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教材作成で学んだ成果物作成のポイント|SHIFTのSAP教育担当ブログ


はじめに


こんにちは。株式会社SHIFT SAPサービスグループの加山です。
グループ内の社内教育を担当しています。

この記事では「SAP」はSAP社が提供しているERPパッケージソフトを指します。私の所属するSAPサービスグループでは、SAPのパッケージソフトであるSAP ERPや、SAP S/4HANA(以下、SAP)の導入やバージョンアップ案件(以下、SAP案件)でテスト支援等を行っています。

SAPグループではSAP未経験のメンバーも採用し、SHIFTオリジナルの㊙教材を使った"SAP基礎研修"を受講した後、案件に参画してもらっています。 (研修の概要はこちらから

このSHIFTオリジナル教材は、先人たちが作成し、マイナーチェンジを加えて育ててきたものです。 SAPパッケージ機能も、SAP基礎研修の形態もアップデートしているため、それに合わせて、現在は社内のSAP教材の大幅リニューアルに取り組んでいます。

教育は受ける専門だった私が、教材を作成をする過程で得た気づきや学びがありました。 今回の記事では、教材作成で学んだ成果物作成のポイントを共有したいと思います。 教材に限らずとも、成果物作成のヒントにしていただけると嬉しいです。

この記事の想定読者


  • SHIFTのSAP教育に興味がある方

  • ユーザ教育資料を作成する方

  • 成果物作成のヒントを得たい方

読み手の目線に立つこと


教材の効果が最大限発揮できるように、読み手(=学習者)が学びやすい構成になっているか、不便はないかという点に気を配るようにしています。

【気を付けていること】
・"ここで何を理解しないといけないのか"のポイントが伝わるか
・このスライドでは大きな分類の中の、どこを説明しているかが伝わるか(読み手が迷子にならないか)
・これまでに説明していない専門用語を使っていないか

技術系教材は、専門用語が多く出てくるため、初めて学ぶ人は理解しづらいです。できるだけ誰もがイメージしやすい説明にすることが、私個人としては引き続き取り組むべき課題です。

単語の意味を正しく理解し、使用すること


説明の中で使っている単語が誤っていると、読み手に誤認を招きかねません。使用する単語が適切か、細かいところに疑問を持ち、慎重に単語を選ぶ重要性を感じています。

意味を言葉で説明はできないけれど、なんとなく使っている単語がたくさんあります。疑問も持たずに使っている言葉を「これってどんな意味だっけ?」と立ち止まると、より適切な言葉を見つけることもありました。

簿記で使われる「勘定科目」について、関連するSAPの機能を説明するために、「勘定」「勘定コード」「勘定コードマスタ」「G/L勘定」といった複数の単語を定義・理解があいまいなまま利用した結果、理解が難しい資料が出来上がってしまいました。それぞれ似たような文言ですが、厳密には表すことが違います。文脈に合わせて使う単語を整理し適切な単語を適切な場面で利用することの重要性を痛感しました。

調べても適切な言葉が見つからなかったり、定義が曖昧な場合は、「以降、XXは~とする」というように、資料内で使う単語の定義をしてしまうのも一つの手です。

目的を常に意識すること


確固たる目的をもって成果物の作成をすることが、品質の高い成果物を最小限の工数で作成するコツの一つです。

教材作成に際し、周辺知識の学習や機能の調査を行うと、新しく得た知識を(折角だから、、、と)資料に詰め込みたくなり、情報過多になる場面がありました。 教材に情報が多すぎると、限られた研修期間で学習する読み手としては、どこを覚えるべきかと混乱してしまいます。

そのため、この資料は誰が読み、読んだらどうなってほしいか、という大きな目的を意識し、適切な情報量で成果物を作成することが大切です。

例:SAP基礎研修の教材
【大きな目的】SAPの基礎知識を概要レベルで学習する資料とすること
【誰が読む?】SAP未経験の方、SAPを学び始めた方
【読んだらどうなってほしい?】現場で教えてもらえない基本的な知識と、現場で求められる基礎的な操作スキルを身に着けてほしい

おわりに


先日、SAP基礎研修を受講した方から「他者でSAPの開発経験があるが、こんなに体系的に学んだことはなかった。新卒の時に受講したかった。」という嬉しい言葉をいただきました。

教材も研修も、より良いものにしてメンバーの役に立ちたいな、と身の引き締まる思いで教材作成に取り組んでいます。


執筆者プロフィール:加山
2019年から株式会社SHIFTに勤務。SAPグループの教育チームに所属し、SAP基礎研修運営、教育コンテンツ作成に従事。

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