ITシステムのライフサイクルマネージメントのため、情シス担当者が2025年、2026年に注目すべきEOL情報(オペレーティングシステム及び主要クライアントソフトウェア編)
こんにちは。SHIFT ITソリューション部のインフラグループの奥田です。
これまでの投稿に多くのアクセスありがとうございました。
さて、情報システム部の皆様にとって、システムのライフサイクルマネージメントの実行はビジネスにおいて重要な役割を果たします。特にメーカーのサポート終了日(EOL: End of Life)に注目することは、システムの安定稼働とセキュリティの維持のために重要です。
皆様の来年度計画策定において不可欠なオペレーティングシステムと、主要なクライアントソフトウェアの2025年および2026年に向けての、メーカーサポート終了対象のご案内と代替ソリューションについて解説させていただきます。
I. オペレーティングシステム
1. Microsoft Windows 10 (Enterprise/Pro/Home/Education)
【メーカーサポート終了日】
2025年10月14日
【カテゴリ】
クライアントオペレーテイングシステム
【代替ソリューション 】
Windows 11へのアップグレード(※2024年9月現在)
拡張セキュリティ 更新 (ESU) プログラムを購入してWindows10利用を継続
他OS(ChromeOS)などへの変更
【影響】
技術サポート:
新規の技術サポートは提供されません。品質更新プログラム (セキュリティと信頼性の修正を含む):
バグ修正、機能改善、セキュリティ問題の解決を含む月次更新が終了します。機能更新プログラムまたは新機能:
新機能を含む年次更新が終了します。これには、すべての前回の品質更新が含まれます。
【解説】
Windows 10は多くの企業で使用されているため、情シス担当者が最も注力する対応が本対応です。サポート終了に伴い、セキュリティリスクが増大するため、Windows 11へのアップグレードまたは拡張セキュリティ 更新 (ESU) プログラムの購入を検討することが推奨されます。最終的な価格と登録条件は、2024年4月2日に発表されていますが、1年目は61ドル、2年目は122ドル、3年目は244ドルとなっています。
更新プログラムをインストールするには、デバイスがバージョン 22H2 Windows 10が実行されている必要があります。
なおクラウドのWindows365にはESUが契約内で適応されます。Windows10が継続できますが他のコストや移行も発生するため円安影響のデメリットも含めて慎重に検討する必要があります。
他OSへ変更する場合、利用している社内アプリやデバイスの適合状況を慎重に検討する必要があります。SaaS利用が主の場合移行しやすい場合がありますが、変更に伴う新環境の習熟のコストも考慮する必要があります。
2. Microsoft Windows Server 2022(Datacenter、Datacenter: Azure Edition、Essentials、Standard)
【メーカーサポート終了日】
2026年10月13日
【カテゴリ】
サーバオペレーティングシステム
【代替ソリューション】
次期Windows Server OSへのアップグレード(※2024年10月現在)有償サポートの購入
【影響】
セキュリティ更新プログラム:
延長サポート期間中も、セキュリティ脆弱性に対する修正が無償で提供されます。無償プログラム:
バグ修正やパフォーマンス改善などの更新が無償で提供されます。ただし、新機能の追加やデザイン変更は行われません。有償サポート:
電話やオンラインでの有償サポートが提供されます。具体的なサポート内容や料金は、Microsoftのサポート契約に基づきます。>
【解説】
メインストリームサポートが終了します。技術サポートが必要な場合には有償サポートを検討する必要があります。
II.主要クライアントソフトウェア
1. Microsoft Office 2016(延長サポート終了)
【メーカーサポート終了日】
2025年10月14日
【カテゴリ】
主要クライアントソフトウェア
【代替ソリューション】
アプリ版だけでなくサブスクリプション版含むk最新版Office製品への切り替え
【影響】
有償無償問わずセキュリティ更新を含むすべてのサポートが終了します。
【解説】
以下のすべてのエディションが対象となります。
Home and Business
Home and Student
Personal
Professional
Professional Plus
Standard製品単独版だけでなく、バンドル版含めてセキュリティ更新のサポートが終了するため注意が必要です。Ofiice2016だけもしくでなくOffice2016の製品群の下記のプロダクトについても同様に延長サポート期限が終了となります。
Access 2016
Excel 2016
OneNote 2016
Outlook 2016
PowerPoint 2016
Project 2016
Publisher 2016
Skype for Business 2016
Visio 2016
Word 2016
Office2019の延長サポートも同じく2025年10月14日となります。次のバージョンの永続ライセンス版Office2021の延長サポートも2026年10月13日で終了するため、2024年年末までに発売予定の永続ライセンス版Office2024もしくはサブスクリプション版のMicrosoft365(旧Office365)への切替が推奨されます。
2. Microsoft Office 2019(延長サポート終了)
【メーカーサポート終了日】
2025年10月14日
【カテゴリ】
主要クライアントソフトウエア
【代替ソリューション】
最新版Office製品への切り替え
【影響】
有償無償問わずセキュリティ更新を含むすべてのサポートが終了します。
【解説】
以下のすべてのエディションが対象となります。
Home and Business
Home and Student
Personal
Professional
Professional Academic
Professional Plus
Standard製品単独版だけでなく、バンドル版含めてセキュリティ更新のサポートが終了するため注意が必要です。Ofiice2019だけでなくOffice2019の製品群の下記のプロダクトについても同様に延長サポート期限が終了となります。
Access 2019
Excel 2019
Outlook 2019
PowerPoint 2019
Project 2019
Publisher 2019
Skype for Business 2019
Visio 2019
Word 2019
次のバージョンの永続ライセンス版Office2021の延長サポートも2026年10月13日で終了するため、2024年年末までに発売予定の永続ライセンス版Office2024、もしくはサブスクリプション版のMicrosoft365(旧Office365)への切替が推奨されます。
3. Microsoft Office 2021(延長サポート終了)
【メーカーサポート終了日】
2026年10月13日
【カテゴリ】
主要クライアントソフトウェア
【代替ソリューション】
最新版Office製品への切り替え
【影響】
有償無償問わずセキュリティ更新を含むすべてのサポートが終了します。
【解説】
以下のすべてのエディションが対象となります。
Home and Business
Home and Business for Mac
Home and Student
Home and Student for Mac
Professional製品単独版だけでなく、バンドル版含めてセキュリティ更新のサポートが終了するため注意が必要です。Ofiice2021だけでなくOffice2021の製品群の下記のプロダクトについても同様に延長サポート期限が終了となります。
Access 2021
Excel 2021
Onenote 2021
Outlook 2021
PowerPoint 2021
Project 2021
Publisher 2021
Visio 2021
Word 2021
2024年末までに発売予定の永続ライセンス版Office2024、もしくはサブスクリプション版のMicrosoft365(旧Office365)への切替が推奨されます。4. Microsoft Visual Studio 2015(延長サポート終了)
4. Microsoft Visual Studio 2015(延長サポート終了)
【メーカーサポート終了日】
2025年10月14日 ( 条件:KB3165756 を含む Update 3)
【カテゴリ】
主要クライアントソフトウェア
【代替ソリューション】
Visual Studio 2017または2022への切り替え
【影響】
有償無償問わず同梱コンポーネンツを含むすべてのサポートが終了します。 【解説】 以下のすべてのエディションが対象となります。
Community
Enterprise
Express for Web
Express for Windows 10
Express for Windows Desktop
Professional
Release Management
Test Professional次のコンポーネントもVisual Studio 2015に同梱されるためサポートが終了します。
Agents
ESM
ModellingSDK
PSM
Remote Tools
SDK
Shell (Integrated)
Shell (Isolated)
TPS
Visual C++ Redistributable
後続バージョンのVisual Studio 2017とVisual Studio 2022は、2027年までサポートが継続されるため切替が推奨されます。
以上、皆様のシステムのライフサイクルマネージメント計画の検討にお役に立てば幸いです。また継続して情報と解説のご提供を予定しております。
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