
ChatGPT+Google Spread Sheetでアプリのメッセージを一括で多言語翻訳|後編
はじめに
こんにちは、SHIFT アジャイル推進グループの大島です。
今回は前回に続き、 ChatGPT+Google Spread Sheet で、アプリケーションのメッセージ一覧を一括して自動翻訳する具体的な方法につい|て説明致します。
Google Spread SheetでChatGPTを使用するまでの手順は前回記事を参照して下さい。
ChatGPT+Google Spread Sheetでアプリのメッセージを一括で多言語翻訳|前編
執筆者プロフィール:大島 茂
プログラマーとしてスタートし、PMとしてプロジェクトに多数参画したのち、アジャイル開発に出会い、スクラムマスターとして開発に従事。
SHIFTに入社後はQAリードも担当。
猫を2匹飼っている。
Google Spread Sheet で、メッセージ一覧を作成する。
原文を日本語、翻訳する言語は、英語、中国語簡体字とします。
列タイトルに「日本語」「英語」「中国語簡体字」を記入し、メッセージ原文を日本語で記入します。
こんな感じです。

メッセージを翻訳する為のChatGPTの関数を入力する。
1. 翻訳先のセルにGPT関数を入力します。
OpenAIをアドオンすると、ChatGPTがセル関数として使用できるようになります。
下記図のように、「=GPT」と入力すると候補が表示されます。
今回は翻訳関数「GPT_TRANSRATE」を使用します。

2. GPTセル関数「GPT_TRANSRATE」を使用
「GPT_TRANSRATE」は第1引数に原文、第2引数を翻訳する言語を指定するGTPのセル関数です。
下記のように第1引数日本語メッセージのセル、第2引数の翻訳言語のセル(英語)を指定します。
=GPT_TRANSRATE(D2, E$1)

Loading...の後、英語に翻訳されます。

3. 先ほど入力した式をコピーし、残りの英語の列にペーストします。

Loadng・・・の後、全て英語に翻訳にされます。
4. 中国語の列にも式をペーストします。

英語、中国語全て翻訳されるようになりました。
5. 自動翻訳するメッセージ一覧、完成です!
メッセージを変更すると、

当然、自動的に翻訳も変更されます。

注意: メッセージを画面表示する場合、文字数によって画面表示されない、レイアウトが崩れてしまう等の可能性がありますので、文字数の多い言語でテストするとよいです。
多言語対応の為のメッセージプロパティファイルを作成する
アプリケーションで多言語対応する方法の1つとして、それぞれの言語のメッセージプロパティファイルを作成して、使用言語によって対応する言語のメッセージプロパティを参照する方式があります。
ここでは、javaのspring boot のメッセージプロパティを例に、メッセージプロパティファイルを作成する手順を紹介します。
せっかくなので、Spread Sheet で作成したメッセージ一覧から、ChatGptにメッセージファイルを作成してもらいましょう。
1. Spread Sheetのメッセージ一覧を選択してコピー

2. ChatGptを開く

3. プロンプトの入力
1でコピーした内容をChatGptのプロンプトへペーストする。
改行を入れて、以下を入力します。
上記のデータよりspring boot のメッセージプロパティファイルを言語別に作成して下さい。
ファイル名は、messages_ja.propertiesの様にして下さい。
メッセージプロパティの内容は下記のようにして下さい。
メッセージ番号=日本語、メッセージ番号=英語、メッセージ番号=中国語簡体字
プロンプト

4. 次の回答が得られました



「Copy code」でコピーしてそれぞれのファイルを作成しましょう。
尚、ChatGPTの公式な文字制限はないようですが、日本語の場合2500程度らしいので、それを超える場合は分割して行って下さい。
そのほか
今回は「GPT_TRANSRATE()」を使用したメッセージに翻訳についてご紹介しました。
Google Spread Sheetで使用できるGPTの関数は他にも用意されていて、例えば、ChatGPTの様にプロンプトに対してなんでも答えてくれる「GPT()」、成形されてない文字から特定の情報(例えばメールアドレス)だけをきれいに抽出する「GPT_FILL()」等があります。
使いどころが難しいかと思いますが、今回の翻訳や、調査が必要な事柄などは非常に有効なのではないかと思いました。
参考サイト
GPT for WORK
GPT for WORK Set up GPT for Sheets and Docs
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