初対面でも心を通わせる!プロジェクトマネジャーが大切にすべき4つの心構え
はじめに
こんにちは!株式会社SHIFT(以下SHIFT)の能力開発部で、コミュニケーションやリーダーシップ教育を担当している岡田洋輔(ようさん)です!「コミュニケーションを通じて、人生にポジティブなインパクトを!」をモットーに、日々、皆さまのコミュニケーションやリーダーシップに関するお悩み相談に乗らせていただいています。
みなさん仕事や私生活において、
「どうなるか分からないこと」や「やったことがないこと」をするときに不安になったことってありませんか?
それは、コミュニケーションにおいても同じです。
初めて会う人との会話ともなれば、なおさらです。
それがビジネスでのコミュニケーションともなれば、責任感も伴ってその不安は益々大きなものになりますよね。
「どんな性格の人なんだろう?自分と合うかなあ」
「どんな価値観を持っているんだろう?自分と合うかなあ」
「何を望んでいるんだろう?自分がそれを提供できるかなあ」
「自分なんかが役割をきちんと果たすことができるかなあ」
「気に入ってもらえるかなあ」
もしかしたら、このようなことを考えてないですか?
もしこのように考えていたとしたら、不安は消えることはないんですね。
そして、相手に与える印象もそれほど良いものではなくなってしまうかもしれません。これは僕自身が以前やってしまっていたことなので、身をもって体験してきました。。
というのも、このようなことを考えているということは、自分と性格が合う人なのか 自分が相手に気に入ってもらえるか 自分が役割を果たすことができるか、などと「自分、自分、自分」と自分に意識のフォーカスが向いているからです。
相手のことを考えているようで、実は、自分のことしか考えていない独りよがりな考えだからなんですね。
人は、コミュニケーションにおいて、自分のことに意識を向け続けたときに不安が生まれます。 そして、相手はその不安を感じ取り、不安は不信感へ変わっていきます。
そこで、この記事では自分に意識を向けるのではなく、相手に意識を向けるため に押さえておくべきポイントをみていきます。
そして、この押さえておくべきポイントを事前に知っておくことで、不安を解消するだけでなく、相手と心を通わせ、最高の第一印象を持ってもらうための土台を固めていきます。
ビジネスコミュニケーションにおいて重要なこととは何か?
まず重要なことは、相手に「あ、この人は、私のことを本当に考えてくれているな」と思ってもらうことです。
お互いのことをまだ良く知らない段階で、相手があなたに対して心を開き始めてくれるきっかけとなります。
人は、相手が自分に興味を持ってくれて、自分に対して真剣に向き合ってくれると感じると、自分も相手に対して真剣に向き合おうとする返報性の心理が働きます。それによって、相手との良好なコミュニケーションが促進されて、ビジネス(プロジェクト)的な成功を助長してくれます。
逆に、自分のことばかりを話す相手に対しては、
「自分の利益ばかり考えているんじゃない?」
「この人のことを信じて大丈夫なのかな?」
「この人、本当に私のこと思ってくれているのかな?」
と不信感や嫌悪感を抱いてしまうことがあります。ビジネスにおいてパートナーになるということは、運命共同体になるのも同然です。
そのような関係性において、不信感や嫌悪感は避けたいですよね?
そのために、何よりも欠かせないのが信頼関係です。
「あ、この人は、私のことを本当に考えてくれているな」と思ってもらうことは、その信頼関係を構築するために欠かせない第一歩になるわけですね。
相手のことを真剣に考えるための4つの心構え
信頼関係を構築するためにするべきことやコミュニケーションのスキルというのは、たくさんあるのですが、ここでは、それらのスキルを効果的に使うために欠かせない心構えについて押さえていきます。
というのも、多くの人が、この心構えを押さえていないので、スキルを使いこなすことができずに、信頼関係の構築において悩んでしまっているからです。
この4つの心構えは、とてもシンプルで、誰もが聞いたことがある言葉です。
でも、シンプルでありふれている言葉だからこそ、その重要さが軽視されてしまっているところもあります。なので、ぜひここで、この相手のことを真剣に考えるための4つの心構えについて、今一度しっかり考えることで、自分のコミュニケーションの中で活かしていってください。
※この4つの心構えは、一つひとつが独立しているのではなく、相互に作用し、効果を高めてくれるので、4つともすべて、意識するようにすることをおススメします。ここでは、各心構えを実践する方法をすべて細かくは書かないので、別記事で都度書いていきますね。
心構え① 同調
「同調」とは、相手の考え方、行動、しぐさ(話のペース、言葉遣い、表情、身振り手振りなど)に自分が合わせ、言語的&非言語的コミュニケーションで相手に合わせることを指します。
同調することで、相手との間で共通の目的を共有し、一緒に問題解決や目標達成に取り組むことがしやすくなります。また、相手の視点に立って考えることで、新しいアイディアや視点が生まれることもあります。
その一方で、相手と同調しないことが良い結果をつながることもあります。違った視点や意見を提供することで、新しいアイディアや解決策が生まれることにつながるきっかけになり得るからです。
ただ、その場合でも、相手の意見を尊重し、相手の立場や意見に敬意を払って、同調する意識がとても重要になります。
効果的な同調をするために「傾聴」のスキルが欠かせません。ただ、一般的に言われる傾聴ではなく、一歩踏み込んで更に価値を生み出せる傾聴スキルが必要になります。
一般的に言われる傾聴とは、「相手をより理解するために、話に耳を傾け、考えや意見を聴き出すこと」と言われています。
でも、ただ相手のことを傾聴するだけでは、ビジネスにおいて相手の役に立つことはできません。成果を出せず相手の役に立つことができないと、ただの良い人で終わってしまい、ビジネスパートナーとしての関係としては、長続きするものではなくなってしまうかもしれないですよね。
そこで、一歩踏み込んだ傾聴として、「相手から考えや意見を聴き出した上で、自分の考えや意見を聴き、相手のために自分にできることを見つめ直す」ということを心掛けることをおススメします。
*おまけ*
クライアントとの初めてのミーティングでは、相手の立場やニーズを理解することが重要です。彼らが何を求めているかを尋ね、彼らのビジネス上の目標や問題点について詳しく話を聞くことで、彼らが抱える課題や要件について理解を深めることができます。
また、彼らがどのような立場にいるかを考慮して、自分の言葉遣いやトーンを調整することも大切です。
相手の情報や意見とのズレを生じさせないためにも、自分が持っている情報をいい意味で疑いながら、相手に確認しながら、進めていくことをおススメします。
心構え② 尊重
同調するためには「尊重」の心構えも欠かせません。
ここでの「尊重すること」とは、相手の立場や役職など社会的要素関係なく、「人として」受け入れることを意味します。相手の存在そのものを尊重するということは、相手の立場、意見、感情はもちろん、相手の時間や振る舞いなど、あらゆることに対して共感できるようになります。
尊重の気持ちを表すための第一歩は「誠実さを持ち寄ること」です。
誠実さを持ち寄るとは、自分自身を正直に見つめ、自分自身をごまかさずに、自己開示することです。
ビジネスにおいて、自社のできることやできないことを正直に見つめ、ごまかさずに開示することもそうです。そして、約束や義務を守り、自分自身の行動に責任を持つことも誠実さを表すポイントになります。
*おまけ*
相手を本当に尊重している人と、そうでない人のコミュニケーションの大きな違いのひとつとして、「許可をとる」ということが挙げられます。何かを発言や質問をする前に、相手から許可をとるということです。
それによって、相手にも「あ、この人は、私の意見をちゃんと尊重してくれているんだな」と感じてもらうことができます。
伝えたいことや質問したいことがあるからといって、相手の許可をとらずに、一方的に話を進めてしまうのではなく、ワンクッション入れて、「質問させていただいても宜しいですか?」などと、入れてみてください。相手の反応が変わりますよ。
心構え③ 共感
相手のことを真剣に考えるためにも「共感すること」は大事な心構えのひとつになります。
一般的に言われる「共感」とは、「相手に寄り添い、相手の気持ちを汲み取り、相手の思いを受け入れること」です。もちろん、共感されるだけでも、相手は心が軽くなり、理解してくれていると安心感を感じられるため、信頼関係を構築する上ではとても効果的です。
ただ、相手のことを真剣に考え、一歩踏み込んだ価値を持ち寄るためには、「相手の思いを受け入れた上で、相手の思いの背景にある潜在的なニーズ(欲求)は何なのか」と考え、実際に相手に聞いてみることもおススメします。
相手のことを理解し共感した上で、相手の気がついていないニーズまで一緒に発見できると、相手からの信頼感は益々強いものになります。
*おまけ*
相手の気持ちを汲み取り、思いに共感することは非常に大事なスキルです。それと同時に、相手の気持ちに飲み込まれないように自分の気持ちを俯瞰してコントロールするスキルも大事になります。
もしも相手が、抱えている問題を解決できない状況に行き詰まりを感じていて、自分も同じ気持ちで行き詰まりを感じてしまったら、その問題を解決できなくなってしまいますからね。
共感しつつも、自分の気持ちは常にリソースフルな状態に保つことで、相手により一層安心感を生むことにつながります。
心構え④ 感謝
4つ目の心構えは「感謝すること」です。
一緒に仕事ができること、時間をとってもらえたこと、話を共有してもらえるなど、感謝できることはいくらでも見つけることができますよね。ただ、ここでいう感謝とは、ただ、ありがとうという感謝の気持ちを持つことだけではありません。
適切な服装をすること、会話の中でのエチケットに気を付けることなど、ビジネスパーソンとしての在り方に気をつけることもそうです。相手への敬意を払うとともに、貴重な機会を提供してもらっていることへの感謝の意を伝えることができます。
そして、専門用語や業界用語に精通していることを示すこともそうです。質問に対しては正確かつ適切な回答を提供することで、自分が専門家であることを知ってもらい、安心してもらい、信頼感を構築することも大事な要素のひとつになります。
感謝をするからこそ、プロジェクトを成功させ、相手の役に立つためにプロフェッショナリズムを発揮する必要があります。
*おまけ*
感謝の気持ちを相手に伝えるために、実際に口に出すことも重要なポイントになります。ちょっと恥ずかしい気持ちもあるかもしれませんが、「正確に伝えないことは、正確に伝わらない」というコミュニケーションにおける大前提があります。相手のために、プロジェクトを円滑に進める信頼関係を構築するためにも、感謝の気持ちを口に出して伝える練習をしてみるといいかもしれないですね。
おわりに
これらの心構えを持つことで、相手に対する真剣な関心を示し、信頼関係の土台を築くことができます。ビジネスパートナーとしての成功を助長し、相手にとっての最高の印象を与えるために、これらの心構えから実践してみてはいかがでしょうか?
そして、「同調、尊重、共感、感謝」を体現しながら、「クライアントと良好な関係を築いていける自分はどのような人であるべきか」というセルフアイデンティティーについても考えてみることをおススメします。セルフアイデンティティーというブレない自分軸を作ることで、どんなことが起こっても、一貫した自分を体現することで、相手も安心して、あなたに心を開いてくれるようになりますよ。
P.S.
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
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