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知らないと損をする「なぜを問いかけるべき」本当の理由|SHIFT能力開発部の仕事武器庫シリーズ

はじめに

こんにちは。 SHIFTの能力開発部で検定や教育制度を開発をしている林 稔明(りんりん)です!

「仕事武器庫シリーズ」の第2弾は「知らないと損をする「なぜを問いかけるべき」本当の理由」です。
仕事武器庫シリーズでは、業界・業種、役割に関わらずどんな職業で仕事するとしても活用できるポータブルスキルとして、様々な考え方や仕事術、知っていて損はない知識などなどを発信していきたいと思います。
第1弾「忙しいは理由ではない」をまだ読んでいない方は、そちらも合わせて読んでいただけると幸いです。

みなさんは一度は「なぜなぜを繰り返してみなさい」と言われたことありませんか?

そして「なぜ?」「どうして?」と自分や相手に問いかけをどれぐらい行っていますか?

今の仕事を「なぜ」しているのか、「なぜ」働いているのか理解していますか?

以下は、20代の若手に「自分は何のために働くのか」を持っているかを聞いた結果ですが、約6割の人が固まっていない/持っていないと解答しています。

※リ・カレント株式会社:「最新若手意識調査」より

このような状態だと、日常の業務はもとより、5年10年といった中長期的なスパンで見たときに、仕事に対する目的意識が芽生えず、モチベーションの低下やネガティブな退職などキャリアに大きく影響を与えてしまうと考えています。

しかし、いきなり仕事観を考えるのは、あまりにも抽象的すぎて難しいと思います。
今回は日々の仕事について「なぜ」を繰り返し、今やっている仕事はなんのためか、仕事の目的を一緒に考えていきましょう

■想定読者

  • 今やっている仕事の目的がわからず、モチベーションが下がり気味な人

  • キャリアを考えたときに、曖昧で不安や焦りを抱いている人

    今の仕事の目的を理解し、自身の仕事観まで抽象度を上げる一助になれば幸いです。

「なぜ」の重要性

まずは「なぜ」について考えてみましょう。
「なぜ」とは疑問に思ったときや不思議に思ったときに使う言葉ですよね。
いわゆる探求心や知的好奇心、冒険心などと呼ばれる気持ちがあるときによく使われる言葉だと思います。

「なぜ」は物事の本質を探究し、本当にそうなのか、実はこうじゃないのか、といった疑問を解消しながら、物事の解像度を高め、より効果的な判断ができるように材料をそろえるために必要です。

例えば、新しいプロジェクトや作業に取り組む場合に、単に「何をすべきか」を考えるだけでは、手段が目的化してしまい、本質的な問題を見落としたり、効果が出なかったりしてしまう可能性があります。

そもそもこの作業は「なぜ」必要なのか、このプロジェクトは「なぜ」必要なのか、といった問いを繰り返し、解決していくことで、本質的な課題に向き合い、より有意義に作業やプロジェクトを遂行することができます。

また、自分自身のキャリアについても同様に「なぜ」この仕事に就きたいのか、「なぜ」この会社で働きたいのか、といった問いに自問自答することで、自分自身の目的や価値観を明確にすることができます。

このように物事の解像度を高めるために「なぜ」はとても重要だと言えます。

「なぜ」の種類

「なぜ」には2種類あると考えています。
1つ目は抽象的な物事を具体化する「なぜ」です。
例えばプロジェクトの進捗が遅れている場合に、どの作業で遅れているのか、誰が遅れているのか、なぜ遅れているのか、といった風に深堀していくことで、より具体的な真因に近づくことができます。

2つ目は具体的な物事を抽象化する「なぜ」です。
例えば作業の必要性を考える場合に、なぜこの作業が必要なのか、なぜこのプロセスは必要なのか、なぜこのKPIがあるのかといった風に抽象化することで、大局的な視野を持つことができます。

「なぜ」をどうやって繰り返すのか

「なぜ」の重要性と種類についてわかりましたか?
次はどうやって「なぜ」を繰り返していけばよいのか、いくつかの例を挙げてみましょう。

1.なぜなぜ分析(5回「なぜ」を繰り返す)
なぜなぜ分析という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
これは、一般的に5回「なぜ」を繰り返すことによって、根本的な原因や真意にたどり着くと言われています。そのため抽象的な物事を具体化する「なぜ」の場合に使います。

注意するポイントとしては、発生している現象ではなく、根本原因にフォーカスすることです。
なぜなら「人間関係が悪い」「人員不足」「繁忙期」など何かしらの原因によって引き起こされている事象にフォーカスしてしまうと、外部要因による対応できない原因に目線が向いてしまったり、個人の問題にしてしまうためです。
問題点の多くはQCDやヒト・モノ・カネに関連しています。「なぜ」を行う対象をしっかり見定めてみましょう。

※特性要因図を用いて、なぜなぜ分析の対象を洗い出した図

2.複数の具体的な事象から汎化・シンボル化する
汎化・シンボル化と難しい言葉を使いましたが、以下の図を見てください。
グループワークやブレストでみんなで意見を出し合い、このようにグルーピングした経験があるのではないでしょうか?
これこそが、具体的な事象から汎化・シンボル化するということなんです。

個別具体的な作業1つにフォーカスを当ててしまうとどうしても目的が見えなくなってしまいますが、複数の個別具体的な作業を集め、共通点を見つけグルーピングすることによって、作業の1つ上の抽象度が見えるようになり、さらに上、その上とどんどん抽象度の高い視点で物事を見ることができます。

「なぜ」を有効活用して本質に向かって突き進もう!

ここまで、抽象的な物事を具体化したり、逆に具体的な物事を抽象化したりしてきました。
物事への解像度を高め、本質を突き詰めるためには、どちらか一方だけでなく、具体⇔抽象の繰り返しが非常に重要です。
手始めに、今やっている作業や仕事について、具体と抽象を考えてみてはいかがでしょうか?

「仕事武器庫シリーズ」バックナンバー
第1弾「忙しいは理由ではない


執筆者プロフィール:林 稔明(りんりん)
新卒で銀行系SIerでシステム運用を経験後、開発系ベンチャーへ転職、 開発と運用を経験する事により、品質の重要性を認識し、SHIFTへジョイン。 デリバリー部門で案件管理者を経験した後、能力開発部で検定や教育制度の開発に携わる。 仕事のモットーは、「全力で楽しみ、残業は0」

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