負荷テストツールNeoLoad学習5:クラウド実行とコンポーネント
はじめに
こんにちは、DevOps推進部2グループの李です。前回はNeoLoadの実行前の準備と実行方法についてご紹介しました。 負荷テストを実施する際、ローカルPCのパフォーマンスが不足していることがよくあります。NeoLoadでは、そのような場合にローカルPCの負担を軽減するために、クラウドサービスを提供しています。今回はNeoLoadの特徴の1つであるクラウド実行についてご紹介したいと思います。 下記が今回使用するソフトウェアです。
Tricentis NeoLoad 2023.1: https://support-hub.tricentis.com/open?id=tricentis_neoload
内容を5つのシリーズに分けて紹介したいと思います。
連載目次
(最終回)負荷テストツールNeoLoad学習5:クラウド実行とコンポーネント
クラウドで実行
NeoLoadは世界中にクラウドサーバーを設置しており、クラウドページ上で特定の国のサーバーを選択するだけで、その国から負荷テストを実行することができます。そのため、海外からの接続状況も簡単に確認できます。
クラウドで実行する前に、まずは作成していたプロジェクトをエクスポートしてZIPファイルにする必要があります。プロジェクトのエクスポートは上部にある「Export your project」をクリックし、ファイルの出力場所を選択してエクスポートします。
エクスポートが完了したら、以下のURLを開いてNeoLoadクラウドにアクセスします。
Neoloadクラウド:https://neoload.saas.neotys.com/
上記のURLをクリックすると、ログイン画面が表示されると思います。学習1で登録したメールアドレスとパスワードを使用してログインしてください。ログインが成功したら、左側のメニューから「Resources」を選択し、「Resources画面の「+Create」ボタンをクリックして、任意のクラウドサーバーを追加してください。
続いて、左側のメニューから「Tests」を選択し、Tests画面で「+Create」をクリックして任意の名前を入力し、「Create」ボタンをクリックしてください。
Tests作成画面の「Select File」で先ほどエクスポートしたプロジェクトを選択し、下のテストユーザ数と使用するサーバーを設定して、右上の「START」ボタンをクリックして実行してみてください。
コンポーネント
NeoLoadには様々なロジックコントローラーのコンポーネントが用意されていますが、学習2のログインスクリプトではロジックコントローラーの使用は必要ありませんでしたので紹介しませんでした。ここからは、使用されるコンポーネントについて、以下で紹介させていただきます。
NeoLoadで使用できるコンポーネントはすべて「Actions」エリアにあります。使用方法は、使いたいコンポーネントをスクリプトの中にドラッグし、適切な設定値を入力するだけで、複雑なスクリプトの構築が可能です。
以下に、よく使われるスクリプトコンポーネントを紹介します。
Delay(遅延):ページ内の遅延設定だけでなく、コンポーネントのDelayとif文を組み合わせることで特定の条件での遅延を実現できます。
Loop(ループ):実行回数を設定し、指定した回数の繰り返しやリトライなどの仕様を作成できます。
While(ワイル):終了条件を設定し、リクエストを繰り返し実行することができます。
If...Then...Else:条件に基づいたロジック判断を行います。
Wait...Until:指定した条件が満たされるまで待機します。特にデータの作成や作成されたデータの検索など、作成系シナリオでよく使用されます。
JavaScript:変数やトークンの計算をローカルで行い、次のリクエストに渡すようなシナリオではJavaScriptコンポーネントが推奨されます。
SAP GUI:SAP GUIのボタンクリックや入力などの操作が可能であり、SAP GUI操作時のスクリプト構築を容易にします。
これらのスクリプトコンポーネントを活用することで、より柔軟かつ効果的なスクリプトの構築が可能となります。
最後に
NeoLoadにはまだまだ紹介しきれていない機能がありますので、このシリーズを通じてNeoLoadの使い方をより深く理解していただければと思います。また、興味がございましたら、ぜひ実際に試してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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