ネガティブ思考の方のための アンチニヒリズムという考え方
はじめに
皆さん、はじめまして。SHIFTでQAエンジニアを務めている成見と申します。
私は未経験でこのIT業界に飛び込みましたが、ネガティブな思考に悩むことが多々ありました。 しかし、そのような状況でも私の心の支えとなった一つの考え方があります。 今回は、私と同じようにネガティブな思考に悩んでいる方々に少しでも参考になればと思い、このブログを執筆しました。
1.ネガティブ思考とは?
ネガティブ思考とは、ざっくり言うと、物事を悪い方向に考えてしまうことを指します。 私の場合、何事も悲観的に捉え、否定的な面ばかりに目を向けてしまうことが多々あります。
例えば、以下のような状況です。
仕事上で失敗してしまった
→ 自分はいつも失敗ばかりするダメな奴だ。信頼を失ってしまう。目標を達成できなかった。
→ 自分はこんなにも劣っている。もう将来に対しての希望が持てない。新しい仕事を任された。
→ 無理だ。そんなことどうせ自分になんてできっこない。
少し極端ではありますが、このような思考が常に頭の中に渦巻いています。 特にこういった思考パターンは、何か新しい環境や挑戦に直面した時に顕著に起こると思っており、そのたびに自己肯定感が下がり、ストレスや不安が増大します。
こういった思考を放置しておくと、下記のような弊害が現れます。
自信喪失による、挑戦へのためらい:自己成長の阻害。
自らを卑下するようになる:他者との円滑なコミュニケーションがとれなくなる。
負の感情のスパイラル:精神面で多大なストレスが生じる。
ネガティブ思考に陥るとこのような気持ちに心を支配され、生きていくことが辛くなってしまうかもしれません。 できればこういった思考は極力なくしたいですよね。
では、どうすればネガティブ思考から脱却できるのか。
次章以降の考えを参考にしていただければと思います。
2.ポジティブ思考への無理な切り替えは逆効果?
よく挙げられる改善方法として、ポジティブ思考への切り替えが最も多いのではないでしょうか。ポジティブ思考に切り替えることができれば、負の感情のスパイラルから抜け出すことができ、精神的なストレスからも解放される可能性が大いにあります。これは非常に良いことだと思います。
しかし、ネガティブ思考は個人の生活環境や人間関係といった様々な背景や体験が複雑に絡み合って形成されたものです。そのため、「よし!今日からポジティブ思考になろう!」と決意するだけでは、実際に切り替えるのは非常に難しいです。無理にポジティブに振る舞うことは、逆に精神的なストレスになることもあります。 そこで私がお伝えしたいのが、ネガティブ思考を完全に脱却するのではなく、ネガティブ思考を受け入れるアンチニヒリズムという考え方です。
3.アンチニヒリズムという考え方について
アンチニヒリズムという考え方を知っていただく前に、対抗する立場であるニヒリズムについて、私の解釈を交えながら簡単に説明させていただきます。
ニヒリズム(虚無主義)というのは、人生や世界に意味や価値がないとする哲学的な考えです。 昔は、神が人を創り、その神がわざわざ創ったのだから、私たちが生きることには何か意味があると信じられていたそうです。
しかし科学が発展し、様々なことが明るみになることでその信仰心は薄れ、神様がいないのなら自分たちの生きる意味は?この人生は無意味なのでは?という考えに陥り、そこから人生や世界は無意味で無価値であるという虚無主義、ニヒリズムという考えが誕生したそうです。
全てを細かく書いていくと本一冊並みのボリュームになるのでいったんここで区切ります。
私はこのニヒリズムという考えとネガティブ思考の悲観的・否定的な部分には通ずるものがあると考えています。 そこで知っていただきたいのが、先程も出てきた「アンチニヒリズム」という考えです。
アンチニヒリズムはどんなものか、端的に言うと「人生は無意味で無価値だからこそ、いっそのこと自分でやりたいように楽しんでしまおう」といった考え方です。
4.アンチニヒリズムに切り替えた結果
ネガティブ思考全開の時は、何かに失敗したり新しい環境や挑戦に直面した際に、
「自分になんてできる気がしない…」「自分ひとり居たところで何も変わらない…」「もう全てにおいて意味がない…」
といった考えが頭の中を駆け巡っていました。
アンチニヒリズムの考えを取り入れて、それらの考えが完全になくなったわけではありません。依然として同じような考えを持ち続けています。
しかし、「意味がないからこそ楽しんでしまおう」「無価値な人生だからこそ自分だけが納得できる価値を見つけよう」という考えを持つことで、仕事をしていくうえでも気持ちはとても気楽になりました。
仕事上で失敗してしまった
→ 失敗してしまったけどこれで何もかも終わるわけじゃないよね。次は何を試してみよう。目標を達成できなかった
→ 目標には届かなかったけど、こういうところはできてたからよかったんじゃないかな。じゃあ次は何をしてみようかな。新しい仕事を任された
→ 自分にできるとは思えないから、いっそのこと思いつくことをやってみよう。
といった具合です。
上記の考え方の切り替えは、一見ポジティブ思考への置き換えに見えますが、『ネガティブ思考を押し殺す』のではなく『ネガティブ思考を受け入れる』という点で異なります。
まとめ
ネガティブ思考を捨ててどれだけポジティブに努めようとしても、『やっぱり自分なんて…』『どうせやったところで無駄だ…』といった考えに陥り、余計に悪循環に陥ってしまった経験がある方もいるのではないかと思います。
私としては、ネガティブ思考は決して悪いものではなく、その人の生きてきた環境などが背景にあり、身についた思考法であると考えています。これは、身体的特徴や性別、名前などと同じく、その人自身のアイデンティティの一部であると思います。
だからこそその思考を無理に否定するのではなく、いっそそのまま受け入れてみてもいいのではないでしょうか。 ネガティブ思考が自分を苦しめることがあるのも事実です。そこで、自分のネガティブ思考に寄り添ってあげるアンチニヒリズムという考え方を提案させていただきました。
アンチニヒリズムは、人生や世界に意味や価値がないとするニヒリズムに対抗し、「だからこそ自分のやりたいように楽しんでしまおう」という後向きかつ前向きな考え方です。 この考え方を通して、私と同じようにネガティブ思考に悩んでいる方々の心の支えに、少しでもなれば幸いです。 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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