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ポイント解説|探索的テストには、セッションベースド探索的テストを使おう
はじめに
こんにちは、SHIFT アジャイルサービス部のカル♪です。
前回執筆しました 「ポイント解説|探索的テストはチャーターを決めて実施しよう 」 では、探索的テストは「どういうときに使えばいいのか」、「どんな効果があるのか」と 探索的テストを進めるための方法「チャーター」について解説しました。
探索的テストを実施するうえで有効な手法である「ツアーリング探索的テスト」と「セッションベースド探索的テスト」合わせた方法で実施することを推奨しています。
今回は「セッションベースド探索的テスト」について書いていこうと思います。
セッションベースド探索的テストとは
時間で区切った探索的テストのことです
セッションを区切ってマネージメントをしていく探索的テストです。
セッションごとにテストをどうしていくか変えていくのが、「セッションベースドの索的テスト」です
メリット
時間で区切られているので集中力が続きやすい
探索テストは長々やると集中力が切れて何も探索できなくなる
状況に合わせてテストマネージメントできる
前のセッションで問題を見つけたら、次はそこに集中するといったように臨機応変に動きやすい
デメリット
管理が大変
何を何分としっかりと決めて進める必要があるので普通の探索的テストより時間がかかる
探索的テストが好きすぎると、バーサーカー化して「もっともっと!」となり、セッションが壊れることがある
リーダーがしっかりとテストを考えられないと、メンバーが明後日の方向に連れていかれる
ダメなリーダーの「管理」が逆にテストをまずい方向に導くので注意が必要
セッションベースド探索的テストのやり方
やり方
1回のセッション時間を決める
そのセッションでの目的(ミッション)を決める
目的に沿って探索的テストを実施する
そのセッションの結果について話す
次のセッションの目的を決める
その繰り返し
具体例
1. 1回のセッション時間を決める
一般的には45分から120分(web系アプリは40分が現実的。1時間は長く飽きてしまう/30分は目的を達成できない)
2. そのセッションでの目的(ミッション)を決める
そのセッションで何をするか決める
テストチャーターと同じように考える
例えば
デグレが気になるなら
「バグチケットをチャーターとしてデグレを発見する」
ブラウザを縮小した状態でのUIが気になるなら
「ブラウザサイズを変更してUI崩れを発見する」
ツアーを使うのもよい (ツアーについては別の機会に詳しく説明します)
※「~がないこと」確認は、探索テストでは基本的に設定しない。「探索」 です!!
3. 目的に沿って探索的テストを実施する
目的やチャーターにあわせて探索的テストを実施する
おさらい
(チャーターを参考に)何を試すか。その結果どういった動きになるか(脳内設計)する
考えたことを試す
試してみたことから得たフィードバックから次に試すことを考える
繰り返しながら進めていく
分析→学習→テスト設計→テスト実行 のようなサイクル
4. そのセッションの結果について話す
次のセッションを決めるために状況を把握する - 話をすると「UIが・・・」とか「日付のコンポーネントが」などの話が出たりする - 時間は何分でもいい
チャットで話す、ポロポロ出ているようなら、時間をとって話すなどもよい - バグチケット登録もこの段階で行うのがよい
5. 次のセッションの目的を決める
セッションの結果から次のセッションをどうするか決める
例えば
特に何もなければ、範囲を変えて同じ目的で実施したり
何か出てきたら、そこに集中してテストを実施することも考えられる
まとめ
セッションを区切って、探索的テストを行い、サイクルを回していくことでシステムの不具合を見つけ出すことができます。
次回は、「ツアーリング探索的テスト」について、書いていこうと思います
探索的テストについては、次のとおり解説していく予定です
ポイント解説|探索的テストには、セッションベースド探索的テストを使おう(今回)
ポイント解説|探索的テストには、ツアーリング探索的テストを使おう
ポイント解説|探索的テストのサイクルはどう回すの?
参考資料
探索的テストの進め方 改訂版 杉浦 清博 (半田技術研究所)
執筆者プロフィール:阿部 誠 (カル♪)
原子力から農業、小売り、通信キャリアなど多くの業界を経験
現在は、アジャイルの現場で、プロジェクトマネージャ、キャプテン、QAリードを担当。
若手育成のためテクニカル記事を執筆中。
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画像:SHIFT社内生成AIにて作成