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【G検定 合格体験記】AI未経験でも大丈夫!


はじめに


インフラサービスグループの古野です。

いきなりですが、皆さん今年のノーベル物理学賞、化学賞でAIの分野に関する研究が評価されたことは知ってますよね?

特に物理学賞では昨年から旬となっているChatGPTのベースとなる技術のディープラーニング(深層学習)の概念を提唱したジェフリー・ヒントンが有名です。 詳しくは本ブログの趣旨から外れるので割愛しますが、ジェフリー・ヒントンが受賞後スピーチで「私が誇りに思っているのは、教え子の1人がサム・アルトマンを解雇したことです」と述べていたことにビックリしました。

うーむ、AI世界の奥(闇)は深い笑。

G検定について


G検定とは、日本ディープラーニング協会が主催する、AI・ディープラーニングの基礎知識に関する試験となります。

この試験は、2017年より始まっており、毎年複数回の受験機会があります。
平均の合格率は60%~70%程度となっており、AI未経験でもそれなりに準備しておけば特に気にする感じではないです(私が受験した2024年第5回検定の合格率は75.03%でした)。合格者の内訳等については以下のページに載っています。

ちなみに、この日本ディープラーニング協会の理事長は、メディアでもご活躍の 松尾 豊先生です。AIに関する本も多数出版されており、先生が一般向けに最初に執筆された(と思われる)本の表紙となっている「イヴの時間」はお薦めです。あ、本も笑。


私自身について


AIについてはChatGPTでたまに遊んでいる程度です。大昔、学校の講義でPrologとか受けたことありましたが非手続き型言語は苦手で赤点スレスレでした(^_^;)
なので、AIとかは自分には程遠い存在だと思っていたのですが、ちょっとした理由があってG検定を受けてみようと思いいたりました。したがって、受験前のAIの知識および経験は皆無といった感じです。

試験内容について


詳細はG検定のページを見ていただくとして

ここではかいつまんで概略をお伝えします。

●受験資格は特になし
●受験費用は13,200円(一般)
●試験時間は120分で多肢選択式・160問程度
●オンライン実施(自宅受験)
●出題範囲

試験対策について


平均の合格率が60%~70%だから楽勝じゃんと思うと、それは大きく誤っています笑。出題範囲を見ていただくとわかるように、AI未経験者にとって半分近くの言葉は見たことも聞いたこともないでしょう(私がそうでした)。

なので受験者の7割が合格するといって何もしないと、そう、未経験者の貴方は必ず残りの3割に入ることになるでしょう。 つまりは、それなりにしっかりとした対策が必要です。ちなみに公式には発表されてはいませんが、合格ラインは70%と言われています。

試験問題が160問なので(今までは200問近くで、私が受験した回は191問でした)、112問の正解が最低ラインと考えておく必要があります。そして、120分で160問の問題を解く場合、1問あたり1分もかけてはいられません。単純計算では45秒です。したがって正確性かつスピードも要求されます。
※自宅受験なので、わからなければググるという手も実際には使えますが、はっきり言って調べてる時間はありません。出題者側もそんなことは見越して問題設定しているのでしょう。

ここまで書いてやめようかと思った人がいるかもしれませんが笑、大丈夫!
私が取り組んだ単純な勉強方法を繰り返すだけで、この試験はクリアです!

ということで実際のところを以下述べることにします。

学習期間はおよそ8週間で、勉強時間はトータル50時間程度でした。

参考書を読みこむ
7月15日に別の資格試験を受けたのですが、その翌日から購入していた以下の参考書を読み始めました。

「深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第3版 」(3,080円)


次回(2024年11月)よりG検定のシラバスが若干変更されておりますが、こちらの書籍は対応済とのことです。

ということは、自分は受験時にシラバス改定後の書籍読んでいたのか。。これ書いてる時に初めて気づきました(^_^;)

問題集を解きまくる
参考書と並行して、以下の問題集を解きました。
「最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)問題集 第2版」 (2,728円)


この2冊は試験までそれぞれ4周しました。

オンラインの問題集を購入
当日試験のことを考え、オンライン形態且つスピードに慣れるという意味で試験1カ月前に以下の問題集も購入しました。

「G検定 厳選問題集」(500円)


問題は全部で500問近くあり、回答の際に説明文も用意されているのでわかり易い感じでした。こちらは2周しました。

これらの問題集で最終的に9割程度の正解を導くことができればOKかと思います。
(何周もやっていると問題文の回答も覚えてしまいますが、とにかく知識の暗記ができれば本番対策となります)

試験当日について


試験時間
試験時間帯は以下の通りです。
(金) 16:00〜18:00
(土) 13:00〜15:00
私の回は(土)しかなかったのですが、(金)があっても土曜日を選ぶつもりです。 夕方、仕事で頭が疲れきった後で受験するなんて、それだけで不合格の確率が高まるだけです(人によっても違うけど)。 本当は午前中に受験したいのですが、この試験は一斉受験なので自分で決めることができません。まあ、IPAの一日試験を考えるとまだ良いほうなのかも知れませんが。。

試験場所
先に書いた通り、オンラインの自宅受験です。
オンラインなので自宅以外でも受験可能かも知れませんが、静か且つ邪魔が入らない環境が求められます。尚、G検定の受験申請を終えてマイページのログイン後に、自分のPCの環境を確認するページもありますので、試験数日前には必ず確認しておきましょう。あと、簡単なサンプル試験のページもありますので、試験の雰囲気をつかんでおく意味でも見ておくに越したことはありません。

試験当日
試験は13時開始になっていますが、実際には12時50分から開始可能でした。試験開始から時間がカウントされ、120分になったら自動で強制終了となります。 試験問題は191問でした。先に書いた通り1問1分もかけてはいられないので、迷ったらとにかく回答だけはしておいて後で見直すという戦法を取りました。

ひたすら回答して最後に15分ほど余ったので、この時見直し問題を再度見返しました。しかし、自信あるけど?と思った問題にも見直しフラグ付けていたので、191問中80問にフラグ付いた状態となり、全てを見返す時間はさすがになかったです。191問中の合格ライン(と思われる)の70%は134問、フラグ付いた80問中半分誤っていた場合でも191-40=151問で79%、自分の今までの他の多項式選択の試験でも同様の感じだったので、今回も多分大丈夫かなと思い終了しました。

試験後
試験終了後に結果はすぐには分かりません。2週間後に合否がメールで通知されてきました。この時、シラバス分野別得点率というのも含まれており、自分がどの分野でどの程度の得点だったかが分かるようになっていました。 (分野別では、100%、69%、77%、83%、88%、16%、82%でした)
さらにその2週間後に合格証がダウンロードできるようになっており、これで何とか試験プロセスは終わりといったところです。

感想


今までやったことのない分野だったので、最初はどうかなという感じもありましたが、何とかなる(して見せる)ということを自分に言い聞かせながらの8週間でした。 今思うと、ChatGPTの基礎技術となるアルゴリズムモデル(トランスフォーマー)やディープラーニングの仕組みやそれが出てくるまでのAIの変遷等をある程度知ることができたので、勉強にはなったかなというのが率直な感想です。
しかし、これが仕事に結びつくことはないでしょう今は笑。

以上となります。ご参考にしていただければ幸いです。

おまけ


9/10にガードナーが「生成AIのハイプ・サイクル:2024年」を発表しておりますね。

参照:ガードナー「生成AIのハイプ・サイクル:2024年」より

これを見ると、プロンプト・エンジニアリングは "過度な期待のピーク期"、大規模言語モデル(LLM)は "幻滅期"ですか。。まあ、ガードナーが言ってるだけなので実際にどうかは分からないですが(自分には)。


執筆者プロフィール:Shintaro Furuno
レガシー言語のプログラマーを経て、SIerにてオンプレのネットワークエンジニアを20数年経験後、AWSエンジニアを志望してSHIFTへ入社。だけど志望通りには中々進まない今日この頃。。

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