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コロナ禍で社内ラジオを50回やってみて、やらかしたこと学んだこと|前編

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こんにちは!株式会社SHIFT 広報室の、のざわです。
年間約1,000人の採用、10期連続で150%の売上高成長率、そして積極的なM&Aにより今や連結で6,000人規模になった弊社。そんなSHIFTの広報室には、対外的な情報発信とメディアリレーションをする他に、『社内広報』というチームが存在します。私はそこで仲間とともに、社内向けコンテンツを通じて、従業員の相互理解を深め、帰属意識や幸福度のアップを目指すべくもりもりと活動しています。

※写真:社内ラジオの配信風景。出演者同士、十分に距離を取り配信しています。


はじめに

社内広報の一環として、昨年5月7日にはじめたのが「社内ラジオ」です。毎週金曜日のランチタイムに30分。メインパーソナリティーは、社長の丹下!+役員2名。企画運営チームは金曜日が近づくにつれ心拍数が上がり、指先が冷たくなる体験をしながら、6月11日で50回を達成しました。

出演してくれた社内ゲストはのべ81名!感謝しかありません。リスナ―=従業員のみなさんが楽しみにしてくれ、聴いてくれることが励みになっています。リアルタイムで聴けなくてもアーカイブで聴いてもらえたり、「やってきてよかったな」と思える今日このごろです。

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▲丹下にくす玉を割ってもらいお祝いしました(ラジオだけど)

この記事では、超多忙な丹下+役員2名とともに、毎週社内ラジオを通じて『経営トップのリアルボイス』を届けつづけたこの1年間で得たものや学んだことをまとめてみます。(前編/後編

初回から冷や汗をかいたり、毎週の企画ネタに悩んだり、時には𠮟咤激励をもらいながら積み上げてきた50回の失敗談やノウハウが、今まさに社内向けの施策に悩んでいらっしゃる誰かの一助となれれば幸いです(=とても報われます)。

★ここで、企画運営メンバーを紹介します! 

スガハラさん|メインMC・企画相談役
上席執行役員、事業部本部長、人事部統括部長。メインパーソナリティー3人の中でもっとも若手。機転の速さと柔和な人当たりから社内ラジオのメインMCに抜てき。立ち上げ当初から現在まで続投し、数々のゲストを優しく導き、丹下からの変化球にもしっかり応える頼れる存在。

ヤマジさん|企画運営チーム・責任者
IR・広報室 室長。SHIFT歴は古く「SHIFTに成長させてもらった」が口癖。IR領域のプロフェッショナル。情熱とロジックを巧みに操り、明るい笑顔で数々の投資家を虜に。創業時から苦楽をともにしてきた仲間とSHIFTへの愛は会社いち深い。ネイルの色が基本濃い。のざわの上長。

山Pさん|企画運営チーム・システム担当
希少なフルスタックエンジニア。昨今の急増するオンラインセミナーや社内イベント、ラジオ配信などをエンジニアとして支える要の存在。現在、人事部に所属するも、その圧倒的な実績と信頼から部署を超えて引っ張りだこの日々。頭はクールに、ハートは熱いタイプ。けっこう優しい。牛肉が好き。

のざわ|企画運営チーム ※筆者
社内広報。20年4月から週4日の在宅勤務中を継続中。毎週金曜日のラジオ「オールシフトニッポン」メイン企画担当者。常に社内外にアンテナを張り企画ネタを探している。社内ではゲスト要員をリサーチしてはスカウトし、teamsで野澤にメンションされて「ザワッ」とした従業員も少なくないはず。上長に「やり切り力」を評価いただくも、ワキが甘く、自分でつらい。


文字ばっかりで目が疲れるという方、先が長いのでマンガにしてみました。

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1コマ目で飲んでいるのは、ラジオ本番前に必ず飲む『オロC』です。
さて、システム回りや企画会議はもちろんチームで動きますが、『全まわし』を託されてからの日々は・・・・

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きっかけ(2020年4月)

社内ラジオをはじめたキッカケは、急激な従業員数の増加と、2020年4月の緊急事態宣言発令による在宅勤務の開始です。

もともとSHIFT社長の丹下が2005年に創業して以来、ボードメンバーである役員や従業員同士の距離が近く、フラットで風通しの良いカルチャーです。ですが、会社が成長するにつれ従業員が増え、あらたな課題もうまれました。そのひとつが、帰属意識の醸成です。

世界中のこれまでの常識が一変し、だれもがリーダーの「次の一手」に注目した2020年4月。SHIFTの丹下は、いちはやく出社や客先常駐せざるを得ない従業員への「危険手当」を出すことを発表し、メディアにも取りあげられました。このリーダーの素早い意思決定は、分断を余儀なくされた従業員に勇気と安心を与えてくれたのは言うまでもありません。

しかし、コロナ禍かつ急成長企業ならではの課題を解決するには、「従業員に対して、もっと人間らしくダイレクトなアプローチをしてもいいんじゃないか?」と考えるようになりました。

美しく整えられた言葉ではなく、「私たちのリーダーは、どんな人間であるか」を、いっそもっと生々しく、すべての従業員に届けられる手段はないだろうか・・・。

そこで生まれたのが丹下のアイデア、「社内ラジオの配信」です。(厳密には、ラジオ波を使っていないので「ラジオ風」ですが、薄目で見ていただきたい・・・)


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いざ始動!SHIFT的「社内ラジオ」とは?


■ 経験者0人で立ち上げ
「ラジオ、やろ!」と意気込んでみたものの・・・経験者は誰もいません。いきなり手探り状態ですが、まずはゴール設定をすることでリアリティが生まれ、具体的かつ加速度的にタスクが増え、焦り、手を動かしながら考える/決定する/周知する/作り上げる、というサイクルへ突入していきます。

■まずは名前決めから
メインパーソナリティー3人が大人エイジということで、「どこか哀愁があって愛着がわくネーミングがいいね」と候補を出し合った結果、決まったのが『丹下大のオールシフトニッポン』です。どこか聞き覚えのあるネーミングになってしまったけれど、《社内限定メディア》ということで、決めてみました。


■配信方法をどうするか
YouTube配信に、OBSというサービスをつかって配信することに。OBS自体、もちろん触ったことがないので、エンジニアの山Pさんにレクチャーを受けながら手探り状態。

でも、このおかげで「みんなで同じスライド資料を見ながらトークできる」という快適な環境が整いました。環境設定って、超重要!


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やらかした!失敗談(2020年5月~)

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失敗例)
・初回からいきなり配信トラブル!(5/8)
・3人の音声にバラつきがありすぎる
・BGMがうるさい!
・企画の詰めが甘かった・・・
・資料が不十分で本番に大慌て!
・社内へのアナウンス情報を誤った
・一方通行な配信で双方が不安な状態に
・中継がうまくいかず企画倒れの危機!

などなど、冷や汗ものでした。そして、配信トラブル系にトンチンカンな私はオロオロするばかりでまるで役に立たない・・・。なんど、役員たちにトークで助けてもらったことか。


■ピンチの時こそおちついて
こうした配信トラブルは、社外向けのオンラインイベントでも少なくないと思いますが、本当にヒヤヒヤするものですね。こういう時に、落ち着いてすばやく対処できるのは非常に重要なことだと思いました。リスナーに対してすぐにアナウンスを出すことも大事な動作のひとつですね。

ひとりですべてのことはできないので、システムに強い人、役員と組織を深く知っている人、細かな作業を確実に進められる人、アイデアを形にできる人など、適材適所がチームになっている状態が理想だと思いました。


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進化したこと|システム面

そんな私たちは、やらかしても確実に挽回するべく、トラブルの原因を明らかにして改善したり、さらに「聴いてもらうための工夫」や「もっと面白くなるしくみ」を生み出すなど、前向きなアクションを続けました。

改善例)
・配信方法の改善
・コメント欄の設置
★リアクションボタンの設置
➡自社イベント「89祭」に即活用!定番に
★視聴者データで分析可能に
・試行錯誤の結果、配信環境が安定した
・音声の問題も改良できた


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▲視聴データを確認し分析できるようになった(イメージ)。毎月これをもとに考察を書き、毎週丹下と役員へレポート報告している。


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進化したこと|企画運営チーム編

1.企画力と推進力UP
回を重ねるごとに、リスナーが関心を持ちやすく、かつ丹下や役員たちが話しやすいテーマの勘どころがついてきたように思います。また、その企画を一週間というサイクルで立ち上げてから当日まで推進する一連の流れの「型」をつくることができました。そんな中でも、自分的に「進化したじゃん!」と思えることを書き出してみます。

【進化ポイント】
・一段ふかい企画づくりができるようになった
・ヒット企画を作れるようになった
★レギュラー昇格な企画を作れた
 例)「マサルさんの知らない世界」「リアル!お仕事相談」
・ゲストの良い体験になる企画をつくれるようになった
・リスナーのためになる企画をつくれるようになった
・PR枠へ出演オファーがくるようになった
★視聴者集計レポートを役員に週次で提出する体制ができた
★「今週のAWESOMEさん」という固定コンテンツができた

▼企画の一例を公開!
毎回パワーポイントで当日用のスライドを作成。「あった方が話しやすい」ということがわかって以来、ラジオだけどリスナーにも見える資料を用意しています。 

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2.チームワークUP
ラジオ経験者0名のスタートでも、未経験者ならではの自由な発想でアイデアを出し合ったり、試行錯誤を楽しみながら運営してこられたと思います。

とくに役割分担を明確にしたことはチームワークを高めるポイントのひとつだと思っています。そのなかでも、自分の苦手は誰かの得意ということも実感して、素直に頼ることもできるようになりました。普段は在宅勤務なのでオンラインのコミュニケーションがほとんどですが、困ったときに遠慮せずにすぐ相談できる関係もすごく心強いです。

チームワークはいきなり高まるものでもなく、同じ経験を重ねる中で一緒に悩み、それぞれの視点で力を発揮していくうちに、ここぞ!というときにファインプレーができたりするものですね。


3.ゲストアサイン力UP
基本的にオンラインのやりとりだけで、いかに簡潔に要件を伝えて、相手からポジティブなマインドでOKをもらうか。実はここが毎回パワーと精神力を要する部分です。初対面のゲスト候補者がほとんどなので、「なんだこの人」と思われないように(思われてるかもしれないけど)心構えとしては、とにかく誠実に、でも堅苦しくなく、しっかり熱意を伝えるということに集中しています。

ゲストには、ラジオを身近に感じでもらえたことでリスナーとして今後も聴いてもらえるようになりますし、次のゲスト候補者を紹介してもらえるチャンスにつながっています。


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進化したこと|社長・役員編

1.丹下に「希少な発言の場」として認識してもらえるようになった

担当者としては、何と言ってもこれが明らかな実績と言いたい!
「すべての決断を0.5秒でする」という丹下は、無駄だと感じたことに時間を使うことはしません。「おもしろくないと思ったらすぐに、やめよって言うから」と言われているので、50回たった今、まだ「やめよう」と言われていないので、とてもホッとしています。ある意味、ここからが勝負とも言えるんですが・・・。

そんな丹下がある時、「(立場上)人前で話す機会が多いけど、特にブログとラジオは(自身の発信の場として)大事にしている」ということを言われていて、かなり感激しました。担当者としてこれほど嬉しいご褒美はないです。

2.丹下が毎週必ず出演してくれるという実績(出張時など除く)

50回のうち丹下がラジオを欠席したのは3回のみ。
過去に家庭の事情で参加が危ぶまれた際も、欠席せず中継で自宅から参加してくれました。配信エリアには『タンゲロイド』という過去に特注したロイドを設置、音声に合わせて首や視線を動かし独特な緊張感に包まれた伝説の回があります。

3.役員がラジオ運営に対して協力的、肯定的になってくれた

役員2名も、丹下ほどではないにしろ一般従業員とは比にならないほど多忙なスケジュールで動いているため(別件のMTGを入れたくて彼らのスケジュールを見たら2ヶ月先までセットできなかった)、ランチタイムとはいえ毎週同じ時間にスタンバイを含めて50分ちかく予定を押さえ続けるのは簡単なことではありません。(もちろん、彼らにとって)

それでも3人のうち誰かが欠席の回となれば、2名体制でいかようにでも盛り上げてくれるし、ゲスト出演した従業員に対しても「ホスト側」という立ち位置できちんとゲストを立ててあげる気遣いがあります。「さすがだな!」と思うし、回を重ねるごとに「オールシフトニッポン」の一員として役割を果たそうとする気持ちが増してくれてるのかもしれないです。※仮説


さて、ここまでが前編として、「なぜやっているのか」「どんなきっかけではじめたのか」として「どんなことをやっているのか」についてご紹介させていただきました。


後編では、「課題と突破方法」と「リスナー=従業員の反応」「うまくいった運営方法」をより具体的に紹介してみたいと思います。

後半へつづく!


※2021.6.20~22に一部修正を加えました。内容に大きな変更はございません。修正箇所例)「得たこと」を「進化したこと」に集約し、再編成。

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執筆者プロフィール:野澤 知子
株式会社SHIFT 広報室所属。夫の転勤でいくつかの地方都市で育児をしながら働きつづけ、2019年の本社転勤をキッカケにSHIFTへ入社。仕事と育児の両立にもがきながら、目まぐるしい日々を楽しく駆け回っている。

340回続けている従業員向けのニュースメール『広報PickupNEWS』のなかで、オリジナルキャラクター(SHIFT非公式)の1コマ漫画「今日のコホちゃん」と、脳内ダダもれの編集後記を書き連ね、ひそかにSHIFTライフを楽しんでいる。

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