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#SHIFT Game Producer Meetup #19 ゲーム業界から考える、これからのカスタマーサポートのあるべき姿


はじめに

こんにちは!SHIFTエンターテインメント業界ウェビナー担当の高木です。

今回で19回目となる、ウェビナー「SHIFT Game Producer Meetup #19 」では、SHIFT PLUS綿貫氏・SHIFT 村島が登壇し、1LDK朝岡氏をファシリテーターに対談を行いました。

一部分ではございますが、その様子をぎゅっとまとめてお届けします!

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テーマ:ゲーム業界のCSについて

SHIFT 村島:クライアントさんがベンダーに対して、発注などをするときにどういった設計なのかを意識すると、全体のコストを抑えることができますよという話を少ししようと思っています。単価を下げますとか、単価が高いですとか、そういった1件あたりのコストとはまた少し違ったお話をいたします。

まず、ゲーム業界のCSだと専任で必ず1~2人を置くということが結構少ないです。同じかたがずっと対応する方がゲームの歴史を知っていて、対応やスピードが速いんです。最低限必要な数名を専任で置いておいて、サーバーの障害でどうしても急遽対応しなきゃいけないときに、シェアード(兼任スタッフ)にヘルプ的に入ってもらって対応するような、専任と兼任スタッフをバランスよく配置して発注することが多いんじゃないかなという風に思います。

僕の感覚的なものなんですが、1~5でコストが低い、もしくは高いみたいなもので、プロットしてみました。シェアードの場合、難易度高いところは横棒引いているのですが、難しい、対応がやっぱりできないという部分なので、ほとんどマニュアルで対応が決まっているようなものを。 専任の方だと、クレームやイレギュラーなものの対応をお願いして、バランス良く組み合わせればいいと思っています。

1LDK 朝岡氏(以下、1LDK 朝岡):これ、1に行けば行くほど、どういう話ですか?

SHIFT 村島:1番の方が安いんです。低いということです。

1LDK 朝岡:兼任の平日だったら、平日の中でも1と2があるじゃないですか?それの違いって何なんですか?

SHIFT 村島:例えばサーバー障害が起きたとき、もう一括送信できるような障害の対応をしているので何も考えずに固定したものを送るとか、そういうようなものは1や2に近いと思います。

1LDK 朝岡:難易度が1番高いものってどんなものがあるんですか?

SHIFT 村島:テンプレートが無い、お客様の対応を考えて文章を書くようなものですね。やっぱり引継ぎでミスってしまうと、本人確認などが必要になるので。

テーマ:CSでコストを抑えるためのポイント

皆さんがベンダーの方にお願いをするときに、この5つのポイントを意識すると、発注の時に多少コストを抑えることができます。クライアントさんも依頼をしたからあとはベンダーよろしく!だと、きちんとベンダーコントロールできてないことがありますので、注意すべきポイントとして見ていただきたいと思います。

まずFAQやマニュアルなどはきちんと準備された方がゲームの歴史などをきちんと理解できると思うので、用意した方がいいんじゃないかと思いますね。

2つ目はWebやクラウドのツールなども自分たちで契約をしてしまって、アカウントを貸してしまった方が、きちんと管理ができます。

3つ目は、調査をお願いするならば別途でCSツールを準備した方が良いです。データベースを直でいじるとなるとこちらとしても、いじってしまったらゲーム自体壊れてしまうので、やっぱりそこに専用のツールは作ってもらった方が良いです。あとはもうユーザーのIDを入れれば、ある程度の情報が出てくるとか。

1LDK 朝岡:分かりづらいんですよね。この3とかって、僕もよく昔はやっていましたけど、クエリのID見て、何が何だか分からないみたいなことありました。

SHIFT 村島:アイテムのIDが10番となっても、10番って何だっけな?となってくるので、どうしてもそこは売り上げの部分ではないのでどこまで準備するかというのは難しいんですけど、可能であればそういったものも準備した方が、依頼をする際のコストは減らせます。

4つ目として、いくつかのメールのツールがあるんですけど、やっぱりシェア率1番高いメールディーラーが、どのベンダーさんも使いやすくて研修の時間などが減ることもあるのでコストは少し減ってくるんじゃないかなと思います。

5つ目最後はですね、ここも結構重要で、どこのタイミングでエスカレーションすればいいのかとか、メールのフォルダもここに入れておけば開発の方が確認をして、確認が終わったらコメントを入れて返すとか、そういった細かいところですけど、ルールを決める。

ここをポイントとして押さえれば、費用を抑えられて、自社内でもすぐ情報が共有できて、ベンダーとも連携できます。

スキームとして意識してほしいところは、もちろんゲームの面白さも重要だと思うんですけど、満足度を上げてユーザーを減らさないということです。やっぱりユーザーを増やすにしても、1年とか2年タイトルを運営していると、今おそらく1インストールで1000円とかかかってくるんですよ。

そのようにきちんとお金をかけてせっかく獲得したユーザーであれば、なるべくお客様に楽しくやっていただいて、離脱を減らす。ユーザーがいるというのは資産なんです。昔だといろんな会社間で同じようなジャンルで、相互送客とかやっていたんですよ。

1LDK 朝岡:ダメになったんですよね、appleの規約で。2015~2016年ぐらいまでできた記憶がありますけど。

SHIFT 村島:今は相互送客というのは減っていると思うんですけど、今後タイトルが出るときに自分たちの会社のプラットフォームの中にユーザーがたくさんいれば、新規でこういうアプリが出ますよって、お互いにゲーム内インセンティブをやれば移行してくれるので、最初マーケティング費用をたくさん入れるんじゃなくて、CBTみたいな感じで今のゲームを遊んでくれている方たちにクローズのテストを告知するというのも、差別化は図れると思っています。

結局その自分たちの会社のファンになっていただくことが1番良いことなので。

―ここからはSHIFT PLUS綿貫氏からお話させていただきます。

SHIFT PLUS 綿貫氏(以下、SHIFT PLUS 綿貫): ソーシャルゲーム系のCSって、すごく難しい領域だなという風に思っていまして。

例えばパナソニックだったら、1回ファンになってくれたら洗濯機買って次エアコン買ってくれて、冷蔵庫買ってくれて、レッツノート買ってくれて、目に見えてパナソニックファンを作るってなるじゃないですか?でもゲームって、例えばウイニングイレブンって別にCSが良かろうが、悪かろうが、やりますよね?CSが悪いからウイニングイレブンじゃなくて、他のサッカーゲームやるってあんま聞いたことがないじゃないですか。

そういう流れからも、エンタメのCSってどう捉えたらいいんだろう?みたいなことはずっと考えていたんですけど。 いろんなお客さんと相対させていただいて、やっぱりメール1件いくらで返せますか?件数の中でどこまでできますか?といったご要望が非常に強いなというのがあります。でもそれってやっぱり根本的に最初に話した方が良い話で。やっぱり、必要最小限の経済品質でコストを下げることだと思うんですよね。

じゃあこれからって、コールセンターとかサポート領域に対する世の中の情勢ってどうなっているかというと、賃上げがすごいじゃないですか今。ユニクロさんで40%賃上げしますよとか、春闘でホンダもトヨタもどっちも満額回答しましたとか、そもそもエンジニアの年収って、日本とアメリカじゃ向こうの3分の1だしみたいなところがあったりするじゃないですか。

そのコストというのが、人の品質って変わらないのに世の中の流れでこれから多分上がっていっちゃうことになりますよね?だから今までとクオリティーが一緒というか、できる範囲が変わらないのにコストだけは上がっていく。当然ながらこの単価じゃないとやりませんという提案が、各ベンダーさんから出てくるんだろうなという風に思っているんですよね。

じゃあCSってなると、よく聞く話が「ホームページのトップからFAQに行くのが分かりにくすぎる」みたいな話をすると「それ別部門なんです」って。「FAQをどんなにやっても見てくれなかったら意味がなくないですか?」とか「サポートサイトのUIがイケてないからこれ見てくれないですよね?」まで包括的にやっていかないと、CS部門だけの対処だけだと何もできないんだろうなと思います。

ちなみに僕のソーシャルゲームに関する解は、問い合わせをさせないこと。ゲームの世界からユーザーを問い合わせしようという風にさせないことだと思うんですよ。そこで削れたコストでUIやサポートサイトの改善をしましょうという方が、一緒に売り上げを作っていける関係性になっていくと思うんですよね。

単価を削るということは、誰かの年収を削ってサービスを成立するということなので、あんまり良くないと思うんですよ。そもそも問い合わせをしなくて、ユーザーがゲームの世界に没入する仕組みをどう作るかということの方が大事なんだろうなというのが、結構たどり着いた答えなんですよね。

―ここで視聴者の方から質問をいただきました。

「ブロックチェーンゲームに関するCS業務は、価値が上がっていく領域だと思っていますが、どう思われますか?」

1LDK 朝岡:とあるブロックチェーンゲームをやった時、もう全く分からん!みたいなのが結構多くて。調べてもどうしようもなくて問い合わせをする気も起きないみたいな。だからユーザー数も増えないというのもあるんでしょうね。リテラシーの高い1万人がやっている感覚があります。

SHIFT 村島:それはありますよね。データマスタを連携させてとか、そのコイン自体とか、日本で上場しないとあまり日本で使い道がなかったりするんで、どうしても海外発の物が多かったりするし、僕ら日本人向けのUI/UXじゃないことが多いと思いますね。 海外の方で流行って、日本マーケットの方も狙ってやっていきたいよねって、まんま移植しているというのが多かったりするので。

―最後にゲストの方々からひと言頂きました。

SHIFT 村島:予算が無いのであれば、1件あたりの単価が上がろうが、その分ちゃんとお客さんに丁寧に対応していただくのが良いのではないかと思います。その問い合わせが減ることによって、予算削減ができるならプロフィットにも繋がると思うので、1件あたりのコストよりもどうすればお客さんに時間を割けられているか、あとは発注や社内での体制構築を考えていただければなと思います。

SHIFT PLUS 綿貫: 視聴していただいた方々に、我々どういう分析するんですか?というところを視聴特典として事象分析を50件設けたんですよね。 例えば、こういう分析をします、現状こうなっていますけどこういう風にしたらどうですか?みたいなライトなところから話をスタートさせることもできますので、不要なコスト、お客さんの没入感を取らないために問い合わせを減らすところを一緒にやっていきましょうという想定で、我々はサービスを提供していきたいという風に思っています。 これからもSHIFTをよろしくお願いします。今日はありがとうございました。

―ここでトークセッションも終了。

いかがでしたでしょうか?今後も「SHIFT Game Producer Meetup」を開催してまいります。ご期待ください!

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執筆者プロフィール:高木 真愛
WEB広告代理店で営業・広告運用を経験し、その後はしばらく接客業にて奮闘。現在はSHIFTにてセミナー運営、バックオフィス業務、SHIFTnoteのライターを担当。

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