Certified Kubernetes Administrator(CKA)合格体験記と合格へのノウハウ
はじめに
SHIFTのヤマモトと申します。
昨年の12月にCertified Kubernetes Administrator(CKA)を取得しました。
きっかけは、現在アサインしている案件で、Kubernetes(K8s)に携わり、
知識をつけるきっかけにしたいと思ったからです。
今後CKA取得を目指している方への励みになれば幸いです。
CKAとは
The Linux Foundationより、次のような説明がありました。
難易度は中級となっていましたが、対象者は管理者やITプロフェッショナルとしているため、上級者向けの試験だと感じました。
試験費用は、2024年1月現在では、395ドル(約57,000円)のため、非常に高いです。
再受験が1回可能なため、計2回で合格できるように目指しましょう。
また毎年11月末頃にサイバーマンデーのようなイベントで、定期的に安くなるタイミングがありますので、その時に購入をおすすめします。
学習期間
K8sは覚えることが多く、しっかり理解したかったため、資格取得目標は、3か月としました。平日・休日に、平均で2~3時間ほど勉強に当てていました。
当時の知識レベル
K8sに関しては、無知に等しいレベルでした。
Pod?Deployment?そもそもKubernetesって何だろう。の状態です。
またLinuxやDockerの知識も必要になり、K8s以外に並行して勉強する必要がありました。
学習教材
■Web問題集
・Udemy(Certified Kubernetes Administrator (CKA) with Practice Tests)+ KodeKloud
CKAを受けるうえでは、それぞれ必須だと思います。
英語教材なので、最初は若干抵抗あるかもしれませんが、英語に慣れるとそこまでストレスにはなりませんでした。YamlやDockerの事前知識があると、より早く理解が進みます。
また、KodeKloudは、Udemyを購入すると無料で使えるようになります。
実際にコマンドを打てる環境が提供されているので、解説動画と照らし合わせて進めましょう。
■参考書
・Kubernetes完全ガイド 第2版
初見で読み進めるのは難しいので、Udemyを進めながら、辞書のように使っていました。Udemyで動画視聴し、KodeKloudでコマンドを打つ演習し、要所要所で参考書を確認し、知識補強を繰り返していました。
・仕組みと使い方がわかる Docker&Kubernetesのきほんのきほん
Dockerについて知りたい場合は、こちらの書籍で知識補強していました。イラストが多く、イメージしやすいので、図で理解したい方におすすめです。
■その他
・ChatGPT
イメージがつかみにくいK8sオブジェクトに関しては、ChatGPTに質問していました。例えば、『Podについて、小学生でもわかるように教えてください。』とすると、理解しにくいワードを身近にあるもので、わかりやすく回答してもらえます。
CKA合格への3つのポイント
初めてK8sを学習し、CKA合格を目指す際のポイントをまとめました。
①K8sオブジェクトの概要を把握したら、Kodekloudの演習をする
②kubectlコマンドやマニフェストは身体が慣れるまで、実行・作成する
③K8s公式サイトのどこにマニフェストのサンプルの掲載場所を把握する
①K8sオブジェクトの概要を把握したら、Kodekloudの演習をする
Udemyの動画では、最初マスターノードのetcdやkube-proxyなどの説明がしっかりあります。
完全に理解しようとすると、かなり時間を費やしてしまいます。
K8sを理解する上で、必要なプロセスですが、まず全体を通じて、概要を把握し、先にKodekloudでコマンド演習することをおすすめします。
理由としては、実際に手を動かした方が、知識の定着が圧倒的に早くなったからです。
多少分からなくても、回答の動画を見ながら、コマンドをまねて、打ってみることから始めましょう。
徐々に体が覚えていき、自然と使えるようになってきます。
②kubectlコマンドやマニフェストは身体が慣れるまで、実行・作成する
kubectlコマンドやマニフェストは必ず使いますので、目をつぶってもできるくらい慣れておきましょう。
①と若干被りますが、KodeKloudで繰り返しコマンド演習・マニフェスト作成していくことをお勧めします。
個人的にですが、よく使ったコマンドは、kubectl get/describe/create/editになります。最初のうちは、get/describeのようなリソースの情報を確認するコマンドを打つと慣れてきました。
ちなみにkubectl getよりdescribeの方が、より詳細なリソース情報を確認できます。
kubectl createは、オブジェクトやマニフェスト作成の際に使います。
kubectl editは、作成したオブジェクトを編集したいときに使います。
その他のkubectlコマンドに関しては、K8s公式のチートシートをご確認ください。
③K8s公式サイトのどこにマニフェストのサンプルの掲載場所を把握する
試験本番の際は、時間は足りない場面が多く、少しでも時間を有効活用するために必要です。Udemyの回答動画内では、K8sのサイトからYamlサンプルをコピペして問題を解いていますので、そのまま真似しながら、問題をこなしていきましょう。
実際の試験では、k8sの公式サイトの閲覧が許可されており、公式サイトよりサンプルを検索・コピペすることが、有効打になります。
マニフェストサンプルの場所を把握しておくだけでも、時短になるかと思います。
CKA合格への実力向上
K8sオブジェクト作成に慣れましたら、Udemyの演習にある
Lightning LabやMock Exam1~3のような、総合問題演習を繰り返し実施しましょう。
本試験では、シンプルな問題~総合的な問題と様々出題されます。
また、問題の回答方法だけを覚えないようにしましょう。
問題の意図と回答の意味をしっかり考える癖が大切になります。
試験の心構え
試験監督と英語でチャットをしないといけないため、身分証明書をカメラに近づけたり、部屋や壁、机上・机下を一通りパソコンのカメラで映す必要がありました。
1回目は個室のワークスペースでしたが、2回目はホテルで受験し、室内にテレビや絵画があり、隠す必要がありました。
それぞれ布団やコートで隠しておけば、特に問題ありませんでした。
試験中のトラブル
ホテルで受験した際、1時間経過したくらいで、ネットワーク不良により、一時切断されました。
瞬断だったのか、ネットワークは1分ほどで復活し、試験監督官とチャットする画面に戻されました。
イレギュラーな事態で、かなり動揺してしまい、最初からやり直しになるのかと不安でしたが、試験監督官も状況を理解していましたので、試験始まる前のチェックを再度行い、無事途中から再開することができました。
ホテルでの受験も可能ですが、今回のようなトラブルを避けるためにも、
有線LAN接続で、安心して試験に挑むようにしましょう。
結果と感想
焦りと不安で、ドキドキしたせいか、1回目も2回目も試験終了1分まで時間を使いました。
結果、2回目で無時合格できました。
1回目での合格はなかなか難しかったので、満遍なく問題が解けるようになったら、どのような問題が出題されるかを確かめるために、1度受験してみるのもよいかもしれません。
初めてのハンズオン形式の試験で、慣れるまでに時間がかかりましたが、
今後もCKADやCKS合格を目指して、スキルを高めていきたいです。
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