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声を届ける!上司に意見を伝える5つのアプローチ

はじめに

こんにちは!株式会社SHIFT(以下SHIFT)の能力開発部で、コミュニケーションやリーダーシップ教育を担当している岡田洋輔(ようさん)です!

今回は「声を届ける!上司に意見を伝える5つのアプローチ」というテーマで見ていきます。

あなたは仕事をする上で、上司やリーダーにあなたの意見に耳を傾けてもらえなかった、なんて経験はありませんか?

部下やメンバーの意見を尊重せず、自分より立場の低い人の意見を軽視する人に、どう接すれば良いのでしょうか?

部下やメンバーの声を無視する人に対面した時のあの無力感。何を言っても通じないと感じた時の絶望感。無視された提案、声にできない気持ち、あなた自身の心の中に生じる不満。

それらは、あなたが感じているだけでなく、職場全体の空気をも悪化させる可能性があります。
そうなれば、生産性の低下は必至ですよね。

何もせずにその人に対して愚痴不平不満を言い続けることは簡単ですが、それでは解決には向かっていきません。

もしあなたがそうなることを望んでいないのであれば、何をするべきかは決まっています。

覚えておいてください、「あなたのコミュニケーションの質は、あなたが引き出す相手の反応の質」なのです。

どんな人と話をしていたとしても、あなたのコミュニケーションの質は、あなた次第。

あなたがどう接すれば良いのかを学ぶことで、自分自身のコミュニケーションを変えていけば良いのですね。この記事が、その一歩の助けとなれば幸いです。

執筆者プロフィール:岡田 洋輔(ようさん)
現在急成長中、可能性に溢れるSHIFTの能力開発部でIT業界にとどまらない『人間力』にフォーカスしたコミュニケーション/リーダーシップ教育を担当。Made in SHIFTの知識が世界のスタンダードとなるように、日々邁進中。モットーは「コミュニケーションを通じて、人生にポジティブなインパクトを」。

聞かない上司に意見を伝える5つのアプローチ

それでは実際に、部下やメンバーの意見を尊重せず、自分より立場の低い人の意見を軽視する人と会話をする際にどう接すれば良いのでしょうか。具体的な方法について考えてみましょう。

以下に紹介する5つのアプローチが、あなたが直面している問題に対して効果的な手段となることを願っています。

【アプローチ① 相手の視点に立つ】

相手がなぜあなたの意見を聞かないのか、その理由を理解することがとても重要です。

例えば、上司が部下の意見を無視する理由の一つは、彼が自分の意見や視点が最も優れていると感じているからかもしれません。あるいは、忙しすぎて他の人の意見に耳を傾ける時間がないのかもしれません。他にも様々な理由を考えることができます。

そうすると、あなたの視点だけでなく、相手の視点からも物事を見ることが可能になります。これにより、より有効なコミュニケーションを行うことができ、相手があなたの意見を聞く可能性を高めることができます。

そして、ここで重要なのは、「相手を受け入れる」ということです。上司が部下の意見を無視する理由がなんであれ、それが今の相手の現状なのです。それを批判し否定するのではなく、受け入れることが、相互理解への第一歩となります。

ここで相手のことを受け入れず、批判し否定してしまったら、相手も「自分の意見を聞いてもらえない」と感じてしまいますからね。

【アプローチ② 相手に対して尊敬を表現する】

「相手に対する尊敬の表現」は、相手を認め、尊重し、信頼を示す重要な行動です。これは単に丁寧な言葉使いや礼儀を示すだけではなく、相手の立場、経験、見解、そして貢献を真に認識し評価することを含みます。

人は皆、自分が尊重されていると感じたいものです。相手に対して、その人が持っている能力や経験を認め、それを評価する言葉を見つけることです。これは相手の防御的な態度を和らげ、あなたの意見に耳を傾ける余地を作り出すことができます。

ただし、重要なことは、この尊敬の表現が本心から出たものであることです。表面的なお世辞や不誠実な賞賛は、相手に見抜かれ、反対に信頼を失う可能性があります。それでは効果は得られません。

だからこそ、相手の長所や才能、実績を誠実に見つめ、それを称賛することが大切です。そうすれば、相手もあなたに対してより開かれた姿勢を持つ可能性を高めることができます。

【アプローチ③ 具体的な例を用いて説明する】

あなたの考えが有用であることを示すために、具体的な事例やデータを提示することが重要です。

理論だけで説明されるアイディアは、時として抽象的で理解しにくいものです。

特に自身が経験したことがない場合、その理論が具体的にどのような影響をもたらすのか、どういった具体的な結果を引き起こすのかを理解することは難しいですよね。そのような抽象的なアイディアに対して、具体的な事例やデータを提示することで、相手が理論を具体的な形で理解する手助けになります

例えば、あなたが新しいプロジェクト提案をする場合を考えてみましょう。

その提案があなたの個人的な意見に基づくものであれば、相手はその提案を「ただの意見」として捉える可能性があります。しかし、あなたがその提案を支持する具体的な事例やデータを提示すれば、その提案は「ただの意見」から「事実に基づく提案」へと変わります

具体的な例では、「他社ではこのような手法が実施され、20%の売上向上が見られた」といった具体的な事例を示すことで、あなたの提案が実際に効果的である可能性を示すことができます。また、「この取り組みにより、従業員の満足度が30%向上した」といった具体的なデータを用いれば、提案が具体的な価値を持つものであることを示すことができます。

このように、「具体的な例を用いて説明する」ことにより、あなたの意見や提案が抽象的ではなくなり、相手がそれを理解した上で評価する可能性を高めることができます。

【アプローチ④ 感情を共有する】

人間は、情報だけでなく、感情も共有する社会的な生き物です。コミュニケーションにおいて、私たちは相手の言葉だけでなく、無意識に、その背後にある感情や意図も理解しようとします。理論だけでなく、自分の感情や経験を率直に伝えることで、相手の共感を引き出しやすくなります

例えば、あなたが提案を行い、その提案が無視されたときには、事実だけでなく、その経験があなた自身にどのような感情を引き起こしたかを共有することも重要になります。

「私の提案を気にも留めてもらえないと感じて、落ち込んでしまいました。私が投げかけたアイディアは、私なりに深く考えた結果であったのですが、私の努力が無駄であったかのように感じてしまいました」といったように、自分の感情を開放的に表現することで、相手にあなたの気持ちを理解してもらうことができます

ただし、重要なのは、あくまで「共感を引き出す」ための感情表現であり、攻撃的な言葉遣いや非難は避けるべきです

感情を表現する際には、「私は…と感じました」、「私の経験は…でした」などといった、自己を中心に据えた表現を使うことをオススメします。これにより、あなたの感情や経験を尊重し、理解する余地を相手に与えることができます。

感情的なコミュニケーションは、単に情報を交換するだけでなく、お互いの気持ちを理解し、対話を通じてつながりを深める効果があります。相手の共感を引き出し、あなた自身の立場や感情を理解してもらう有効な手段となり得るわけですね。

【アプローチ⑤ あきらめずに伝え続ける】

あなたの意見が初めから受け入れられるとは限りません。しかし、あきらめずに自分の意見を表現し続けることで、次第にあなたの意見を聞くようになるかもしれません。

自分の意見がすぐに受け入れられないことに挫折感を覚えるかもしれません。特に、上司やリーダーが自分の意見を聞いてくれないとき、それは一層強く感じられますよね。

しかし、ここで重要なのは、一度や二度の挫折に屈せず、自分の意見を持続的に表現し続けることです。その理由はいくつかあります。

一つ目は、誤解や認識の違いが存在する可能性があるからです。

あなたの意見が初めての段階で受け入れられない理由としては、単純に上司やリーダーがあなたの意見や提案を十分に理解できていないということがあります。このような場合、あなたの意見を何度も繰り返し、それをさまざまな視点から説明することで、徐々に相手の理解を深め、最終的にはあなたの提案を受け入れてもらうことができるかもしれません。

二つ目は、変化に対する抵抗がある場合があるからです。人間は基本的に変化を恐れる生き物です。特に組織の中で、新しいアイディアや意見や提案はしばしば抵抗を引き起こします。しかし、そのような抵抗が存在する場合でも、あなたが自分の提案を繰り返し、その有用性を強調し続けることで、徐々にその抵抗を乗り越える可能性が高まります。

三つ目の理由としては、信頼関係の構築が挙げられます。あなたが一貫して自分の意見を述べ、その意見に真剣さと熱意をもって取り組むことで、他の人々、特に上司やリーダーにあなたの真剣さと誠実さを示すことができます。これは時間と共に築かれる信頼感を生み出し、最終的にはあなたの意見を受け入れやすくする可能性があります。

このように、あきらめずに持続することは、あなたの意見が最終的に受け入れられるための重要な要素となるのです。最初から結果が出るとは限らないかもしれませんが、その努力は必ず結果として現れます。信じ続け、表現し続けることが大切なのですね。

おわりに

もしあなたが、「意見を聞き入れてもらえない」と思っているのであればこれらの解決策を試してみてください。

ただし、注意が必要なのは、これらすべてのアプローチが全ての人にとって効果的であるとは限らないということです。

あなたが対面している人、状況、文化などにより、適切なアプローチは異なります。あなた自身が柔軟にコミュニケーションを変えていくことで、自分の状況に最適な手法を見つけることが重要です。

これらは、あなたが自分の声を上司やリーダーに伝えるための道筋を示すものであり、そのプロセス自体があなた自身の学びと成長につながります

この記事を読んでいただき、あなたが取り組むべき課題に対する新たな視点や工夫を見つけることができたら幸いです。

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