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SalesforceのAI関連機能 プロンプトテンプレートとは


はじめに


こんにちは。
株式会社SHIFT ソリューション開発部Salesforceグループの小笠原です。

ここ最近でAIがとても身近なものになってきましたね。
ChatGPT等の生成AIを活用している方も多いのではないでしょうか。

実はSalesforceにもAIを用いた機能がたくさんあります。
今回はSalesforceの数あるAI機能のうちの1つである、プロンプトテンプレートについて紹介したいと思います。

プロンプトとは


プロンプトテンプレートについて解説する前に、プロンプトについて解説したいと思います。

プロンプトとは、生成AIに渡す指示のことです。生成AIは、プロンプトを受け取ることでその内容に基づいた回答を生成してくれます。プロンプトは自然言語、つまり普段私達が使っている言語で作成します。

ChatGPTを使ったことがある方はイメージがつきやすいかと思いますが、ChatGPTは何らかの質問を日本語で書き込むと日本語で回答してくれますよね。このときの質問がプロンプトに該当します。

SalesforceにもEinstein生成AIという機能が備わっており、この生成AI機能を利用する際にプロンプトが必要になります。

プロンプトテンプレートとは


プロンプトテンプレートとは、再利用可能なプロンプトのことです。

プロンプト内に変数を含むことができ、この変数にSalesforceのレコードの値やフローの結果の値を差し込むことで、顧客や商品などのレコード毎にカスタマイズされたプロンプトを生成することができます。

このように変数に値を差し込むことをグラウンディングといいます。プロンプトテンプレートを活用することで、反復的な定型業務を効率化することが可能になります。

プロンプトテンプレートはプロンプトビルダーというSalesforce内のツールを用いて作成します。また、プロンプトテンプレートには以下のように4つの種別があり、それぞれで実現可能な業務が異なります。

 ① セールスメール
 ② 項目生成
 ③ レコードサマリー
 ④ Flex

これらがそれぞれどのように異なり、何が実現できるのかについて、この後解説します。

プロンプトテンプレートでできること


プロンプトテンプレートで実現できることは多岐に渡ります。
ここではその一例をご紹介します。

① 顧客へ送るメール本文の作成

Salesforce内の顧客情報に基づいて、パーソナライズされた顧客メールの文面を作成するためのプロンプトテンプレートです。
プロンプトテンプレート種別で「セールスメール」を指定して作成します。
リードもしくは取引先責任者として登録した顧客に対するメールを作成することができます。
具体的な使用事例としては、プロモーションやキャンペーンの案内メール、契約締結に向けてのフォローアップやリマインダーメールの送付等があります。これらのメールは複数の顧客に同様の内容を送付することが多いことから、本文の内容をテンプレート化することで業務の効率化が期待できます。

② 項目の値の自動生成

レコード内の特定のカスタム項目に登録する値を生成することができます。
プロンプトテンプレート種別で「項目生成」を指定して作成します。
顧客の購入履歴の傾向やコメント履歴の概要など、顧客情報を基にしたサマリー的な項目に対してこの機能を活用することで、項目を入力する手間を省き、顧客情報の管理や分析の効率化に役立てることができます。

③ レコードの概要を作成

Salesforceには、Einstein CopilotというChatGPTのような対話型生成AI機能があります。このEinstein Copilotに質問することで、レコードの概要を生成してもらうことが可能です。このときのプロンプトをテンプレート化することで、生成される回答の内容に統一性を持たせることができます。
プロンプトテンプレート種別で「レコードサマリー」を指定して作成します。
例えば、マネージャーが商談の進捗状況を確認したいとき、全ての確認項目が含まれるようなプロンプトテンプレートを作成することで、効率的に進捗状況の把握が可能になります。

④ 他にも色々できるFlexプロンプトテンプレート

上記3つについては専用のプロンプトテンプレート種別が定義されていることもあり、最も一般的な使用方法となるかと思います。
ただプロンプトテンプレートにはもう1つ「Flex」という種別があります。Flexは他の種別では実現できない用途にも対応可能なプロンプトテンプレートになります。
具体的な特徴としては、最大5つのオブジェクトを紐づけることが可能で、複数のオブジェクトの情報をプロンプトに差し込むことができます。またプロンプトテンプレートはフローやApexから呼び出すことも可能であり、独自の業務やワークフローに組み込むことができます。

おわりに


いかがでしたでしょうか。
今回はSalesforceのAI関連機能の1つであるプロンプトテンプレートの概要と活用方法について解説させていただきました。

プロンプトテンプレートを活用することで、業務の効率化や顧客対応の質の向上が期待できることがお分かりいただけたかと思います。

Salesforceには他にもたくさんのAI機能が存在しており、今後も増えていくと思います。AIを上手に活用して業務を効率化していきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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執筆者プロフィール:小笠原 健太
● SHIFT歴:2023年11月入社
 ◦ Salesforce歴:1年半
 ◦ Salesforce認定資格:
 ◦ アドミニストレーター
 ◦ Platformアプリケーションビルダー
 ◦ AIアソシエイト
 ◦ AIスペシャリスト
● Trailheadランク:Ranger
● 趣味:ギター、サウナ、ラーメン屋巡り
 ◦ 最近は娘といっしょにピアノを練習中

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