負荷テストツールNeoLoad学習4:実行してみる
はじめに
こんにちは、DevOps推進部2グループの李です。前回の記事ではNeoLoadでの固定変数と変動変数の設定方法についてご紹介しました。今回は、NeoLoadを使用したテストの実行前の準備と実行方法について紹介したいと思います。
下記が今回使用するソフトウェアです。
Tricentis NeoLoad 2023.1: https://support-hub.tricentis.com/open?id=tricentis_neoload
内容を5つのシリーズに分けて紹介したいと思います。
連載目次
(今回)負荷テストツールNeoLoad学習4:実行してみる
スクリプトチェック
負荷テストを実行する前に、スクリプトの正確性を確認することが必要です。スクリプトの確認は上部の「Check a User Path」をクリックして、スクリプト確認画面を開きます。
スクリプト確認画面を開いたら、上部の「Start checking」をクリックしてスクリプトのチェックを行います。このチェックでは、実行結果とレコード時の結果を比較し、Difference欄に実行結果とレコード結果の相違率(%)が表示されます。
また、認証のリクエストをクリックすると実行結果のリクエストとレスポンスの内容を確認できます。さらに、「Compare with recording」ボタンをクリックすると、今回の実行結果とレコード時の実行結果の詳細内容を比較することもできます。
今回のスクリプトは学習3で既に変数を設定したため、チェックの結果はすべて合格しました。実際の負荷テストスクリプト作成時には、変数の設定とチェックを数回繰り返す必要があると考えます。
「Start checking」以外の機能である「Flag request」は条件を設定し、条件を満たすリクエストを特定することができます。変数の出現箇所が見つけられない場合は、「Flag request」を使用して簡単に確認できます。「Advanced」ではチェックの回数やキャッシュの設定を行うことができます。
このような機能を活用することで、スクリプトの正確性を向上させることができます。変数の設定やチェックは繰り返し行い、必要な調整を行ってください。
待ち時間の設定
NeoLoadの待ち時間には、全体の待ち時間と個々のリクエストに対する待ち時間の2種類があります。
まず、全体の待ち時間を設定する方法を紹介します。スクリプト名の「Outlook Login」をクリックし、「Waiting Time」の「Override think time」を選択して、インターバル時間を設定すると、すべてのスクリプトに同じ待ち時間が設定されます。さらに、「Add a random delay +/-」を設定することで、待ち時間を一定の範囲内でランダムに変動させることもできます。
次に、個々のリクエストに待ち時間を設定する方法を紹介します。まず、「Waiting Time」の「Use think time defined on page and delays」を選択します。その後、対象のリクエストをクリックし、Delay before performing this page"の「Delay」を設定することで、そのリクエスト専用の待ち時間を設定することができます。また、「Delay from」を使用することで、待ち時間の範囲を指定することも可能です。
ポピュレーションの設定
スクリプトの内容が正常であることを確認したら、「Population」タブをクリックして、下の「+」ボタンを使用してポピュレーションを追加してください。ポピュレーションでは、各スクリプトの割合やブラウザの設定を調整することができます。今回は1つのスクリプトのみを実装しているため、割合を100%に設定します。
シナリオの設定
ポピュレーションの設定が完了したら、最後にシナリオを設定する必要があります。シナリオの設定は、「Runtime」モジュールをクリックし、「Scenarios」タブを選択し、「+」ボタンをクリックします。NeoLoadでは、1つのシナリオ内で複数のポピュレーションを異なるユーザー数で実行することができます。
実行する前に、持続時間、負荷のかけ方、およびユーザー数を設定する必要があります。持続時間は「Duration Policy」で設定できます。NeoLoadでは、3つの持続時間の設定方法が提供されています。無制限(No limit)、回数(By Iteration)、および時間(By Time)です。ここでは、「時間(By Time)」を選択し、2分間を設定します。負荷のかけ方は4つのオプションがあります。固定(Constant)、増加(Ramp Up)、ピーク(Peaks)、およびカスタム(Custom)です。ここでは「固定(Constant)」を選択します。最後に、ユーザー数に関しては、無料ライセンスでは最大で15ユーザーまで設定できるため、ここでは「5」を設定してください。
シナリオ実行
シナリオの実行は、上部の「Start play」ボタンをクリックし、実行ダイアログを「Play」に設定することで、負荷テストが設定内容に従って実行されます。実行が完了したら、レポートが自動的に表示され、負荷テストの詳細な結果を確認できます。
次回のお知らせ
今回はNeoLoadの実行設定についてご紹介しました。また、シナリオの「Advanced」メニュー内にはスケジュール実行の設定もありますので、興味がある方はぜひ試してみてください。
次回は最終回となります。NeoLoadのクラウド実行とコンポーネントについてご紹介したいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回の記事でお会いしましょう!
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