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CCNA合格体験記~未経験から新卒2年目で合格~
はじめに
初めまして!株式会社SHIFT インフラサービスグループの福田隼城です。
今回は、私がCCNA(Cisco Certified Network Associate)資格を取得した体験を紹介したいと思います。
本記事では、私が新卒2年目でCCNAに合格した具体的な理由や勉強法を詳しく紹介します。
※ネットワーク未経験で新卒入社し、1年目からネットワーク構築・設計業務に従事
自信をもって次のステップに進むための第一歩として、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
CCNAとは
CCNAは「Cisco Certified Network Associate」の略で、Cisco Systems社が提供するネットワーク技術の基礎知識とスキルを証明する認定資格です。
CCNAでは、ネットワークの設計、設定、運用、トラブルシューティングに関する基本的な能力が問われます。
具体的には、ルーティングやスイッチング、セキュリティ、ワイヤレスネットワークなど、幅広いネットワーク技術に関する知識が求められます。
この資格は、ネットワークエンジニアとしての登竜門ともいえる存在です。
初心者から中級者まで、ネットワークに関するスキルを体系的に学びたい方にとって最適な資格といえるでしょう。
CCNAの試験内容
CCNAの試験内容について詳しく見ていきます。
受験料と受験方法
2024年12月現在、CCNAの受験料は46,860円(税抜き42,600円)です。
CCNA試験の受験料は、国や地域によって異なりますが、一般的には約300ドルとなっているようです。
受験料高い、、円安は恐ろしい、、
試験の受験方法については2パターンあり、Pearson VUEのテストセンター or オンラインのどちらかで受験可能です。
試験の予約は、Ciscoの公式ウェブサイト またはPearson VUEのウェブサイト から行います。
試験時間と問題形式
試験時間: 120分
問題数: 約100問(問題数は変動することがあります)
問題形式: 多肢選択問題、ドラッグアンドドロップ問題、シミュレーション問題、穴埋め入力、シナリオ問題
1問1分ちょっとで解くペースでかつ問題数が多いため、時間配分を考慮することが非常に重要です。
出題範囲
CCNAの出題内容は公式で公開されており、大きく6つの分野に分かれています。
ネットワークの基礎 → OSI参照モデル、TCP・IPなど(20%)
ネットワークアクセス → スイッチや無線LANの設定など(20%)
IPコネクティビティ → ルーティングの仕組みや設定など(25%)
IPサービス → NTP、DHCP、FTPなど(10%)
セキュリティの基礎 → セキュリティーの考え方や種類など(15%)
自動化とプログラマビリティ → 自動化の影響やツールの理解など(10%)
CCNAはネットワークの登竜門といわれるだけあり、求められるネットワーク知識は広範囲です。全範囲まんべんなく学習することが求められます。
出題範囲の詳細については右記を参照ください → CCNA 試験 v1.0(200-301)
試験の難易度は初級レベル
試験グレードは「アソシエイト」に分類され、初級レベルに該当します。Cisco社の提供している資格の中では下から2番目のレベル(上がCCNP、下がCCT)であり、どちらかというと難易度としては比較的低めだと考えられます。 合格率は公式で公開されていないため正確な値はわかりませんが、およそ25〜30%の合格率といわれています。
合格基準は非公開
合格率同様、合格基準は公式で公開されていませんが、一般的には約75%の正答率が必要とされています。 ただ、私は65%程度の正答率で合格しており、受験者の口コミにて60%を切る正答率でも合格している方も見受けられたので、試験によっては正答率60%程度を超えていれば合格できるようです。
CCNAの試験対策(学習内容)
さて、実際に私が行った試験対策についてお話しします。
前提として、私は実務を通してCiscoのCatalyst/Nexusスイッチを触ったり、新卒1年目の技術研修にてネットワークの基礎を学んでいたため、ある程度ネットワークの基礎は頭に入っている状態で学習を始めました。
使用教材は「Ping-t」のみ
私が使用していた教材は、WEB利用可能なPing-t のみです!
Ping-tにはいくつか教材があり、その中の「最強WEB問題集(全1500問程度の一問一答)」でひたすら演習問題を解いていました。 ※最強WEB問題集には「ピックアップ問題(特に重要と思われる問題)」があり、私はこのピックアップ問題のみに絞り学習を進めました。全1500問→1200問に絞る
また、最強WEB問題集には「模試試験」があり、実際の試験と同じ時間(120分)で同じ問題数(102問)で出題してくれるモードがあります、これも試験前に活用しました。
学習ステップはシンプル!
私はアウトプット重視で学習を行いました。
内容をしっかりと理解するため、問題は解いて終わりではなくなぜその回答になるのか?を明確にしていくことが大切です。
学習方法としては下記のステップです。
①全く知らない分野の問題も先ずは演習(アウトプット)
この時、勘で正解した問題はあえて不正解の回答に変更する※復習の際にミス問題となっている方が都合が良い為
↓
②演習の中でわからなかった問題やなんとなくで理解していた内容について、ping-tの解説やwebサイトで調べながらインプット
↓
③これを各分野繰り返して、最強WEB問題集のピックアップ問題を1周解ききる
※2分野解くごとに前に学習していた2分野のミス問題を復習する
↓
④最強WEB問題集にある**「模試試験」を1回解く**
↓
⑤最強WEB問題集のピックアップ問題を2周目を解く
※復習でも間違えた問題や、苦手な分野に絞って復習
学習時間はトータルで約100時間
CCNAの学習(Ping-t)に費やした時間は、月に約40~50時間、トータルで約100時間です。
基本は机に向かってPCで学習を進めていましたが、Ping-tはスマホでの学習も可能なため、電車での移動時間やお風呂に入っている間にも問題を解くことができました。 ※余談ですが、スリーコインズで販売されている「スマホ防滴ケース」はめちゃくちゃおすすめです(笑)
その他
私は学習に利用しませんでしたが、絶対に利用したほうがよいPing-tの教材を紹介します。※追加料金はかかりません
コマ問 → 各種コマンドを問題形式で出題され、正しいコマンドを入力しながら覚える形式です。
Drag&Drop → CCNA本試験でいう「Drag&Drop問題」の対策になります。
簡易シミュレーション → CCNA本試験でいう「シミュレーション問題」の対策になります。
なぜ利用しなかったのか、今になって後悔しています、、、 当時は出題範囲をちゃんと確認せずに受験をしたもので、Drag&Drop問題やシミュレーション問題が出題されててんぱりまくったのを覚えています(笑)
上記教材を活用することにより、CCNA本試験の形式でしっかりと対策ができますのでぜひ活用ください。
CCNA試験を受けてみての所感
私はオンラインで自宅で受験しました。
CCNA本試験の難易度はPing-tで学習していた問題に比べて高く、 Ping-tの問題を丸暗記するような勉強法では合格は難しいと感じました。
また、Ping-tの問題と全く同じ問題はほとんど出題されなかった為、Ping-tの問題を通して内容をきちんと理解することが大切です。問題を覚えるだけじゃダメ!
また、シスコ語が思った以上に難しく、文章を理解するのに苦戦しました。 「シスコ語 対策」と検索すると対策を紹介している方がいるので、日本語での受験を検討している人は一度調べてみることをお勧めします!
※シスコ語:変に日本語に翻訳された用語や単語のこと。
試験当日の準備
オンラインで受験する場合、部屋や机の上、机の下、壁といった見える位置に受験に関係のないものを置いてはいけない為、部屋をきれいにするところから始めました。 また、それを一つ一つカメラ越しに試験監督が確認するため、外付けのWEBカメラがあると便利かもしれません。
※私はノートPCのカメラを使用していたため、PCを指示通りに振り回して大変でした、、
オンライン試験はストレス
私の場合はですが、顔がカメラ画面から少しでもそれると試験監督からチャットで注意が入りました。 カメラ画面いっぱいに顔を映している為、少し頭をずらしただけで注意が入り、カメラ画面を気にしながら問題を解かなければいけない状況で非常にストレスがかかったのを覚えています。
次回の試験はオンラインではなく、絶対に試験会場で受験しようと思います(笑)
試験後の感想
これは落ちたかな...と思いながらテストを受けていましたが、結果は合格でした。
結果は試験終了後にその場で表示されるため、絶望感から喜びへと感情が一変しました。「この感じで合格なの!?」と驚きもありました(笑)
テストを解きながら手応えがないと感じる人も、最後まであきらめずに頑張ってください!
次に目指す資格はCCNP
次は、CCNAの上位資格にあたるCCNP(Cisco Certified Network Professionalの略)の取得を目指します。 CCNPは、コア試験(ENCOR)とコンセントレーション試験の2つの試験に合格する必要があり、CCNAの1科目に比べて取得難易度がぐっと上がる印象です。
先ずはコア試験(ENCOR)に向け、Ping-tと白本(シスコ技術者認定教科書)を用いて学習を進めています。
また、応用情報技術者試験に合格したことをきっかけに、CCNPの後はネットワークスペシャリスト資格を取得しようかな~と思っています。
※応用情報を合格してから2年間は、ネットワークスペシャリスト資格の午前1試験が免除になるらしい
おわりに
いかがでしたでしょうか?
CCNAの取得は決して簡単な道のりではありませんが、しっかりとした計画と努力で合格は可能です!
私の体験を通じて、少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。
特に、Ping-tを活用した学習方法や試験当日の準備については、ぜひ取り入れてみてください!
それでは、皆さんのCCNA合格を心から応援しています!
一緒に頑張りましょう!
執筆者プロフィール:Shunki Fukuda
2022年4月に新卒で大手キャリア系SIerに入社し、ネットワークエンジニアとしてL2およびL3の領域を経験。 2024年8月にはSHIFTに入社し、さらなるステップアップを目指している。
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PHOTO:UnsplashのAaron Burden