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ChatGPT利用時に失敗しないためのポイント


はじめに

こんにちは。 株式会社SHIFTの能力開発部で検定や教育制度を開発をしている、林 稔明(りんりん)です!
ChatGPTを始めとする生成AIが多くの業務に革命を起こしています。 みなさんの仕事にも少なからず影響はあるのではないでしょうか?

例にもれずSHIFTでも生成AIを活用し、これまでの業務を以下に効率よく行えるかや品質を上げられるか。 そして、できた時間で更に顧客への価値提供として新しいことができないかを考えています。

その中で、能力開発部としてChatGPTを活用し、デリバリーの方の単価向上を目指しています。 今回はまず始めにということで、ChatGPT利用時に失敗しないためのポイントをみなさんにお伝えしたいと思います。

というのも、社内でChatGPTの活用に関するアンケートを実施したところ
ChatGPTを使わない理由として「失敗しないか不安」「回答を得るまでに時間がかかりそう」がトップ1,2位になりました。

生成AIというここ一年で新しく出てきた技術に対し不安を持つことは当然だと思っています。
そこで、皆さんの不安や懸念を払拭し、より多くの方にChatGPTを活用していただきたいと考えました。

ChatGPTを使ってみたものの、うまく活用できなかった、自分で考えるより時間がかかってしまった。といったことを経験したことがある方、
まだ使った事はないけど、よくわからないし怖い。と漠然に不安を抱えている方は是非最後まで読んでいただければと思います。

インプット時のレスポンスは待つ必要ない!?

ChatGPTに代わりに考えようと思って、様々な情報をインプットしたけど、
・回答生成に時間がかかって全然進めない・・・
・自分で考えた方が早かったんじゃない・・・?
といった経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか?

それらを解決する方法としてはズバリ!!
「インプット後のレスポンス待ちは[回答を停止]することで回避できる」 です!

どういうことかというと、ChatGPTは情報がインプットされた時点でインプット情報を記憶しています。
そのため、回答(レスポンス)を停止したとしても、問題ありません。

また、回答を停止すると「本当にインプットされたのか不安だ・・・」という方もいると思います。
そういった方へ朗報です。

プロンプトの最後に「記憶したらOKと返してください」と一文追加してみましょう。
以下のように「OK」のみ回答を生成するので一瞬で回答が生成されます。

インプット情報が長いとChatGPTが内容を忘れて、回答がおかしくなる?

ChatGPTを使って大量の情報を処理しようとしたり、長いやり取りの中で出てきた情報を使って処理しようとしたけど、
・さっき出力された内容となんか違わない・・・?
・インプット情報から必要な情報が漏れてない・・・?
といった経験をしたことがある人はいませんか?

それらを解決する方法としてはズバリ!!
「情報が多い場合はChatGPTに情報を要約させ、情報量を絞ることで重要な情報を漏らさない」 です!

どういうことかというと、例えば以下の様に大量の情報をインプットしたとします。
(ももたろう、うらしまたろう、はなさかじいさんの童謡 全3000文字強)

そして、ももたろうについて聞いたとき、明らかにももたろうの話ではない内容が回答されました。

これは、前にインプットした情報が後からインプットした情
報に上書きされてしまっていることを表しています。
ChatGPTも人間と同じく、大量の情報を与えられるとどんどん忘れていってしまうということですね。

では、どうすればいいのかというと上記でもお伝えしましたが、要約させることがカギを握ります。
以下のようにプロンプトの最後に「要約して覚えてください」と一文追加してみましょう。

要約させることで、GPTが情報に優先順位をつけ、重要な情報のみを記憶させることができます。
そうすることで、上記と同様に3000文字強のインプットをした後でも、正しく回答を出力させることができます。

アウトプットに違和感があるけどどうしよう...

ChatGPTを使って何らかの処理を実施させ、そのアウトプットを自身の作業に活用しようとしたけど、
・出力されたアウトプットが自分の考えるものと少し違うな・・・
・言語化できないけどアウトプットに対して違和感があるな・・・
といった経験をしたことがある人がいると思います。

それらを解決する方法としてはズバリ!!
「チームメンバーや同僚に質問するのと同様に、ChatGPTに自分の考えをぶつけてみる」 です!

ChatGPTはChat(チャット)と付く通り、使用者(人間)と双方向にやり取りを取ることが可能です。
以下は、あるシステムの仕様書についてChatGPTに質問し、その回答に対して自分の考えをぶつけてみた例です。

このように、出てきたアウトプットに対して自分が考えるものをそのまま聞いてみるだけです。
普段からわからないことがあったら質問する、不安があったら相談する、といったことをChatGPTに対しても行うだけです。

ただ、これができた場合でも、アウトプットは出てきてある程度納得できたけど、
なぜこのアウトプットになったのかがわからないから完全には納得できないんだよな・・・。といった方もいると思います。
そんな方は次の「アウトプットが出てきたけど、そこに至った経緯がわからず説明できない!」を読んでください。

アウトプットが出てきたけど、そこに至った経緯がわからず説明できない!

ChatGPTを使ってアウトプットが出てきたけど、
・なぜそうなったのか全然わからない・・・
・完全に納得できていないものをそのまま使うのは不安だな・・・
と考えたことがある人は少なくないと思います。

それらを解決する方法としてはズバリ!!
「Step by stepで教えてくださいと指示する」 です!

ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、Step-by-Step PromptというChatGPTを有効活用するためのプロンプトがあります。
Step-by-Step つまり一歩ずつという意味ですね。

アウトプットに至るまでのプロセスを一歩ずつ分解し、出力させることでなぜそのアウトプットに至ったのが整理された状態での回答が得られます。
以下はあるテスト設計時にChatGPTを利用し、Step by stepで回答させたものです。

最初に出てきた表だけを見ても、なぜそうなったのかがわかりにくく、このアウトプットが正しいことを検証するのにも時間がかかってしまいます。
しかし「上記のアウトプットに至ったプロセスをstep by stepで教えてください」と指示することで、Step1~4でこの表に至ったプロセスを回答してくれています。

最後に

ChatGPTを始めとする生成AIは進化が早く機能も高機能であるため、既存の便利ツール(例えば電卓やExcelなど)とは比較にならないほどの不安や怖さがあると思います。しかし、これからは生成AIをいかに活用できるかが問われる時代になってくることが予想され、その中でもChatGPTの利用は避けて通れないと考えています。

AIの知識や使用時の注意点(知的財産権やアウトプットの検証の必要性など)を知っておくことは基本知識として重要ですし、具体的なプロンプトや生成AIを活用したプロダクト・サービスの開発も企業としての競争優位性を確保するために必要です。

ただ、まずは多くの人から生成AIを使うことの恐怖や不安を取り除き、生成AI利用率を高め100%に近づけていくにはどうすればよいのかを考える必要があるのではないかと考えています。


執筆者プロフィール:林 稔明(りんりん)
新卒で銀行系SIerでシステム運用を経験後、開発系ベンチャーへ転職、開発と運用を経験する事により、品質の重要性を認識し、SHIFTへジョイン。
デリバリー部門で案件管理者を経験した後、能力開発部で検定や教育制度の開発に携わる。仕事のモットーは、「全力で楽しみ、残業は0」

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