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TPI NEXT® Foundationに一発合格した私の勉強法


はじめに

こんにちは。SHIFT QAエンジニアの安立雄大です。 今回はTPI NEXT® Foundationに合格したのでその体験記を共有したいと思います。 これからTPI NEXT® Foundationの受験を考えている方、もしくは、ソフトウェアテストとそれに基づくIT開発プロセス全体の品質改善に取り組んでいる方に読んでいただきたいです。

TPI NEXT® Foundationとは

TPI NEXT®(テストプロセス改善)とは、テストのコスト削減や時間短縮、テストプロセスの品質向上に取り組む組織のための国際的な標準です。TPI NEXT®モデルとは、オランダ Sogeti 社によって開発されたテストプロセスのためのは独立したモデルで、あらゆるテスト・開発手法に対して適用可能であると言われています。

また、このSogeti社のテストプロセス改善モデル – TPI NEXT®が活用できるツールもございまして、これによって現在のテスト状況の評価または監査、チームの状況およびレベルの把握に役立てることができます。さらにこのツールは、改善計画に関する意思決定をサポートしてくれます。つまり、最優先事項として最初に何を行うべきか、そしてその後に続くべきステップは何かが明確になります。

TPI NEXT® Foundation試験に合格することで、ビジネス主導の観点から各自の組織のテストプロセスを改善する方法についての知識を持つことを証明できます。

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TPI NEXT® Foundation
今回私はこのTPI NEXT® Foundation試験に合格したので、試験概要や勉強方法、そして合格後実務にどう活かしているかという点でこの記事を書いていきます。

試験概要

試験日と場所:録画でのオンライン試験のため随時自宅でテストを受けることが可能
受験料:28,716円(税込み)
申込方法:TPI NEXT® Foundationのサイトから申込
試験時間:60分
出題数:40問
出題形式:多肢選択形式
出題分野:テストと TPI NEXT®のポジショニング 5%、テストプロセス測定に用いる TPI NEXT®モデルの構成要素 40%、テストプロセス改善に用いる TPI NEXT®モデルの構成要素 40%、ビジネス主導改善 15%
合格基準:65% (26 / 40 問)
言語:英語、ドイツ語、日本語から選択可能

試験内容

以下に、試験内容の概要を簡単にまとめてみました。

テストと TPI NEXT®のポジショニング

TPI NEXTモデルをベースにテストおよびテストプロセス改善の意味や価値を理解しているか、成熟したテストプロセスがもたらす利点について説明できるかが問われます。

テストプロセス測定に用いる TPI NEXT®モデルの構成要素

TPI NEXTモデルでは、テスト活動を16のキーエリアに分けて評価します。これらのキーエリアを理解し、それぞれの重要性を説明する力が求められます。また、各キーエリアは4つの成熟度レベルで評価されるのですが、それぞれのレベルの定義と、成熟度を高めるために必要な要素やプロセス、そして成熟度を可視化する方法についても理解する必要があります。

テストプロセス改善に用いる TPI NEXT®モデルの構成要素

テストプロセスの改善を促進するための手法、改善計画の立案方法について理解が問われます。テストプロセスに対する定性的、定量的な測定を使用して、テストプロセスの効果的な改善と成熟度の向上に取り組む方法について説明できる力が問われます。

ビジネス主導改善

この分野では、ソフトウェアテストがビジネス目標や利益にどのように貢献し、ビジネス価値を向上させるかに焦点が当てられています。テストの成果をビジネスに対して結びつける能力、テストのコストとリスクの最適化などについての知識や、ビジネスの観点からテストプロセスを理解していること、組織全体の目標との連携を強化する方法を説明できることが問われます。

勉強方法

今回私がやった勉強方法は2つです。

①参考文献を読む

image.png TPI NEXT® ビジネス主導のテストプロセス改善

私はこの本を暗記する勢いで4周くらい読みました。TPI NEXTについて体系的によくまとまっていますし、テスト活動にかかわったことがある方なら比較的読みやすいと思います。
試験はこの本に書かれている内容から出題されるので約340頁とボリューミーですが1ページ1ページ丁寧に読み理解を深めましょう。

②模擬試験を解く

私はTPI NEXT® Foundationのサイトからダウンロードできる模擬試験を学習の仕上げとして解きました。
模擬試験ってだけあって難易度や内容が本番そっくりです。知識の確認として使うとよいでしょう。
*リンク先の一番下エリア「Details & downloads」から模擬試験がダウンロードできます。

勉強時間

試験合格までにかかったトータルの勉強時間ですが、
私は平日の朝と業務終わりにそれぞれ1時間半ずつぐらい、1日平均3時間を1週間続けたので合計15時間ほどだったと思います。
短期集中型で頑張りました。

苦労したところ

TPI NEXTが定義しているテスト活動を分ける16のキーエリアと、各キーエリアの成熟度を高めていくためのチェックポイントをすべて理解し、頭に入れていくことが大変でした。内容が難しいというよりかは量が多くて苦戦したという感じです。。

合格後、案件でどう活きているか

私自身感じたのは、テスト活動に対する視野が広がったなと感じました。私は品質技術のスペシャリストとしてアサインされているのですが、テストプロセス改善を考えていくうえでの手札が増えたなと感じています。たとえば「今の自分のチームのコミュニケーションレベルってどれくらいだろう?」、「テストウェアの管理どのレベルでできてるかな?」そんな疑問を持った時に今回私が勉強したTPI NEXTは解決の手助けになってくれるなと思いました。

さいごに

テスト活動に携わる方、QAとしてご活躍されてる方、これからテストプロセス改善について考えたい方は学習のきっかけとしてTPI NEXT® Foundationを受験してみてはいかがでしょうか。この記事が少しでも役に立てばうれしいです。


執筆者プロフィール:安立雄大
新卒でSEとしてシステムの運用保守を経験。2022年7月SHIFTに第二新卒で入社。現在は、QAエンジニアとして日々奮闘中。 好きな食べ物はたけのこの里。

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