日本一才能と能力を活かせる会社の実現に向けた取り組み ~ビジサポの学会発表~前編
はじめに
2023年8月25日・26日にビジネスサポート部(通称:ビジサポ。学会が開催された8月末時点での名称は「ビジネスサポートグループ」。9月より「ビジネスサポート部」に名称変更)の大泉と原が、「日本職業リハビリテーション学会 第50回かながわ大会」に参加しました。
本学会の目的は以下です。
【学会の目的】
様々な障害のために職業に就くことや維持していくことが困難な人々に職業を通じた社会参加と自己実現、経済的自立の機会を作り出していく取り組みを職業リハビリテーションという。
本学会では、職業リハビリテーションに関する科学的な研究・実践活動を通じ、わが国における障害者の職業リハビリテーションの進歩・発展に寄与することを目的としている。
引用元: http://vocreha.org/about/introduction.php (日本職業リハビリーテーション学会)
本学会にて、「日本一才能と能力を活かせる会社の実現に向けた取り組み」というテーマで2人が発表をしました。
以下、発表内容と、インタビューの模様です。
<目次>
~発表内容~
①ビジネスサポートグループについて
②映像チームの取り組みについて
③業務改善サポートチームの取り組みについて
④両チームのマネジメントについて
⑤今後の取り組みへの課題
~インタビュー~
⑥学会後の二人へのインタビュー
①から⑤までは学会でのビジサポの発表内容の要約です。
①ビジネスサポートグループについて
ビジネスサポートグループは2015年に1名採用したところからスタートをし、2019年にはビジネスサポートグループとして発足をしました。
そこから、2020年にはSHIFTグループのBPO機能として依頼された業務を遂行して納品する体制が構築され、2022年には100人を超える組織に拡大し、アートや花といった第三の価値の創造のためのプロジェクトも発足しました。
ミッションとして掲げているのは「才能と能力を活かして、みんなが活躍できる社会の実現」です。
もう一つは『「日本一才能と能力を活かせる会社」へ~障がい者雇用領域で第一想起される組織になる~』です。決して容易な道ではなく、また長い歳月を要するかもしれないですが、私たちはこのミッションの遂行のために、日々奮闘しております。
②映像チームについて
2020年1月にチームを立ち上げ、現在では15名体制となっています。
チームは2チームの統括リーダー、各チームのリーダー・サブリーダー、メンバーで構成され、全員が障がいを持っている社員です。
立ち上げ当初は面接動画のみの編集をしていましたが、現在は様々なコンテンツの動画編集、音声、イラスト制作、撮影、配信までトータルで映像にまつわる幅広い業務を行っています。業務もただ指示されたものを制作するのではなく、要件定義から介入し、企画、ブランディングまで関わることが非常に増えています。
映像チームでの主なマネジメントは育成・生産性・構造化の3つです。
1つ目の育成では、使用する編集ソフトの中で使用頻度の高いスキルを可視化し、それをもとに業界水準のスキルを標準化しました。
また、そのスキルと育成目的に合わせた業務をアサインすることでよりスキルを向上できるよう進めました。
その他、採用ラインを専門化し、3つ目に述べる構造化によっても育成を図りました。
2つ目の生産性では、依頼の詳細を業務フロー化したことで依頼から制作開始までの工数を削減しました。
また、案件ごとにかかった工数をビジサポ独自の工数管理表をもとに、市場相場と照らし合わせた予想売上を算出しました。
以前は案件によってはある程度時間をかけてきましたが、数値化することで限られた期間と人数の中で最大限のクオリティーにもっていくためにはどのように進めたら良いか、生産性を意識しながら進めることが出来るようになってきています。
3つ目の構造化では、初めはリーダー層、その後メンバーの役割を明確化しました。
メンバー1人ひとりが自分の役割に対して目的・意味を見出すことでより責任感を持ち、今までの受け身の体制から能動的に行動できるように体制から自立を促していきました。
また、案件リーダー制を導入し、依頼から納品完了まで完結できる自立した人財の育成を進めました。
このような3つのマネジメントをチームの状況に合わせて段階的に進めることで好循環が生まれ、心理的安全性が向上するチームとなっています。
③業務改善サポートチームについて
次に業務改善サポートチームの取り組みをお伝えします。
業務改善サポートチームはアプリ開発を基軸に複数のバックオフィスの自動化、業務DX化に貢献しています。
手動で属人化していたことで漏れやミスが生じていたり、高いセキュリティーリスクとなっていたものを自動化することで単なる生産性の向上だけではなく、セキュリティーリスクの軽減などにも寄与しています。
チーム体制は案件毎にメンバーをアサインしています。
業務改善サポートチームでは、エンジニアの育成のために、主に2つのマネジメントを行っています。
1つ目は、採用に当たり経験者を採ってきたわけではなく、独自の研修制度を作成して取り組むことで入社1カ月半後にはある程度自立して案件に入れるような育成を図っています。
自動化を標準化することが難しい中で業務内容にフォーカスした共有知識や標準化を行っています。
また、それを実務に基づいて研修を組むことでよりスピーディーにスキルを習得することが可能になっています。
2つ目は、障がい特性に合わせた個別へのアプローチです。
個人の経験値や障害特性を把握することで、できることやスキルを発揮するための方法を考えて、業務をアサインしています。
一方で業務を遂行する上で苦手なことや困難さがある場合、原因は障がい特性なのか、単なる経験不足や性格・気質などによるものなのかを分析して、できる可能性があるものは伸ばせるよう実務を通して育成を進めています。
学会では事例を基に成長の過程をお話しました。
④両チームのマネジメントについて
両チームのアプローチは異なるものの、いずれもメンバーの才能と能力を活かせる取り組みとなっています。
その中で、標準化や自立を共通キーワードとしています。それは2つのチームだけでなく、ビジサポ全体のマネジメントでも共通認識しているアプローチです。
⑤今後の取り組みへの課題
今回の大会テーマでもある才能と能力を活かせる取り組みについて、ビジネスサポート部で抱える様々な課題はありますが、今回の両チームの取り組みに絞った現状の課題と今後の障がい者雇用の可能性について2点あげました。
1つ目は、各チームの業務やメンバーの特性によってマネジメントのアプローチが異なるため体系化がむずかしい状況です。
今後は様々なチームマネジメントを体系化できるようなツールの活用や共有方法について更なる改善が必要であると考えます。
2つ目は人財育成について、個人の経験やポテンシャルに頼っている現状があるため、今後は人財育成プログラムを体系化することです。
また、現在のキャリアラインである、担当職種における専門職(スペシャリスト)とチーム・組織全体の運営としてのマネジメントの2つがありますが、今後多様な価値観やスキルに合わせて既存の枠組みに囚われない働き方やキャリアについて創出していきたいと考えています。
これらの課題解決をすることで、より一層才能と能力を活かせる組織を創っていきたいと思います。
以上が、「日本職業リハビリテーション学会 第50回かながわ大会」でのビジネスサポート部の発表内容(前編)でした。後編もお読みいただけたら嬉しいです。
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