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新卒・第二新卒必読! 敢えてメモ帳を使うことで生産性が向上するタスク管理のエッセンス


はじめに


皆さん、こんにちは。
QAエンジニアの野田と申します。
私は2024年の1月に、第二新卒でSHIFTに入社しました。現在はソフトウェアテストの設計やPMO補佐という形で、日々目まぐるしく変化する状況の中、ソフトウェアの品質と向き合っています!

今回も、前回に引き続き、私が働く中で感じた課題・課題に対する解決策を紹介します。同じような壁に直面している方の参考になれば嬉しいです!

前回の執筆記事はこちら ↓

今この記事を読んでくださっている皆さんは、以下のような経験はありませんか?

・やるべきことが多すぎて、思考が混乱する。
・作業の着手開始後、想定よりもよりやるべきことが多いことが判明して、計画が狂う。
・急な方針変更・差し込み作業で、個々のToDoの優先度が分からなくなってしまう。
・1日が終わった後、「やり切った感」が得られずにモヤモヤする。

これらは、私が仕事を進める中で課題に感じていた部分でした。
しかし、個人タスクの管理方法を工夫することで、これらの悩みをなくすことができたのです。

本記事の構成

本記事は、"生産性が向上するタスク管理のエッセンス"と銘打たせていただきました。全ての社会人が直面する"タスク管理"について、私が重要だと感じた要素・実践した手法をご紹介させていただくことで、皆さんの一助になればと考えています。

本記事は、前述のような悩みを持っていらっしゃる方のみでなく、まずは基礎的スキルを身に着ける必要がある新卒・第二新卒などの若手の方には、業種を問わず、是非読んでいただきたい内容となっています!

本記事構成の概略としては、以下になります。

  1. タスク管理の重要性

  2. バッドプラクティスから得た気づき

  3. 新しいタスク管理の実践方法

  4. どのような効果があったか

タスク管理はなぜ重要なのか?


タスク管理は、仕事や日常生活において非常に重要なスキルです。
なぜなら、適切なタスク管理を行うことで、時間の使い方を最適化し、生産性を向上させることができるためです。

それに加えて、適切なタスク管理により「やるべきこと」が明確になり、心理的な負担(ストレス)も減らすことができると私は考えています。
事実、タスク管理とストレス軽減はセットで語られることが多いです。
お手持ちのPCやスマホで "タスク管理 ストレス" と検索してみてください。ストレスを軽減するためのあらゆるタスク管理の手法・ツールが紹介されているのが分かるはずです。

上記をまとめると、効果的なタスク管理は、「生産性の向上・心理的負担の軽減」という定量面と定性面の両面に寄与する重要なスキルであるといえます。

さて、皆さんは仕事をする上で、個人のタスクを「何を使って」「どのように」管理していますか?

「何を使って」・・・PCのメモ、web上のツール、メモ帳、付箋、己の頭の中、etc...

「どのように」・・・思いつくままに箇条書き、優先度順、発生順、大雑把に並べる、タスクの最小単位で並べる、etc...

人によって、様々な道具・手法を用いた管理方法があると思います。
また、人それぞれ、好みや得意・不得意もあるため、やり方の"正解"は1つではないはずです。

しかし、陥りがちな"不正解"はあると思っています。
恥ずかしながら、それは、私が以前行っていた方法です。
私が身をもって体感したバッドプラクティスを掘り下げ、それらの「何がよくないのか?」を考えてみましょう。

バッドプラクティスの例


私が以前行っていたタスク管理の方法は、以下のようなものでした。

使用していたツール:Microsoft teams
いつ:タスクが追加されたときに、都度書き足す。また、毎日のルーティンとして、朝一にやるべきことを書き出す。
どのように:自分宛てにメッセージを送信してやるべきことをその都度大雑把に書き留める。

一見するとシンプルで手軽に見えるかもしれませんが、この方法では、"やるべきことを忘れないように覚えておく"といった意味のみで機能する、いわば"メモ"でしかありません。

これは、「頭の中から切り出す」ということができていたのは良い点です。
しかし、このままの状態でタスク管理を行おうとすると、キャパオーバーを招いたり、精度の低い計画を立ててしまいやるべきことが終わらない等、多くの問題を引き起こします。

それは一体なぜか?

うまくいかない理由を私なりに分析した結果、個々のタスクの「作業の全量」「優先度」「阻害要因」を洗い出せていないためであるという結論に行き着きました。

「作業の全量」「優先度」「阻害要因」の洗い出しは、なぜ重要なのか?


では、なぜ個々のタスクの「作業の全量」「優先度」「阻害要因」の洗い出しが重要なのでしょうか?それは、限られた時間内で仕事を進めるために考慮すべき必須事項だからです。

これらを事前に明確化しておくことで、

  • 何に対してどのくらいの時間をかけるか

  • いつ、どの順番で実施するか

  • 推進を阻害する問題にはどのように対処すればよいか

ということを決めることができ、想定外のことが起きて頓挫してしまうリスクを抑えることができます。仕事をする上では、事前の想定通りにうまく事が運ぶことはあまり多くありません。そのため、細かすぎる見通しを立てても無駄になってしまう可能性はあります。

しかし、無計画で臨むと、「時間の浪費」や「作業品質の低下」、そして「ストレスの増加」を招きかねません。

特に、ストレスの増加は、"やるべきことが多すぎて、どこから手を付けてよいか分からない"といったことによる精神的な負担の増加であり、仕事に対する定量的な成果ではない部分への影響です。積み重なると、心体に悪影響を及ぼしかねないのです。

細かすぎず、かつ効率的なタスク管理を行っていく上での必要最低限のエッセンスが上記の3つということになります。
それぞれについて、洗い出した際に得られるメリットは以下の通りです。

作業の全量

タスクの全体像を把握することで、どれだけの作業が必要かを明確にすることができる。

優先度

優先度をつけることで、最も重要なタスクから取り組むことができ、効率的に作業を進めることができる。
また、これにより、重要なタスクが後回しになることを防ぐことができる。

阻害要因

タスクを進める上での障害や問題点を事前に把握しておくことで、推進の段取りを立て、問題に対しての対策を講じることができる。

具体例として、以下の状況における議事録作成作業を考えてみます。

状況:3社(自社、A社、B社)が参加する会議に、議事担当として参加する。作成した議事録は、プロジェクトの合意議事として保管される。
作業:会議終了後に合意議事録を作成する。

上記の場合、作業の要素は以下の通りです。

・会議への参加
・議事録の作成
・自社(内部)レビュー
・A社レビュー
・B社レビュー
・修正
・完成版の展開

「作業の全量」を考える際には、
【1】「自社(内部)レビュー→修正→A社レビュー→修正→B社レビュー→修正」の流れなのか、
【2】「自社(内部)レビュー→修正→A,B社レビュー→修正」の流れなのかによって、修正の回数が異なります。

また、レビューの際に対面かつ大人数で行うのであれば、「会議室の予約」という作業も発生することを考慮しなければなりません。

「優先度」としては、①"会議への参加"、②議事録の作成、③レビュー...となります。
当然ですが、会議に出席しなければ議事録は作成できませんし、議事録が完成しなければレビューはできません。
今回の例は比較的単純なタスクですが、「作業間の依存関係も意識しながら、"何から着手すべきか"を設定する」ことが重要です。

続いて、「阻害要因」を考えてみましょう。
例えば、会議が火曜日に行われ、A社のレビュー担当者が木・金と不在である場合、"A社レビュー"は水曜日までに完了させなければ、A社レビュー段階で作業は滞留し、"完成版の展開"は、早くとも次週となってしまいます。
この場合の「阻害要因」は、"レビュー担当者の予定"です。
この場合のように、あらかじめ不在の日程が分かっている場合は、事前に段取りを工夫して水曜日にレビューを終わらせる等の対策を立てることができます。

上記で具体的な例を出しましたが、「作業の全量」「優先度」「阻害要因」を事前に洗い出しておくことで、タスクの進行がスムーズになり、効率的に仕事を進めることができます。
つまり、これらの洗い出しにより、無駄な時間の浪費を防ぎ、計画通りに作業を進めることができるため、結果として生産性を向上させることができるのです。

アナログメモ帳でタスク管理を実践してみた


前述の通り、私は元々タスク管理をteamsのメッセージを使用して行っていました。しかし、当初から不便を感じていたため、これを機にアナログメモ帳を使用した管理に変更しました。

不便を感じるのは、よく考えれば当たり前のことです。私が使用していたのは、あくまで"メッセージ機能"であり、詳細なタスク管理には向いていませんでした。
具体的には、以下の点で私は不便を感じていました。

  • 記載内容を変更する必要がある場合に、手間を感じる。

  • 依存関係や順序等、タスクの構造を表しづらい(図示ができない)。

  • PCで他の作業中、管理場所(自分のトークルーム)を開くのに10秒ほど時間がかかり、咄嗟の記入がしづらい。

もし読者の皆さんも同じようなことを感じている場合は、使用するツールの変更を検討してみてもよいかもしれません。

アナログメモ帳で管理しようと思った決め手は、端的に言うと、「使い方の自由度が高く、携帯しやすいから」です。

アナログメモ帳を使ったタスク管理については、cooker8 by 明治クッカー 氏のYouTube動画「コンサル時代に教わった最強のノートの使い方。TODOをゴリゴリ進めるノート術。」(2022年2月18日)が特に参考になりました
https://www.youtube.com/watch?v=fkiGxpcYMlA )。

アナログメモ帳を使うことで、依然感じていた不便も解消することができます。

・記載内容を変更する必要がある場合に、手間を感じる。

⇒アナログメモ帳であれば取り消し線や余白への追記等、自由自在です。

・依存関係や順序等、タスクの構造を表しづらい(図示ができない)。

⇒図を描いたり、独自の記号を用いたりと、簡単に構造を表せます。

・PCで他の作業中、管理場所(自分のトークルーム)を開くのに10秒ほど時間がかかり、咄嗟の記入がしづらい。

⇒しおりでも挟んでいれば、作業中であっても、2秒ほどでページを開けるはずです!

メモ帳の使い方イメージ

※筆者作成

どのような効果があったか


「作業の全量」「優先度」「阻害要因」の3つの洗い出しを意識して、アナログメモ帳を用いたタスク管理に取り組んだところ、以前に感じていた課題(※)は改善され、効率的なタスク管理が可能になりました。
具体的には、以下の3つの効果を感じることができました。

※ 本記事"はじめに"を参照

視覚的な整理が可能になり、タスクの抜け漏れが減少した

図示や記号を用いながらタスク管理を実践することで、視覚的な整理が容易になります。
私の場合、まずは箇条書きで"やるべきこと"を毎朝洗い出した後に、各項目をツリーで分解し、それぞれの阻害要因を洗い出していました。
その後、阻害要因に共通項がある場合は、それらを線で結ぶことで、作業の段取りを構造化するのです。

例えば、前述した議事録作成の阻害要因は"レビュー担当者の予定"でしたが、この担当者に何らかの承認を得る必要がある別タスクがあった場合には、同じこと(担当者の予定)を考慮しなければなりません。
レビューの時間帯に合わせて別タスクの承認をしてもらえるように優先度を設定すれば、効率的ですよね。

特に、アナログのメモ帳であれば柔軟に手早く図解ができるため、上記のような整理が視覚的に行いやすいです。
視覚的な整理がもたらす結果として、「タスクを効率的に管理することができる」ということを実感しました。

柔軟な変更が可能になった

デジタルツールでは、タスクの変更や追加が煩雑になることがありますが、アナログメモ帳ではその場で簡単に修正ができます。
取り消し線や追記を使って、タスクの進捗や変更点を即座に反映できるため、リアルタイムでの管理が非常にスムーズです。
私の業務では、日々やるべきことが変わっていく流動的な状況でした。
そのような状況の中で、アナログメモ帳での管理は相性が良かったと感じました。

達成感の向上

アナログメモ帳ならではの効果かもしれません。(笑)
手書きでタスクを完了した際に、チェックマークを付けたり、取り消し線を引いたりすることで、達成感を実感することができます!
また、タスクの全量の洗い出しができていれば、「本日の残作業量はどの程度か?」ということについても、随時判断がしやすいです。
この小さな達成感がモチベーションの向上につながり、次のタスクへの意欲を高める効果があると私は感じました。

終わりに


ここまで記事を読んでいただき、ありがとうございました。

今回は、タスク管理についての重要な要素(エッセンス)を私の経験を踏まえて紹介させていただきました。いかがだったでしょうか?

業種問わず、様々な仕事で必要となる「タスク管理」ですが、上手に行うことで日々の業務がスムーズに進み、生産性が向上するだけでなく、ストレスの軽減にもつながります。

タスク管理は一度身につければ一生役立つスキルです。
是非、今回紹介した方法や考え方を参考にして、自分に合ったタスク管理の方法を見つけてみてください。

皆さんの仕事がより効率的で充実したものになることを願っています!

執筆者プロフィール:野田 一希(のだ かずき)
大学卒業後、小売・流通業に就職。業務上での新規システム導入プロジェクトがきっかけとなりIT業界に転職。現在は株式会社SHIFTにて、QAエンジニアとして日々ソフトウェアと向き合っている。バイクとラーメンをこよなく愛している。

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