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業務システムの開発時に選びたいクラウドサービスの特徴|kintone


はじめに


こんにちは。カスタマーサクセス部 Salesforceグループの小笠原です。
業務システム向けのクラウドサービスである、Salesforceに関するご支援を専門としております。

業務システムの開発を検討する時、クラウドサービスによる開発を選択肢として考える方は多いと思います。また、クラウドサービスでシステムを開発したいと思っても、似たようなサービスがたくさんあって、どれが自分たちにぴったりなサービスなのかを判断するのはとても難しいです。

今回はSalesforceエンジニアの視点で、主要な業務システム向けクラウドサービスであるkintoneについて解説していきたいと思います。kintoneによるシステム開発を検討されている方、kintoneってどんなサービスなの?といった疑問をお持ちの方は是非ご一読ください。

kintone用語


各製品の違いについてご説明する前に、基本的なkintone用語について一部ご紹介します。

  • ポータル
    kintoneにログインして一番最初に開かれる画面です。ここから様々な画面に遷移したり、通知やお知らせを確認できます。複数のグラフを表示することも可能で、Salesforceでいうところの「ダッシュボード」のように活用することもできます。 いわゆる「ホーム画面」になります。

  • アプリ
    1つの業務システムに関するデータの箱を「アプリ」と呼びます。Salesforceでいうところの「オブジェクト」、Excelでいうところの「シート」になります。 個人的には、アプリというと複数のDBテーブルの集合体をイメージしてしまうので、1テーブルの単位を「アプリ」と呼ぶ点は特徴的かもしれません。

  • スペース
    チーム内でのコミュニケーションを取ることができる場所です。任意のメンバーやグループを招待して作成することができます。 チームメンバーでメッセージのやりとりをすることもできますし、スペース専用のポータルやアプリを設定することもできます。 アプリの閲覧権限を制御する時に便利な機能になります。

  • プラグイン
    プラグインとは、kintoneの拡張機能の1つです。プラグインを活用することで、標準機能では実現できないことができるようになります。Salesforceでいうところの「AppExchange」にあたります。 kintoneの機能を拡張する方法は、プラグインの導入とプログラミングによるカスタマイズの2つがあります。プログラミングによるカスタマイズは開発に時間がかかる場合が多いですが、プラグインであればとても簡単に導入することができます。

kintoneができること


ノーコードでシステム開発ができる

この点がkintoneの最も大きな特徴で、kintoneの主要なコンセプトの1つです。

Salesforceも標準機能だけ使えばノーコードで実装できますが、ITに詳しくない人が実装するのは少々難しいと思います。しかし、kintoneの標準機能の設定画面はプログラミング要素を極力排除しており、ITに明るくない人でもシステムが作れるようになっています。

例えば、Salesforceではオブジェクトや項目にAPI参照名(いわゆる物理名)を設定しますが、それは英数字で設定しなくてはなりません。その為、日本のシステムではほとんどの場合で表示名と異なる別名を物理名に設定する必要があります。わざわざ分かりにくい別名を設定する点は、ITに明るくない人にとっては難しく感じてしまうこともあるのではないでしょうか。

この物理名において、kintoneではとてもシンプルな仕様となっています。
まずkintoneでは、物理名(フィールドコード)の設定が必須ではありません。数式で項目を参照したい時は設定する必要がありますが、その場合も日本語でいいんです!英数字の別名を考えなくてもいいんです!

さすが日本生まれのノーコードツールですね。物理名が日本語だと、論理名と物理名を同じ値に設定できて、数式等で項目を参照する際にとてもわかりやすくなります。これはプログラミングについて詳しくない人にとってはかなりメリットなのではないかと思います。

追加機能のプラグインが豊富

kintoneの標準機能で実現できることは正直言って十分とは言えません。しかし、それを補完するプラグインがたくさんあり、プラグインを使いこなすことで様々な機能を追加することができます。

プラグインには無料のものと有料のものがあるので、予算に応じてプラグインを選択していくことになります。 ほんの一例ではありますが、下記のような機能がプラグインで追加可能です。

  • ガントチャートやカンバンなど、標準にはない形式による一覧表示

  • 入力値チェックの機能の拡張

  • グラフ、データ集計に関する機能の拡張

標準機能では実現できない要件があったとき、プラグインであれば実現できることも少なくないです。また、ぴったりなプラグインが存在しなかった場合はJavaScriptで追加機能を開発することも可能です。

SalesforceでもAppExchangeによる機能の拡張は可能ですし、そもそもkintoneではプラグインの導入が必要な機能もSalesforceでは標準で備わっていることも多いです。そのため、kintoneの標準機能での実現範囲の狭さをデメリットと捉えてしまうかもしれません。

しかし、標準機能がシンプルだからこそ非エンジニアでもアプリの開発ができるんです。この点もkintoneのメリットであり、大きな特徴と言えます。

低予算でシステム開発ができる

kintoneのライセンス料はとてもリーズナブルで、1ユーザーあたり月額1,500円です。プランにもよりますが、Salesforceの1/10以下になるのではないでしょうか。価格面は圧倒的ですね。

ただし、kintoneは標準機能でできることの範囲が限られており、多くの場合でプラグインの導入が必要になります。プラグインの種類によっては有料であるため、追加料金は考慮する必要があります。しかし、仮に有料プラグインを複数導入しても、Salesforceのライセンス料を超えることは考えにくいと思います。その為、kintoneのコスト面の手軽さは大きな特徴の1つです。

kintoneではできないこと


アプリに複数の画面レイアウトを設定できない

kintoneはアプリに対して1つの画面しかつくることができず、Salesforceのようにプロファイルやレコードタイプによって画面レイアウトを切り替えるといったことができません。

フィールドの権限設定は可能なので、ユーザーや所属部署ごとにフィールドの表示/非表示を切り替えたり、編集可否を切り替えることは可能です。ただし、画面レイアウトは全ユーザーで1つなので、ユーザーごとにフィールド入力の必須/任意を切り替えるといったことは難しいです。また、レコードの種別やステータスによって画面レイアウトを変更することもできません。
条件に応じて画面の表示を切り替えたい場合においては、Salesforceと比較するとkintoneは柔軟性に欠けると感じてしまうかもしれません。

親レコードの更新が自動的に子レコードに反映されない

kintoneも、Salesforceや他のデータベースと同様にアプリ間で1対多のリレーションを表現することができます。

しかし、他のシステムと大きく異なる点があります。それは、親レコードを更新した時、その内容が自動で子レコードに反映されないことです。親レコードの更新を子レコードに反映させるためには、子レコードの編集画面を表示し、該当するルックアップフィールドの「取得」ボタンを押下する必要があります。例えば、顧客アプリとそれに紐づく売上アプリがあった時、顧客名を変更してもその変更が売上アプリに反映されません。できれば自動で更新されてほしいところですよね。

Salesforceや他のデータベースに慣れている方にとっては少々馴染みにくい仕様なのではないかと思います。

しかし、要件によっては親レコードの更新が子レコードに反映されない方が都合がいい場合もあったりします。例えば、注文明細アプリとそれに紐づく商品アプリがあった時、商品の価格の変更が既存の注文明細にも反映されてしまったらダメですよね。このようなケースにおいては、kintoneのこの仕様はむしろメリットになります。

標準機能で実現できる範囲が小さい

これまでにもご説明してきたとおり、kintoneは標準機能で実現できることに限りがあり、実現したい仕様によってはプラグインの導入やCSS、JavaScriptを用いた開発が必要になる場合が多々あります。Excelで管理しているものをkintoneに移行するのであれば標準機能で実装可能かもしれませんが、業務システムを作りたいとなると、ほとんどの場合追加実装やプラグインが必要になるでしょう。

kintoneで業務システムを開発したい場合は、プラグインの使用も検討し、どのようなプラグインがあるのか事前に調べておくことが重要かもしれません。

おわりに


今回はSalesforceエンジニアの視点でkintoneというクラウドサービスについて解説させていただきました。 どの製品にもメリット・デメリットがあり、実現したい要件によって適切な製品は異なる場合が多いです。この記事が、クラウドサービスで業務システムの構築を検討中の方のご参考になれば嬉しいです。

また、業務システムの構築を検討中の方は是非弊社にご相談ください。業務内容にマッチした適切なシステム導入をご支援いたします。

最後までお読みいただきありがとうございました。


執筆者プロフィール:小笠原 健太
Salesforce歴:1年
・Salesforce認定資格:アドミニストレーター、Platformアプリケーションビルダー
・kintone認定資格:認定アソシエイト
・Trailheadランク:Ranger

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PHOTO:UnsplashBekky Bekks

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