
思考のベクトルを変えれば、1on1はもっと効果的になる
はじめに
こんにちは!株式会社SHIFT(以下SHIFT)の能力開発部で、コミュニケーション&リーダーシップ教育を担当している岡田洋輔(ようさん)です。
1on1の場って、不安を感じることってありますよね。
先日行った1on1研修の中でも、このようなお悩みがありました。
「本当にこれでいいのかな……」
「相手にとって価値のある時間にできているのか不安で……」
「そもそも、メンターとして自分に自信が持てなくて……」

特に、初めてメンターとして1on1を実施する人や、相手が期待していることに応えられているのか分からないと感じる人にとっては、よくある悩みかと思います。
でも、ちょっと考えてみてください。
その不安の原因はどこからくると思いますか?
実は、「自信が持てない」と感じるとき、ほとんどの場合 思考のベクトルが自分自身に向いているのです。
「うまくできるか?」
「正しいことを言えているか?」
「相手にどう思われているか?」
そんな風に考えれば考えるほど、余計にうまく話せなくなるものです。
では、どうすればその不安を解消することができるのでしょうか?
「自信がない」状態から抜け出す3つの心構え
答えはシンプルです。
思考のベクトルを「自分」から「相手」に向けること。

思考のベクトルが自分に向いていると、
「自分は正しくできているか?」
「自分の発言は適切だったか?」
「相手にどう思われているか?」
といった 自己評価や自己懸念 に焦点が当たりやすくなります。その結果、不安や迷いが強まり、目の前の相手に対して適切な関わり方ができなくなってしまうことがあります。
一方で、思考のベクトルを相手に向けると、
「相手はどんな課題を抱えているのか?」
「相手が本当に求めているものは何か?」
「相手の成長を促すために自分ができることは何か?」
といった 相手のニーズや成長に意識が向くようになり、より建設的で有意義な1on1ができるようになります。
つまり、「自分にフォーカス」=不安を増幅しやすい状態であり、「相手にフォーカス」=貢献できる状態という違いが生まれるのですね。
1on1は「自分が正しくある場」ではなく、「相手の成長をサポートする場」です。
あなたが完璧である必要はありません。
むしろ、相手にとって本当に価値のある時間にするためには、「どう見られるか?」ではなく、「相手にとって何が最も役立つのか?」に意識を向けることが大切なのですね。
「自信がない」状態から抜け出すために
ではここからは、1on1において「自信がない」状態から抜け出すための心構えを3つ、一緒にみていきましょう。

心構え1:
「教える」よりも「導くために引き出す」
メンターの役割は 「答えを教えること」だけではありません。
(ただし、相手が経験したことのないことであったり、相手が答えを求めていたりする場合は、適切な指針や知識を示すことも重要です。その際も、単に答えを与えるのではなく、なぜそれが有効なのかを説明し、相手の理解を促すことが大切です。)
例えば、あなたが新人の頃、上司から「これが正解だからこうしなさい」と言われた経験はありませんか?
それよりも、「あなたならどう考える?」と問いかけてもらえた方が、深く考え、自分で答えを導き出す力がつきますよね。
1on1では、正解を押し付けるのではなく、問いかけを通じて相手の考えを引き出しながら、最適な方向へ導くことが重要です。ものごとを成し遂げるにおいて、より効果的なやり方はあっても、絶対解(正しい答え)はないことを理解し、柔軟に対応することが求められます。
リーダーシップ教育の世界的権威ジョン・C・マクスウェルはこう言っています。
「A leader is one who knows the way, goes the way, and shows the way.」
(リーダーとは、道を知り、その道を進み、道を示す人である。)
リーダーとしての役割は、すべての答えを持っていることではなく、適切な方向性を示しながらも、状況に応じた柔軟な対応を行うことだと言っているのですね。
×「この問題はこうすれば解決できるよ」
◯「もし〇〇な状況だったら、どう対処したらいいと思う?」
このように問いかけることで、相手が主体的に考え、自信を持って行動できるように導きやすくなります。
心構え2:
「完璧でなければ」と思わない
1on1を実施する側になると、「自分はメンターだから、相手より優れていなければならない」と感じることがあるかもしれません。
でも、実はそうではありません。メンターも学び続ける存在です。
ジョン・C・マクスウェルはこうも言っています(はい、私はジョン・C・マクスウェル信者です)。
「A great leader is always a learner.」
(偉大なリーダーとは、常に学び続ける人である。)
実際、優れたリーダーほど「私も一緒に考えますね」と言うことが多くないですか?
すべての答えを持っている人はいません。
むしろ、対話を通じてお互いに学ぶ姿勢を見せることが、相手の成長を促すのですね。
心構え3:
「相手の成長」にフォーカスする
「自分がうまくできているか」ではなく、「相手の成長にどのように貢献できるか」に意識を向けると、1on1の質は大きく変わります。
たとえば、スポーツのコーチを思い浮かべると分かりやすいかもしれません。
優れたコーチは、選手の弱点を責めるのではなく、「どこを伸ばせばもっと良くなるか」を一緒に考えるのですね。リーダーの役割も同じです。
目の前の相手が、どうすればもっと力を発揮できるのか。
その視点を持つだけで、1on1の場がぐっと実りあるものになります。
おわりに:1on1を「相手のための時間」にする
1on1で自信が持てないことがあったとしたら、もしかしたら、思考のベクトルが「自分」に向いているのかもしれません。
「うまくできるか?」ではなく、「相手のために何ができるか?」にフォーカスする。
この意識を持つことで、1on1の場がより価値あるものになり、自然とリーダーシップも磨かれていきます。
もし今まであまり意識してこなかったというのであれば、次の1on1では「相手の成長」に意識を向けてみてはいかがでしょうか。
あなたの意識が変わるだけで、相手の反応も、1on1の質も、驚くほど変わるはずです。
あなたのコミュニケーションが、より深く、より豊かになりますように。
それでは、次回のブログでお会いしましょう!
P.S.
ひとりでも多くの方にこの情報をお届けするために、
あなたの「スキ」が力になります。
執筆者プロフィール:岡田 洋輔(ようさん)
現在急成長中、可能性に溢れるSHIFTの能力開発部でIT業界にとどまらない『人間力』にフォーカスしたコミュニケーション/リーダーシップ教育を担当。Made in SHIFTの知識が世界のスタンダードとなるように、日々邁進中。モットーは「コミュニケーションを通じて、人生にポジティブなインパクトを」。
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出典元:画像元Chat GPT、Napkin AIにて作成