SHIFT EVOLVE対談ウェビナー『川口耕介さんに聞く「日本のエンジニアよ、世界を目指せ!!」』イベントレポート
はじめに
皆さんこんにちは!「SHIFT EVOLVE」運営の荒崎です。
「SHIFT EVOLVE」とは、有志で行っているSHIFTオリジナルの技術イベントです。最初は、SHIFT社内だけでなくグループ会社も巻き込んだイベントを開催し、さまざまな知見を融合したい、という思いから始まりました。
しかし手前味噌ではありますが、なかなか質の高いコンテンツになりそうでしたので、社外へも広く発信していこうことになりました。
5月21日に、「SHIFT EVOLVE」の記念すべき第1回を開催いたしましたので、その様子を一部お届けします。今回は、Jenkinsの生みの親でありSHIFT技術顧問の川口さん(以下、川口)と、SHIFTグループ会社の代表取締役社長2名による対談でした。
このレポート記事では、運営の視点で「もっとも面白い」と感じた注目のテーマを3点ほどピックアップしてご紹介します。
《当日のメインスピーカー》
川口 耕介さん
CIツール「Jenkins」開発者/SHIFT技術顧問
山﨑 政憲さん
Airitech株式会社 代表取締役社長
https://www.airitech.co.jp/
葛川 敬祐さん
株式会社システムアイ 代表取締役社長
https://www.systemi.co.jp/
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注目テーマ① 超サイヤ人的ステップアップ
川口さん(以下、川口):
まずは「エンジニアとしてステップアップするにはどうしたらいいか」というテーマについて話していきたいんですが、山崎さんも葛川さんもエンジニアとしての経験が長くて、その中でいろいろと自己研鑽してきたことがあるんじゃないかと思うんですが、振り返ってみて、なにがステップアップになったと思われますか?
システムアイ葛川さん(以下、葛川):
ドラゴンボール的な話になるんですけど(笑)。好きや向上心でステップアップすることもあるけど、ITは総合格闘技的なところがあると思っていて、追い詰められてすごいプレッシャーの中で成果が出せた時、超サイヤ人的なレベルアップをしたなって思うことあって。人生で何回かあるんですが、それが成長に強くつながっていると思いますね。
川口:
死にそうになったところから生還したら、パワーアップしていたということですね笑
Airitech山崎さん(以下、山崎):
葛川さんがサイヤ人だったと笑
葛川:
いやギニュー特戦隊くらいかもしれないです(笑)。
一同笑
山崎:
私は入社直後のプロジェクトで、Javaで組まれたプログラムが途中で死んで、原因も良くわからないという状態。
自分の書いたコードじゃないから、読んでも何が何だか分からなくて。開発言語はJavaでもトラブルシュートはC言語だったし…。結局は他社が作ったプログラムが死ぬのが原因でした。
そこでさっきの葛川さんじゃないですけど、先輩の力を借りたり、できることはなんでもして、解決できたんです。そのときに「ここまでやらなきゃいけないんだ」って気付かされましたし、ステップアップした実感がありました。
川口:
難しい問題に直面したときに、深堀りして力で正面突破するみたいな。そういうのが大きな学びになっているというのはありますよね。
僕はやっぱり人のコードを読む機会が大事かなって思いますね。一時期、オープンソースにずっと関わっていたんですけど、その過程で誰かの書いた巨大なコードを読んで、 必要なところだけ追っていける力が身についたかなと思いますね。
OSSって世界とつながる貴重な場の1つだなと思いますね。世界中の人がどこからでも、非同期で参加できるし。
山崎:
私もAntのプラグイン自分で作って、会社の人に使ってもらったりして嬉しかったし、OSSにはそういう面もありますね。それこそJenkinsのプラグインとか、盛り上がるとここまで行くんだって見てましたね。
川口:
ありがとうございます(笑)。世界中の人が参加しているオープンソースに参加してみるっていうのも、1つステップアップの方法として良いんじゃないかと思いますね。
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注目テーマ② 日本と世界
葛川:
このあたりから、「日本が世界を目指すには」という話になってくるのですが。OSSの界隈だと利用言語は英語だと思うんですが、川口さんは若い頃から英語はできたんでしょうか?拙い英語でも受け入れてくれるような文化があるんでしょうか?
川口:
僕はこっち(アメリカ)に来たのは20年前なんですけど、当時はエンジニアって個人の技量で仕事をしていて、当時働いていたチームは、「このシステムのこの部分は●●さん」というように担当が決まっていたんですね。
いまだに覚えているのが、渡米したとき、インターネットもなかったので電話して住むところを探したんです。「アパート空いてますか」って喋ってるつもりなんですが、全然分かってもらえないんですよね(笑)。つまり、その程度の英語でも何とかなりました。
今はそんなエンジニアリングしなくて、もっとチームプレーになってます。
この20年の間にソフトウェア開発の仕組みが随分変わって、チームプレーでコミュニケーションがとっても大事です。
もしかしたらコード書くのが得意な人よりも、コミュニケーションが得意な人のほうが、組織ではうまく働けるかも。そういう意味では、最近のほうが言葉の壁を感じますね。
葛川:
やっぱり英語は勉強しておいたほうがいいよ!っていうアドバイスですね。
川口:
そうなんですよね。でも英語って、勉強したらできるようになるのかって言われると、それもまた微妙ですよね。
山崎:
それこそ最初の話じゃないけど、やっぱり炎上させて修羅場を作ったほうがいいって話ですかね(笑)。
一同笑
川口:
やっぱり僕は、(英語を)使う環境にいないといけないんじゃないかと思っていて。楽天さんとか無理やり英語を使わされるっていう話で、そんなに流暢に喋れているわけじゃないんだけど、平均レベルでいうと英語力が高いなって感じますね。要するに使えってことかと。
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注目テーマ③ 日本人が米企業で働くには?
葛川:
日本ではIT人材が足りないと常々いわれますが、アメリカはどうですか?
川口:
採用は超大変ですよ!まぁ、その分お給料上がるから嬉しいっちゃ嬉しいんですが(笑)。人材がアメリカ国内で足りるなら外国の人を雇う必要ないですからね。
山崎:
日本人がアメリカで仕事したいと思ったらどうしたらいいですか?
川口:
オープンソースのような場に参加して、人と人の繋がりをもつのも1つですよね。人のネットワークに組み込まれれば、おのずと誘いの手は来ます。コードを書くだけでは勿体なくて、コミュニティに関わっていくことが大事ですね。
葛川:
パフォーマンスの査定が日本より厳しいイメージがありますが、実際どうなんですか?
川口:
会社によりますけど、どっちかといえばパフォーマンスレビューというのは、エンジニアの成長機会として使っているイメージですね。むしろ、エンジニアが全然足りないから、あの手この手でエンジニアを引き止めて、やる気を出してもらおうとしています。実際そんなにクビにはならない(笑)。
やる気出してもらうことに苦労している感じです。
葛川:
日本では文系エンジニアや未経験エンジニアが増えていますが、アメリカではそういったリクルートはないんですか?
川口:
採用で学歴を見たことがないし、聞かれたこともないですね。そういう意味で、実力で転職できる今はエンジニアにとってチャンスだと思います。
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★おまけ★ Jenkinsの由来
葛川:
Jenkinsの名前の由来は?
川口:
Jenkinsは、開発チームのメンバーの一人であるという気持ちがあって、人の名前にしようと。
そして人を助ける立ち位置だったので、執事の名前にしようと思っていて。
Wikipediaの執事名一覧をみて、名前被りやドメイン取られているものを除いてって、一番しっくりきたのがJenkinsだったんです。
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おわりに
ほかにも、3名のユニークな経験談や、テーマから脱線した面白い小話があったのですが、全て紹介すると60分の対談の文字起こしになってしまいますので、ここはグッと涙をのんで割愛させていただきました!
「SHIFT EVOLVE」では、今後もさまざまな技術イベントを予定しています。ご興味がありましたら、ぜひ「SHIFT EVOLVE」の公式Twitterアカウントやconnpassアカウントをフォローしてください!
「SHIFT EVOLVE」の公式Twitter https://twitter.com/shiftevolve_jp
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「DevOps & QAエンジニアLT大会 Vol.1」を6月25日に予定しています。お誘いあわせのうえ、ぜひご参加ください!
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