パパエンジニアが半年間、育休をとった話
はじめに
こんにちは、SHIFTの開発部門に所属しているKatayamaです。リードエンジニアとして、開発の推進やチームビルディングなどを担当しています。
2024年の1月から8月までの約半年間超、育児休業を取得していました。 今回は、育児休業を取得してみての感想、よかったことや逆によくなかったこと、育休取得にハードルはなかったのかなどを、ざっくばらんにまとめてみました。また、最後におまけとして、我が家で使っているアプリや生まれる前に読んでいた本などをご紹介したいと思います。
※SHIFTでの男性の育休の取得状況については事業人事部の早川もブログにまとめているので、ぜひ早川の記事もご覧ください。
※育休中のモチベーショングラフ
育休取得のハードルはなかったのか?
まず、取得にあたってハードルはなかったのかについてまとめてみようと思います。
パパが育休を取得することに対する会社の雰囲気は良く、上長との相談もスムーズに進み、快く承諾していただきました。
ただ、自分自身としては「半年間も育休を取得していいものか」という思いがあったのは事実です。というのも、育休を取得する前はリードエンジニアとして、開発のマージリクエスト(プルリクエスト)のレビューやチームのタスク管理、メンバーサポート、採用活動などチームビルディングまでを担当し、いわゆるリーダーの役割を担っていました。チームを引っ張る役割を持っていたので、「半年も取ってチームは回るかな」という不安感がありました。
そんな時、同じチームのテックリードのベテラン社員と1 on 1をする機会があり、その話をしました。その際、その人から、
という言葉をいただきました。
確かに、パパの育休取得はまだまだ少ない世の中で、半年という育休を取得することは珍しいようです。自分が育休を取得することで、また一つの前例ができるのも良いことだと思い、後押しされる形で半年の育休取得を決めました。
その後、2カ月くらい前から徐々に仕事の引継ぎを行い、無事に育休を取得できました。
※復職後も、同じリードエンジニアとして同じ役割で仕事をしています。
育休を取ってみての感想、よかったこと
結論としては、半年取得して本当によかったと思っています。
そのように思う理由はいくつかあるので、1つ1つ見ていきたいと思います。
妻の体調回復をサポートできた
出産後のママの体は、全治2カ月程度の交通事故と同じくらいのダメージを受けていると言われています(産褥期)。その時期にできるだけ体を休めることが回復のポイントになるようですが、私が育休で休みを取っていたので、家事全般をやることができ、妻にはそれなりに休んでもらうことができたのではないかと思っています。
※ただ実は、赤ちゃんが生まれて1週間ほどの頃に、私がコロナになってしまい、妻には大変な思いをさせてしまいました。妻に休んでもらおうと産後ケアホテルでお世話になっていたのですが、一緒に泊まっていた時にコロナをもらってしまったようで、1週間くらい全く役立たずの状態になってしまいました。私の母に手伝いをお願いし、なんとか乗り越えられましたが、本当に申し訳なかったです。そしてサポートしてくれた母には感謝しています。
子供の成長を日々間近で見ることができた
生まれた直後はミルクも20mlしか飲めなかったのが、日が経つにつれて飲む量が増え、50ml、100mlになっていきました。そんな日々の成長にじっくり向き合う時間があったのはよかったと思っています。寝てばかりの時期から、少しずつ起きる時間が長くなり、寝返りをしておもちゃで遊ぶようになったりと、どんどんできることが増えていく子供の様子を見るのは楽しかったです。
復職後は在宅勤務ですが、朝・昼・夜の私たちの食事のタイミングくらいしか一緒に遊んだり、様子を見たりはできず、育休中ほど濃く成長を見守るということはできていないと感じます。育休を取って、一生で今しか見られない姿、成長を間近で見ることができたのは本当によかったです。
ワンオペではなかった
赤ちゃんのお世話を二人で分担できたことで、授乳中に私たちの食事を用意したり、母乳ではなくミルクの時間は妻に休んでもらったりと、育児・家事を分担できたのはよかったです。また、家だけでなく外にお出かけする際にも家族一緒だと、おむつを替えているときにミルクの用意ができたり、やはり何かと人手があるというのはよかったと思っています。
そして、互いに「頑張ろう」という感じで励まし合うこともできたので、メンタル的にもよかったのかなと思います。赤ちゃんはしゃべれず泣くだけで意思の疎通は難しいので、ちゃんと話せる大人が互いにいるのは良い状況でした。
互いの実家に行けた
互いの両親(つまりおばあちゃん・おじいちゃん)に孫を見せに行くことができたのはよかったと思っています。
私たちは東京都に住んでおり、妻の実家も東京都なので、生後3か月ころに妻の実家に行くことができました。
ただ、私の実家は長野県で、あずさ(JR中央線の特急で新宿〜松本を結ぶ)に乗って2時間くらいかかる距離で、なかなか行くのは難しいかなと思っていました。しかし、育休中で時間に余裕があったことで、一度練習であずさに乗ってベビーカーに寝かせたままで大丈夫な席はあるかなどを下見することができ、事前準備万端にして私の実家に行くことができました。空いている平日を選べるのも育休を取っていたからこそで、週末では駅も混んでいて難しかったのではないかと思っています。
新しいことを勉強する時間があった
これは「ねんね本」を読んで実践したことがよかったのか、運だったのかはわかりませんが、3か月ごろから夜の授乳・ミルクが一切なくなり、夜通し寝てくれるようになりました。夜通し寝てくれるようになった時の感動は今でも忘れられません。夜通し寝られるなんていつぶりだろうか!とその当時は思っていました。
夜通し寝られるようになる前は、常に眠い状態で子供が寝ているときは私たちも寝る、という生活をしていました。寝られるようになってからは、小説を読んだり、新しいことを勉強したりする時間を持てるようになりました。
私はその時間でコードを書いたり、技術記事を読んだりすることができ、復職後も比較的スムーズにコードを書くことや技術的な話についていけたのではないかと感じています。
逆によくなかったことはあったのか
今までよかったことを見てきましたが、正直なところ、よくなかったこともあったのではと思われる方もいると思います。やはり良い面・ポジティブな感情ばかりではなく、私の場合は次のような部分でよくなかった、ネガティブな感情になったことがありました。
社会から切り離されている感覚
育休で子供の成長を間近で見られる反面、今まで社会人として働いていた世界からいきなり家族だけの世界になり、同僚もいなければお客さんもいない状況なので、社会からぽつんと離れた場所にいる感覚がありました。働いていればいろんな人に会いますし、その中で社会の一員であることを感じられるのかなと思っていますが、それがなくなったので孤立感のようなものを感じていたのだと思います。
そのため、児童センターなど子供と親が集まるような場所に行ったりすると、同じ境遇の人にも会えますし、なんとなく社会とのつながりのようなものを感じられたりするのかなと思います。
復職後の不安感
半年も空くと、やはり感覚が鈍ってしまい、コードを書けなくなるのではと漠然とした不安感がありました。実際、育休中にふと見かけた技術記事のコードを見た時に、思考停止に陥り理解できなくなってしまったことがあり、その時はかなり焦りました。
幸い、育休中にもコードを書く時間を取れたので、復職後につまずくといったことはありませんでした。
また、今はCopilotなどのツールもあるので、それらを活用して復職後のギャップを埋めるのも良い方法だと思っています。
まとめとして
育休を取る前にハードルはあったのか、育休を取ってみての感想、よかったことや逆によくなかったことをざっくばらんにまとめてみました。
育休を振り返ってみて、総合的に育休取得は本当によかったと思います。そして、育休取得の後押しをしてくれたチームの方々には本当に感謝しています。これからは恩返しの意味も込めて、より頑張っていきたいと思いました。
育休取得を検討されている方の参考になれば幸いです。
おまけ
生まれる前に読んだ本
とにかく夜泣きで寝られないということを事前情報として把握していたので、夜寝てくれるようになるにはどうすればいいのか?ということ学ぶために本を読みました。以下はその時に読んだ本です。参考になれば幸いです。
育児で使っているアプリ
育児をする中で利用しているアプリは以下です。
ぴよログ:食事、睡眠、排泄の記録を残せるアプリで、夫婦で共有できたり、今日はこれくらいミルク飲んでるのか、と言ったことがわかるので重宝してます
ステップ 離乳食:離乳食が始まると何をいつ食べられるのかや、何を食べたのかの記録をつけたくなるのですが、それを簡単に行えるアプリです
ママパパマップ:お出かけの際に、おむつ替えができる場所やミルクをあげられる場所を見つけられるアプリです
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