CATの導入効果はどこに出る?
こんにちは。CATエヴァンジェリスト・石井優でございます。今日はテスト管理ツール「CAT」の導入効果についてお話します。
CATの導入効果はどこに出る? テスト管理ツールCATを紹介するときによく「導入効果はどう考えればよいですか?」と聞かれます。
この答えについて、私たちは長いこと考えてきました。
集計作業のコスト削減だけが導入効果?
この手のツールでぱっと思い浮かぶのが、省略化によるコスト削減です。
テスト実行フェーズは、進捗や品質の情報がブラックボックス化しやすく、納期が近づいてから「テストが全く実施されていなかった」「とあるサブシステムの品質が悪い」といった問題が発生することがあります。
これをツールなしでモニタリングしようとすると、次のような作業が必要になります。
毎日進捗管理表に報告させる
テストケースをすべて集めて、誰かが集計をする
その上で、次のような問題が発生することがあります。
報告された進捗情報の正確さをチームに確認し、漏れがあれば修正する
集計しようとしたスプレッドシートのフォーマットがずれていて、修復する
こうした事務作業を誰かがやらなければならなくなります。大変ですね。
ツールを導入すると、これらの問題は解決します。これにより、これまでこの作業に要していた時間(作業者の単価)が削減されます。
しかし、作業者の単価がなくなったところで「大きなインパクトではない」とか、「集計メンバーを専属で張り付けているので問題ない」といったプロジェクトも少なくありません。
(ロールスロイス社の「我々のターゲットはたいてい運転手がいる、自動運転は必須ではないのだ」という言葉 を思い出します。)
そのため、私たちはCATの導入効果をこの点に重きを置いていません。
すばやく課題を見つけて対応することの重要性
では、どこに導入効果があるのか。
現在では次のような説明をしています。
600人が稼働するプロジェクトの例
あるテストチーム20人の稼働が止まっていました。
ビルドが正しくできていない
もしくはモジュールさえも完成していない
こういった状況はよくあります。
この状態を検知するのにも苦労します。エスカレーションに早くても3日、実際の話では2週間かかってようやく現状を把握できたということもあるそうです。
3日で問題が判明し、対応を開始した場合、3日分テストチームが稼働していなかった工数のロスが発生します。また、そのチームが遅延すると、他のチームへの影響も避けられません。例えば次のような試算になります。
テストチーム20人 × 3日のロス = 400時間のロス
一方で、テスト管理ツールを導入していれば、リアルタイムで情報を確認できるため、遅くても半日程度で対応が開始できると考えられます。その場合、上記のロスは次のように縮小されます。
小規模プロジェクトでも効果あり
こうした問題は大規模プロジェクトだけでなく、小規模プロジェクトでも発生します。
例えば10人規模のプロジェクトでも、「1人が1日、仕様の読み取りに手間取り、手が止まっていた」といった状況であれば、「もっと早く相談してくれればよかったのに!」となるわけです。
リアルタイムなモニタリングの重要性は、多くのプロジェクトで実証されています。
いかがでしょうか。
これは監視や炎上防止というテーマにも聞こえるかもしれませんが、こうしてプロジェクトを適切に管理すれば、無駄な遅延が減ります。
結果として、プロジェクトメンバーは無理に急かされることもなく、安心して実務に取り組むことができるでしょう。
適切なプロジェクトの舵取りは、マネジメント側だけでなく、プロジェクトメンバーにとっても重要です。
ではでは!
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