Matrix(学習マトリクス)
特徴
「新しいアイデア・気付き」がProblemの前向き表現、
「変えたいこと」がTryの言い換えとみると、
KPTに「感謝」を加えたフレームワークとみることができる
所感
感謝が書けるのは素晴らしい。
一方で、「感謝」はチームのリレーションシップ強化、
それ以外は改善サイクルの促進が主な目的であり、
「感謝」エリアが増えたことで、KPTの目的の純粋さが
損なわれている印象もある。感謝エリアが果たす役割は非常に重要だが、
個人的には、別途分けて実施したほうが自然な印象があると、書きはしたものの、KPTからのステップアップとして
やるにはちょうどよい
YWT ( やった わかった つぎやること )
特徴
ぱっと見はKPTとほぼ同じ
実態はKPTは成功/失敗で時間軸的に並列に分けられるが、
YWTは出来事(やったこと)と(そこから)学んだことで、
時間軸的に直列な別れ方をしている。
所感
出来事とそこから学んだこと、と書いたが、
もちろん、出来事以外から学んだことを書いても良い。
ただ、そういうものは思い出しにくいので、あまり出てこないYとWを線で結びたくなる。線で結ぼうとすると、
境界線のあたりにふせんが集中し、やたら縦長な絵になりがち成功/失敗にも触れず、感情的なところにも触れず、
ニュートラルに事実を書き出していくフレームワークなので、
ネガティブにもならないが、さしてポジティブにもならない。
淡白なフレームワーク。KPTとハピネスレーダーの中間のような印象
KPTのあとにやると、似てても違うんだ!
というのがよく分かって面白いかもあるいは、地味な作業を淡々とやったスプリントで実施すると、
そこから学んだことを絞り出すように考えられていいかもしれない
(そんなことないかもしれない)ところで、なんで日本語の頭文字なんですかね?
よこなーる
特徴
上下に議論しないでよいことと、議論することを分け、
左右でポジティブ、ネガティブを分けたフレームワーク。「お礼をしたいこと」という他者に向けたエリアだけでなく、「ドやりたいこと」という自分に向けたエリアがあるのが非常に珍しい
所感
改善サイクルを回すための活動と、
コミュニケーションのための活動の両方ができる
非常にバランスの良いフレームワーク。
個人的には一番好きなフレームワークあえて悪く言うなら、バランスが良いので、特化感はない。
頻繁に使うもの、というよりは、
取り立てて使いたいフレームワークがないときに選びたいフレームワーク学んだこと、を書きたかったときにどこに書いてよいか悩んだので、
試しに真ん中に円形のエリアを作ったら、
ポケモンのアンノーンみたいになった
自由記述
特徴
フレームワークなしで行うふりかえり
所感
ふりかえり慣れしていて、
ふりかえりの目的がはっきりわかっている人たちで
実施する場合は何も困らずに行える。
(逆に言うと、慣れてない人たちでやるのは難しいかも)ちゃんとタイムボックス切って行えば、必要なことだけ手短に話せるので、
どうしても時間が取れない場合に最短でやりたいときにはありな選択肢とはいえフレームワークに沿って行うことで、
あまり意識してなかった課題や意見、気持ちが出てくることは
多分にあるので、頻繁にやるのはおすすめしない
おまけ:個人的お気に入りフレームワークランキング
これまでの経験則と私の好みからくる、めちゃくちゃ個人的な感想です。順位が下だから悪いフレームワークということは一切ないですので、その点はご了承ください。
まとめ
業務が忙しいと、つい同じフレームワークを
使い続けてしまいがちですよね。
でも、そうするといつも同じ思考になって、
同じような声しか上がってこなくなって、
マンネリ化して、
集中力がなくなってしまいます。
オンライン実施ならなおさらですね。
各ふりかえりのフレームワークには得手不得手があります。
このスプリントではどんなことがあったかなー、
今のチームに必要な情報やマインドセットって何かなーを意識しながら、
ぜひ、スプリントごとに適切なフレームワークを選んでみてください。
その際、この記事が多少のお役に立てたならうれしく思います。
蛇足
今回記事を執筆するのにあたって、
記録の残っている約2年分の活動を見返しておりましたが、
昔の日記を読んでいるようで大変面白かったです。
これは毎回の振り返りを楽しもう、楽しくやりたい、
というチーム全員の意識があったからこそかなと思います。
日々同じフレームワークをマンネリにやってても楽しくありません。
上に書いたように、
チームの状況や業務状況に応じてフレームワークを変えてみたり、
あるいは、他愛ないプライベートな内容や、
あけすけな感情が書いてあると、楽しく読み返せるかなと思います。
ふりかえりは非常に重要なスクラムイベントです。
上に書いてあることは参考にしてもらいつつも、なにより以下のことを忘れず、これからも、真面目に、楽しく、振り返りを行って貰えればと思います!
「勇気」をもって、気持ちや考えを広く「公開」しよう!
何かを表現するとき、誰かの意見を聞くときは「敬意」を示そう!
マンネリ化を避け、「集中」し、たくさん考えよう!
Tryで上げたことは達成を「確約」できるよう、行動を具体化しよう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
★★SHIFT公式ブログでアドベントカレンダー★★
明日の記事は、
「『壁は高ければ高いほど早いうちに!』第二新卒で入社し1年で感じたこと」です。お楽しみに!
お問合せはお気軽に
SHIFTについて(コーポレートサイト)
https://www.shiftinc.jp/
SHIFTのサービスについて(サービスサイト)
https://service.shiftinc.jp/
SHIFTの導入事例
https://service.shiftinc.jp/case/
お役立ち資料はこちら
https://service.shiftinc.jp/resources/
SHIFTの採用情報はこちら