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SHIFT Game Producer Meetup #18 ゲームマーケティングの新常識?!企業のTikTok参入事例紹介!

はじめに

こんにちは!SHIFTエンターテインメント業界ウェビナー担当の高木です!

今回で18回目となる、ウェビナー「SHIFT Game Producer Meetup #18 」では、One Acreの折茂 氏とNatee朝戸 氏をお招きし、1LDK朝岡 氏をファシリテーターに対談を行いました。

一部分ではございますが、その様子をぎゅっとまとめてお届けします!

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執筆者プロフィール:高木 真愛
WEB広告代理店で営業・広告運用を経験し、その後はしばらく接客業にて奮闘。現在はSHIFTにてセミナー運営、バックオフィス業務、SHIFTnoteのライターを担当。

テーマ「TikTok入門知識」

1LDK 朝岡 氏(以下、1LDK 朝岡): 朝戸さん、本を出されたという話を聞きまして。

Natee 朝戸 氏(以下、Natee 朝戸): 2月8日からTikTokの活用に関する本を出させていただきますので、お見知り置きいただけたら嬉しいです。

Natee 朝戸: 折茂さんにもインタビューをした記事を出させていただいています。

1LDK 朝岡: TikTokってどんなマーケットなんだっけ?とかYouTubeと比べてどうなんだっけ?というところを朝戸さまにお聞きできればと思います。

Natee 朝戸:  YouTubeって実は、日本にローンチしたの2005年からでMAUが日本で6500万人あたりだと思うんですけど、TikTokって2017年6月に日本でローンチをしてMAU2400万人まで増えていて、全人口の20%ぐらいがいよいよ使い始めているのが実情でございます。

Natee 朝戸: ユーザー数も一気に伸びてきていますし、1ユーザーあたりの利用時間もYouTubeやLINEに次ぐ長さに進んで来ております。YOY150%で伸びているという成長率の速さと、年齢層の拡張が非常に速いスピードで行われているというのが、成長率観点だったりこれからの面白さだったりするのかなと思っています。

1LDK 朝岡: TikTokで広告を打ったりB向けの企業さんが導入されたりする事例って、YouTubeと比較すると少ないのかなと思っているのですが、何が一番障壁になっているのでしょうか?

Natee 朝戸: YouTubeやInstagramというのは、クリエイターの持つコミュニティが原点になっていたり、広告を配信する時にもかなり精緻なターゲティングが行えるところに特徴を持っていたりするので、企業側からすると結構扱いやすいんですね。

TikTokってそこを軽々と超える時もあれば、全然伸びない時もある確率が高い。これってフォロワーとか関係なく、コンテンツが面白いかどうかユーザーに受け入れられるかという、人というよりコンテンツに依存した発信をされるからなんですね。

そのため広告の配信も最適化が非常に速く、本当に機械側に学習を任せちゃう要素が強いので、引いて見ると博打要素が強く映るということはあります。

もうあらゆるプラットフォームが、ショート動画やAIのレコメンドをセットにして行くことが当たり前の世の中になってきたので、正に今がショートムービーの参入するタイミングとしては良いのではないかなと思っております。YouTubeもショートが盛り上がってきておりますし。

Natee 朝戸: 広告の運用の仕方も、ショートの動画を起点にするのが当たり前になってきたり、運用方法も変わってきたりするのが方向性としてあるかなと思っていますので、是非頭に置いておいていただけたら嬉しいなあと思っています。

テーマ「ゲーム業界におけるTikTok活用」

ワンエーカー 折茂 氏(以下、ワンエーカー 折茂): ゲームとTikTok、相性としてどうなの?というところをお話させていただくと、向いています。向いているが工夫がめちゃくちゃ必要ですというのが正直なところです。

工夫の課題の1個目は、そもそもゲームが4~5年開発で、その後に出していって機能たっぷりのソシャゲとかオープンワールドでかなりヘビーになってきているので、そこと最近流行っているソーシャルネットワークのようなライトなスナックコンテンツとまず差分がある。

ワンエーカー 折茂: 2個目は、例えば漫画から映画、ゲームまで、本当に様々なエンタメコンテンツの渋滞になっているので、そこで自分たちのコンテンツを1位にするのってどれだけカロリーがいるんだ?という世の中になってきていることがあると思っています。

ワンエーカー 折茂: じゃあこの2つに対してどういう風なアプローチをすればTikTokでモノが売れるのか?アプリがインストールされるのか?

1個目の課題に関しては、ゲームを売りたい側の人間というのは、やっぱりどうしても脳稼働率100%でウチのコンテンツの面白さを伝えたいと思っていて、こんないっぱい機能があってこんな面白い要素があるということを言いたいんです。 それに対して、TikTokを見ている人たちは脳稼働率10%しかなくて「う~ん、なんか面白いコンテンツないかな~」というマインドで見ているんです。

このギャップのせいでCPIが高く出てしまう現状があります。これをどう解決させるのかが、インフルエンサーマーケティングになるかなと思っています。

どうやって15秒で理解できるようなコンテンツにするのか、というのをTikTokerさんに発注したり、どういったコンテンツどういった台本にするのかをディレクションしたりすることが、私たちの仕事かなと思っています。

ワンエーカー 折茂: TikTokerさんが紹介する最終的なアウトプットとしては、「今日こんなゲームやってきたけど意外と面白かったよ~。最初だけチュートリアル重いけど、ここらへんまじ革命で、こう面白い。」という感じのアウトプットになって出てくる。

そうすると「意外とこれやってみたいかも、でもちょっと確かにチュートリアル重いけど、あの人が言っていたからちょっとやってみようかな」とCPIが改善していくんです。

ということでTikTokを媒介させることは、私たちの仕事としてはすごく面白いんじゃないかなと思っています。

PVをいきなりドカっとやってそのまま載せるクリエイティブよりも、クリエイターを媒介させてちゃんとディレクションした素材というのは、引き用の素材に比べてCPIが140%。6秒視聴率も124%と平均で出ているので、すごく上手くやってあげるとこれ以上のデータが出てくる可能性があります。

課題の2個目に関しては、TikTokを見ている人達は色々ありすぎて何が面白いのか分からないよという状態になっている。じゃあ僕達はどうするのかというと、影響力を持った人複数人に紹介してもらうのが1番良いソリューションなんじゃないかなと思っています。

言い方を変えると、ミドルサイズのインフルエンサーさん、一定の影響力を持ったインフルエンサーさんが複数人、横で投稿すると、TikTokのアルゴリズム上、同じようなインフルエンサーさんが複数出てくるようなアルゴリズムシステムになっているので、大体その3日~1週間で同じゲームのコンテンツを5回見る、7回見る。状態を生むことができます。

心理学的効果で言うとセブンヒッツの法則というのがあるんですけど、7回見たものは否が応でも、好意を抱くという言葉なんですけど、TikTokはこれを戦略的に作ることができると私は思っています。

弊社実績としては、有料ゲームランキング圏外だったところから11位になったりとか、予算的にはすごく大きくないけれども、インフルエンサーマーケティングをしてさらにアドをかけてやった時に、CPIが他の媒体の半分になったり、そんな実績もあります。

Natee 朝戸: ゲームの中でも上手くいく、いかないゲームはタイトルの差なのか、それともTikTokerの発信に寄るものなのか、どんな感じなんですか?

ワンエーカー 折茂: ゲームによりけりで、インフルエンサーにこういう喋らせ方すると意外とCPI落ちるんだ、という事例って結構あるんですよ。

例えば某配信アプリさん。機能の話をインフルエンサーさんに喋らせればいいのかなって思ったんですけど、声真似系のTikTokerさんに、声真似を複数させながらすごいじゃんというコンテンツ聞いていたら、実はそのライブ配信アプリのPR。それからなんかじゃあやってみようかなという感じで、な受け入れられることがあったりします。

質問の答えとしては、コンテンツが重要ではなくて、どういう特技を持っている人が、どういう喋り方を持っている人が、どう伝えるかということがめっちゃ大事です。

Natee 朝戸: TikTokerさんを媒介させる時って、ご本人のアカウントから発信してもらうのか、ゲーム側の広告配信アカウントから運用して行くのかという違いもあるじゃないですか。その運用設計上のミソとかあったりするんですか?

ワンエーカー 折茂: モノに対してファンがつくと売れやすいとか、ロイヤリティが上がるような商材に対しては、それぞれのアカウントを作って運用していくことによってセブンヒッツを定期的に作っていくような施策がすごく良いのですが、

ゲームは、どちらかというとそのゲームのファンになるのはやっぱり触ってもらわないとダメなんですよ。なので、そのゲームのインフルエンサーさんを広く横でワイドに使用して、当てていく方法か、もしくはバジェットがいっぱいあるのであればアカウントを作って、いろんなインフルエンサーさんを起用してアカウント作っていく、この2択かなと思います。

オリジナルコンテンツでアカウントを作って運用していく方法は、そんなに効果的じゃないんじゃないかなと思います。

ワンエーカー 折茂: 実は2023年にByteDanceの年末年始イベントで、TikTok神社というライブゲーミングのような、アプリ内ライブゲームを出させていただいたんです。 ギフトを投げることによって、お賽銭のようなことができて、そこの賽銭でおみくじが生まれてポイント獲得できた数十人が次のステージに進めて、特別なゲームができるようになるんです。

そこで今年1の福男を決めるという本当にシンプルなライブゲーミングなんですけど、10日間で160万人ぐらいいらっしゃって、投げ銭金額10日間で1500万円ぐらいの投げ銭がされて、こういったカジュアルなゲームとライブの掛け合わせのようなものも結構新しいなと思っています。

データとしてもフォロワーの平均プレイ時間が6分半もあるんですよ。TikTokの中に6分半滞留するって中々ない話なので、マーケティングを重ねてTikTokの中のライブゲーミングのようなものを期間限定イベントにして、そこで実は新しいゲームローンチします、という最初の入り口だけちょっとゲーミングをして遊べるという施策もけっこう面白いんじゃないかなとか思っています。

1LDK 朝岡: ちなみにTikTokのようなショート動画との相性が悪い企業さんとかいるんですか?

ワンエーカー 折茂: いや、調理の仕方次第で逆に面白くなったりするんですよ。 お堅い系の商材はダメなんでしょ?と思いがちですが、だからこそ良いというコンテンツは企画次第で作れるんです。

逆に言うと「あれもダメこれもダメ」という社内体制的だと、せっかくTikTokなのに、カチカチのお堅いコンテンツが出てきてCPI激高とか、そんなコンテンツになってしまうことが多いので、柔軟に受け入れられる社内体制をお持ちの会社さんは、すぐにやったほうがいいと思いますね。

―最後にゲストの皆様からひと言頂きました。

Natee 朝戸: 弊社は、ゲームマーケティングはもちろん、広くTikTokを見てきたところがありますので、引き続きコミュニケーションを取れたらと思っています。是非TikTok自体にも外組みにもご注目ください。本日はありがとうございました。

ワンエーカー 折茂: 弊社はゲームやTikTok、ずっとこの2軸でやっていく会社になっているので、何かしら相談ベースでも、こういうコンテンツ作っているけどどう思う?とか、TikTok活用可能性ある?とか含めて軽くご相談いただければと思っております。本日はありがとうございました。

―ここでトークセッションも終了。

いかがでしたでしょうか?今後も「SHIFT Game Producer Meetup」を開催してまいります。ご期待ください!

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