スマート農業について調べてみた -今、求められる2つの要因-
はじめに
こんにちは、SHIFT アジャイル推進2グループの大島です。
今回はスマート農業についてご紹介致します。
スマート農業については以前から耳にはしていましたが、最新の状況ってどうなんだろうと思い、調べてみました。
スマート農業とは
スマート農業とは「ロボット、AI、IoTなど先端技術を活用する農業」のことです。
農林水産省の政策の1つで、省、企業、農業従事者が協力して推進していて、代表例として、自動走行トラクターやドローンによる堆肥や農薬の自動散布があります。
2018年に阿部寛主演のドラマ「下町ロケット・ヤタガラス編」で、自動走行トラクターの製品化を主題にしていましたので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
なぜスマート農業が必要か
スマート農業が求められいる要因は、大きく次の2つです。
少子高齢化による次なる担い手や労働者不足が深刻となっている。
熟練者でなければできない作業が知識多く、省力化、人手の確保、負担の軽減が難しい。
下のチャートからわかる通り、特に農業従事者の減少と高齢化は深刻な問題となっています。
これらの人手や熟練知識の不足の問題を、ロボット・AI・IoT等の先端技術で解消するのがスマート農業です。
スマート農業のメリット
スマート農業の技術は大きく以下の3つに分類され、それぞれのメリットがあります。
作業の自動化 ロボットトラクタ、スマホで操作する水田の水管理システムなどの活用により、作業を自動化。
情報共有の簡易化 位置情報と連動した経営管理アプリの活用により、作業の記録をデジタル化・自動化し、熟練者でなくても生産活動の主体になることが可能に。
データの活用 ドローン・衛星によるセンシングデータや気象データのAI解析により、農作物の生育や病虫害を予測し、高度な農業経営が可能に。
実現されているスマート農業の技術
自動走行トラクター
耕うん(田畑を耕す事)整地を無人で、施肥播種(肥料や種をまく事)を有人で行う。
自動運転田植機
監視者がほ場(田畑の事)周辺にいる状態で、旋回も含めて自動で田植えを実施。
自動運転アシスト機能付コンバイン
オペレータが搭乗した状態での自動運転による稲・麦の収穫が可能に。
水田の水管理を遠隔・自動制御化するほ場水管理システム
水田水位などのセンシングデータをクラウドに送り、ユーザーがモバイル端末等で給水バルブ・落水口を遠隔または自動で制御する。
ドローンによる可変施肥
専用タブレットの操作で、離陸・散布・着陸までを自動で行う完全自動飛行。 作物の生育状態を解析し、生育不良の部分にドローンで追肥する。
クラウド型営農支援サービス「天晴れ」
人工衛星が撮影したほ場の画像を解析し、農作物の生育状況を診断・見える化してお知らせする。 診断レポートに基づく、ほ場ごとの状況に応じた作業計画の立案、適切なタイミングでの施肥や収穫が可能となり、 高収量化、高品質化、省力化に寄与。
農業用アシストスーツ
空気の力で腰の負担を軽減。10~30kg程度の収穫物の持ち上げ作業で負荷を1/2程度に軽減する。
自律走行無人草刈機
草刈りをしたい場所にエリアワイヤーを設置、エリア内をランダムに走行しながら草刈りを行う。 専用アプリでスマートフォンと連動し、機械から離れた場所にいても草刈りの状況確認。
スマートグラスで栽培支援
房づくり、摘粒、収穫時期の判断といった熟練農業者の匠の技を、農業者が装着するスマートグラスで撮影し、データ化。
スマートグラスで捉えたブドウに対してAIで解析した適切な作業指示をリアルタイムで表示する。
VRでリンゴの剪定技術を学習
ヘッドマウントディスプレイを装着することで、VR空間上で剪定技術を学習する。
病害虫診断アプリ
スマートフォンアプリを通じた撮影画像からAIが病害虫を診断し、結果を表示。
キャベツ自動収穫機
AIを用いてキャベツを認識し、自動収穫。
最後に・今後のスマート農業について
ここまで様々なスマート農業の技術をお伝えしましたが、今後日本の農業について、日本の自給率の状況と、農林水産省の計画について、その中でスマート農業がどのように期待されているかお伝えしたいと思います。
日本の食料自給率
日本の食料自給率は長期的には低下傾向が続いてきましたが、2000年代に入ってからは概ね横ばい傾向で推移しています。
食料自給率の目標
農林水産省では、令和12年度までに、カロリーベース(消費する分)総合食料自給率を45%、生産額ベース総合食料自給率を75%に高める目標を掲げています。
スマート農業に寄せられている期待
農林水産省では、食料・農業・農村基本計画の中で、食料自給率の目標を達成する為の施策の1つとして、スマート農業の推進をあげています。
あくまで施策のうちの1つではありますが、スマート農業の省力化や生産性向上に高い期待がよせられており、今後も技術や市場が発展していく事が予想されます。
私自身は農作業とは無縁ですが、現在の労働者不足や食料自給率を鑑みて、発展してほしいと願っています。
SHIFTでも過去にスマート農業に関するイベントを開催して実際の事例を紹介しています。 興味があるかたは、こちらもご覧になって下さい。
実りの秋!農業×IT LT会
畑大好き人間が語る、農業×IT LTレポート
私もプロダクトに関わることがあればいいなー、とか思っています。
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