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ヤバいフィードバックをしないための3つの留意点


はじめに

こんにちは!株式会社SHIFT(以下SHIFT)の能力開発部で、コミュニケーション&リーダーシップ教育を担当している岡田洋輔(ようさん)です!

突然ですが、あなたは、

何気ない一言のフィードバックが原因で緊迫感が走り、
辺りいっぺんが凍り付き、
当事者も周りの人もどんよりと暗い雰囲気に覆われた・・・

そんな現場に出くわしたことはありませんか?

僕自身、つい先日参加していたミーティングの中で、まさにそのような現場に出くわしました。

そのミーティングに遅れて参加してきた人が、思わず、「何かあったんですか?雰囲気暗くないですか?」と聞いてくるほど、当事者はもちろん、その場にいた周りの人全員が、その前に行われていた「フィードバック」からの影響を引きずっていました。

そのような状況の中では生産性の高い話し合いなどできるわけもなく1時間のミーティングは幕を閉じ・・・

貴重な時間を捻出して参加しているミーティングにおいて(ミーティングでなくても)、できれば上記のような事態は避けたいですよね?

ということで今回は、フィードバックを前向きにとらえ、自己効力感を感じながら、高いモチベーションで活用してもらうために、「ヤバいフィードバックをしないための3つの留意点」という観点でみていきます。

そもそも「フィードバック」とは


フィードバックとは、単に指摘やアドバイスをすること ではありません。それは、「私たちが行うあらゆる活動において、パフォーマンスを向上させたり新しいことを学んだりする際に道しるべ となる情報や意見を伝えること」です。

フィードバックには、次のような素晴らしい利点があります。

パフォーマンスの向上:
行動やスキルを、何が上手くいっていて、どこを改善すればいいのかを知る手助けをする。

自己認識の向上:
自分自身の行動やその影響を深く理解することを助ける。

成長の促進:
新たなスキルやアイデアを学ぶ際に、どのように進んでいるか、何を目指すべきかの指針を提供する。

コミュニケーションと関係性の強化:
人とのやりとりでの認識と理解を深めることで、信頼感と共感を築く土台となる。

フィードバックの真の価値と力を十分に発揮するためにも、これらの点を心に留めておきましょう。

ヤバいフィードバックをしないための3つの留意点


フィードバックにおいては、言葉一つひとつが、相手の自尊心を育てる肥やしにもなり得れば、それを打ち砕く暴風にもなり得ることを忘れてはいけません。できれば、意図せずとも場を緊迫させてしまう「ヤバいフィードバック」は避けたいですよね。

では、ポジティブな成果を生むフィードバックのためには、どのような留意を払えば良いのでしょうか?


留意点① ポジティブな雰囲気を作る

【ポイント】
■非言語コミュニケーションを活用する
■相手に対する尊重を示す
■相手の立場になり考える

フィードバックを行う際、最も大切なのは、相手がオープンな心で意見を受け入れられるような、温かみのある肯定的な環境を作ることです。

ここで重要なのは、あなたの態度です。相手を尊重し、支持する姿勢を明らかにすることで、ポジティブなコミュニケーションの土台を築きます。非言語的なシグナル、たとえば温かい微笑み、オープンなボディランゲージ、優しい声のトーンなどを使って、相手に心地良い雰囲気を提供しましょう。

また、フィードバックを開始する前に「少しフィードバックを共有させてもらってもいいですか?」と尋ねることで、相手に準備の時間を与え、同時に相手への尊重の感情を示すことができます。このような細やかな配慮は、フィードバックの効果を大きく左右します。

相手の立場に立ち、「もし自分がこのフィードバックを受けるなら?」と自問することで、どのように伝える場を整えるかを考えることが、より良いフィードバックへのカギになります。


留意点② 双方向のコミュニケーションを心掛ける

【ポイント】
■相手の感情や見解に耳を傾ける(アクティブリスニング)
■批判ではなく主観的な観察を共有する
■フィードバックを単なる指摘や評価で終わらせない

「フィードバック」というと、多くの人は一方通行の評価を想像しがちですが、実はフィードバックの本質は対話にあります。それは、相手の意見や感情を理解し、自分の観点だけでなく、相手の視点も取り入れることによって、より効果的なフィードバックを可能にしてくれます。

たとえば、病院を訪れたとき、医師が患者の話をじっくり聞かずに診断を下すことを考えてみてください。患者としては、自分の状況や感じていることを共有することで、より個別化された治療を期待しますよね。この時、医師が「どのような症状がありますか?」「いつから体調が悪いと感じていますか?」と質問してくれると、患者は安心して治療を受け入れることができます。

これと同じように、職場や日常生活でフィードバックを行う際も、相手の声に耳を傾け、その感情や見解を尊重することが重要です。

フィードバックを受ける側に「このプロジェクトに関してどう感じましたか?」や「この課題に取り組む中で何か困難はありましたか?」といった質問をすることで、受け手が自らの経験を共有し、自身の考えを反映させる機会を与えます

さらに、「私はこう感じた」といった表現を使い、主観的な観察を伝えることで、批判ではなく、個人的な感想として受け止めてもらいやすくなります

また、フィードバックを伝えた後に、相手の感情や考えを尋ねることで、コミュニケーションが閉じられるのではなく、開かれた状態に保たれます。これは「あなたの意見もここで聞きたい」というメッセージを伝えることで、相手が自分の考えを安心して表現できる空間を作り出します

たとえば、「私が伝えたことについて、どのように感じましたか?」「これに基づいて、あなたは次にどのようなアクションを考えていますか?」といったフォローアップの質問をすることで、受け手がフィードバックを自分の成長につなげるための具体的なステップを考えるきっかけを与えることができます。

このような双方向のアプローチによって、フィードバックは単なる指摘や評価ではなく、共有された成長の経験となります。相手がフィードバックを受け止め、それを自己改善へと繋げるためには、感じたこと、考えたことをオープンにすることが不可欠です。

双方向コミュニケーションの最終的な目的は、相手がフィードバックを自分のものとして受け入れ、内面化することにあります。これにより、フィードバックを、相手が自主的に動機付けられ、行動を変えるための原動力とすることができます。

フィードバックは一方的な評価ではなく、相互の理解と協力の場です。個別化したフィードバックを通じて「この人は自分のことを考えてくれている」という信頼感の土台となる安心感を生むことを意識しましょう。


留意点③ 建設的なフィードバックを組み立てる

【ポイント】
■具体的であること
■個人の特性ではなく、行動に焦点を当てる
■前向きな言葉を使う
■タイミングを考慮する
■フレームワークを活用する

建設的なフィードバックは、単に問題を指摘するのではなく、解決策を見つけて実行に移すための協力と支援を提供することを目的とし、受け手の成長や改善を目的としたポジティブで助けになる情報の提供を指します。

想像してみてください。あなたが一生懸命取り組んだプロジェクトに対するフィードバックが「もっとちゃんと考えてやってよ」という漠然としたコメントだけだったらどう感じますか?心が萎えてしまいますよね。

たとえばそのフィードバックが、「この報告書の分析は素晴らしい洞察が書かれていますね。より良くするために、次回は結論の部分をもう少し詳しく説明してみるのはどうでしょうか」と具体的な指摘と改善点が示されたら、どうでしょう。おそらく、あなたはもっと明確な方向性を持って、次のステップに進むことができますよね。

これが建設的なフィードバックの力です。フィードバックは具体的でなければなりません。そして、それは行動や出来事に基づいた観察を共有することから始まります。

そして、個人の特性(性格や個性)ではなく、変更可能な行動に焦点を当てることが肝心です。一人ひとりが持つ思考や感情の内面的な部分に対するフィードバックは、本人が直接変えることが難しいだけでなく、自分そのものを否定されたと取られる危険性があるため、非常にリスクが高いであり、建設的なフィードバックにつながるとは言えません。

ではなく、たとえば、プレゼンテーションスキルを向上させるために、話すペースを落とす、より多くの視覚資料を使用するなど、具体的な行動に焦点を当てた提案をすることで、相手は自分そのものではなく、自分のした行動をどのように改善できるかを具体的に理解することができます

また、フィードバックを伝える際には、言葉遣いが非常に重要です。否定的な言葉は避け、「しかし」や「でも」ではなく、「そして」や「さらに」といった前向きな連結詞を使いましょう。これによって、相手は自分の意見が受け入れられ、価値があると感じることができます。

さらに、フィードバックを提供するタイミングも同じくらい重要です。

疲れが溜まっている一日の終わりにフィードバックを受けるのは、心にも体にも余裕がないため、しばしばその内容が重く感じられるかもしれないですよね。一方で、朝の爽やかな気分で、心がリフレッシュしている時にフィードバックを受けると、同じ内容でもよりポジティブに受け止め、積極的に取り組むことができるかもしれません。

また、他人の目がある場ではフィードバックを受けることによるプレッシャーや恥ずかしさを感じやすいものです。対して、個人的で静かな空間では、フィードバックを安心して受け入れ、より深く考えることができるかもしれません。

このようにフィードバックのタイミングもフィードバックの質を大きく左右する要因のひとつと言えます。必要であれば、「今が話すのに良いタイミングか」を相手に尋ねることで、より良い結果につながるでしょう。

上記のことを考慮した上で、より効果的なフィードバックを作るためのフレームワークに沿って、伝えたいフィードバックを整理することもできるのですが、このよりテクニカルな部分については文末のリンクから、別記事にてご覧いただけます。


おわりに

今回ご紹介した「ヤバいフィードバックをしないための3つの留意点」は、日々のコミュニケーションにおける小さな変化をもたらし、大きな結果を生むための出発点となります。

フィードバックは、相手の成長を助け、相互の信頼を深めるための有効なツールですが、その扱いには注意が必要です。ポジティブな雰囲気の創造、双方向のコミュニケーション、そして建設的な内容の提供に注力することで、周囲との関係をより良いものに変えていく第一歩を踏み出してください。

そして、次回のフィードバックの機会があった際には、この記事の内容を思い出してみてはいかがでしょうか。

実際に試してみることで、理論だけでなく実践におけるフィードバックの効力を体験することができるはずですよ。



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よりテクニカルなフィードバック方法はこちら
↓↓↓
必見?!建設的フィードバックのフレームワーク3選
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P.S.
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!

今回のアプローチはあくまでもひとつのアプローチとしてご紹介させていただきました。

ひとりでも多くの方にこの情報をお届けするために、
あなたの「スキ」が力になります。


執筆者プロフィール:岡田洋輔(ようさん)
現在急成長中、可能性に溢れるSHIFTの能力開発部でIT業界にとどまらない『人間力』にフォーカスしたコミュニケーション/リーダーシップ教育を担当。Made in SHIFTの知識が世界のスタンダードとなるように、日々邁進中。モットーは「コミュニケーションを通じて、人生にポジティブなインパクトを」。

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