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【SHIFT Game Producer Meetup#22】新しいゲームプラットフォーム?!「Roblox」の正体に迫る!


はじめに

こんにちは!SHIFTエンターテインメント業界ウェビナー担当の高木です!

今回で22回目となる、ウェビナー「SHIFT Game Producer Meetup #22 」では、国内最大級のRobloxクリエイターコミュニティを運営するDEVLOX 代表の田中氏が登壇し、1LDK 朝岡 氏をファシリテーターに対談を行いました。

一部分ではございますが、その様子をぎゅっとまとめてお届けします!

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テーマ:Roblox について

DEVLOX 田中 氏(以下、DEVLOX 田中): Robloxは、今ものすごくユーザー数を伸ばしているプラットフォームで、見方としてはメタバースでもあり、ゲーミングプラットフォームでもあるという見方ができると思っております。

よく言われるのは「ゲーム版YouTube」、端的にいうと簡単にゲームを作れるプラットフォームであり、それを他のユーザーが遊べる。かつ遊ばれた量に応じて収益が作った側のクリエイターに入るという、YouTubeのゲームバージョンのようなプラットフォームです。

DEVLOX 田中:開発エンジンもゲームエンジンもRoblox社が用意していまして、比較的容易にゲームが作れるプラットフォームだと思っております。特徴は4つ、1点目はUGCであるというところ。

2点目は、グローバルな大きいサービスであり、平均DAUが6600万人を超えるような数字が発表されて。北米発祥のサービスなので北米中心で盛り上がってはいるのですけれども、北米とヨーロッパとアジア・オセアニアとその他4領域で見ると、大体25%ずつ分散をしていてグローバルに広がりつつあるというような状況になっています。

3点目は、Roblox社が提供している開発ツールとしてRoblox Studioというものがありまして、そこを活用できるというところと、サーバー代をRoblox社が負担しているので。クリエイター側が実費を払うのが従来のインディーゲームでもあったと思うんですけれども、Robloxの場合はそれがないのが画期的でクリエイター側が盛り上がっている要因かなと見ています。

ゲーム作りも3Dのオブジェクトを配置して、そこにプログラムを仕込むという形なので、プログラムがなくても障害物競争のようなゲームだったらモノの配置だけで簡単に作れるところも魅力的というか、ハードルを下げているポイントかなと思っています。

4つ目は仮想空間、3D空間を作るというようなプラットフォームになっているので、結果的にメタバースとしても注目をされている。かつユーザー数も多いので、アバターファッションも充実していますし、ブランドやアーティストもワールドを作る流れが起きていてメタバースの流れも汲んでいるのかなと捉えています。

1LDK 朝岡 氏(以下、1LDK 朝岡):ファッション業界とか世界的に有名なアーティストとかが、Fortniteの中でライブする流れとかもあったりするのですか?

DEVLOX 田中:そうですね。マライア・キャリーがプチイベントをやるとかは実際ありました。確か去年発表された数字だったと記憶していますが、日本国内のプレイヤーが+1349%成長というところで、22年の12月にJapan統括責任者が新しく任命されたというニュースがあります。日本初のIPや国内の大手と呼ばれるような会社さんも参入を発表していて、これから日本市場も盛り上がってくるのではないかと予想されています。

1LDK 朝岡:参入企業ってRoblox上で何をされているんですか?

DEVLOX 田中:基本的にゲームコンテンツを作って、それをビジネスにする会社さんが多いです。あとは例えば、そのワールドをきっかけに企業案件の営業をかけるといった流れかなと思っています。 ちなみにRobloxがすごく重視しているのがエンゲージメント。「何時間ユーザーが遊んでいるか」がポイントで、そこも年々伸びているというような状況です。

DEVLOX 田中:RobloxではRobuxという通貨がアプリ内で発行されていて、その通貨で各ゲームに課金するなどします。” BOOKING” というのは、Robuxの購入量。” REVENUE” というのは実際に消費されたところまでを追ってレベニュー計算をしているものです。”HOURS ENGAGED” は全ユーザーが費やしている時間です。

ターゲットの属性は年々、上になってきています。17歳から24歳が今伸びていて、もともとは13歳未満がすごく多くて半分ぐらい占めると言われているのですけれども、もうちょっと高年齢層も広がりつつあるというような状況です。

DEVLOX 田中:最近バズッたツイートがあるんですが、宮武徹郎さん(Off Topic 代表取締役)がツイートしていて「Robloxの2022年の1年間、トップ10クリエイターは平均23million dollarなので、2300万ドル儲かっている。トップ500のクリエイターの平均の収益が140Kなので、14万ドル」。これが事実だともう既に儲かっている人が多い状況かなと思います。

ちなみにRobloxってプラットフォーム内で広告を回すこともできるんですよ。自分のコンテンツの広告をプラットフォーム内に回すという形で。例えばコンテンツで上がった収益を次のコンテンツの投資として広告に回すこともできる。そのため選択肢としては広いしすごくプラットフォーム化していて面白いですよね。

テーマ:DEVLOXについて

1LDK 朝岡:今会社として注力しているところとしてはコミュニティになるんですか?

DEVLOX 田中:はい。コミュニティはやっぱりすごく軸になるので、日常的にやっているんですけれども、今って割と趣味のクリエイターの方達がRoblox上で多いという状況なので、もっとプロの人達を僕達がちゃんと育てていって、海外スタジオを含め人材を必要とするところにアサインしていく取り組みをやっていこうかなと思っております。

1LDK 朝岡:ちなみに「Robloxのプロ」というのは、ゲームクリエイターとして、RobloxのUnityみたいな開発基盤を使ったプロフェッショナルな人を育てていく、そして数が多くないとプラットフォームが活性化しないという話ですよね?

DEVLOX 田中:そうです。ピュアにすごく良い作品を作って売れるというところが1つと、もう1個がRoblox内での受発注という世界も起きるとは思っているので、そういったところにスキルレベルを含め向き合える人。そんな方々が増えていくと良いなと考えています。

―ここで視聴者の方から質問を頂きました。

「ゲーム内で課金要素などは入れられますか?」

DEVLOX 田中:はい、入れられます。

1LDK 朝岡:あくどいやり方だけど、この回復アイテムの単価を100円じゃなくて5万円にするのとかできたりするの?

DEVLOX 田中:できますよ(笑)。

1LDK 朝岡:面白い。自由度でかいですね。ゲーム業界って「ガチャって3000円だよね」みたいな当たり前の感覚があるけど、そもそもゲームの体験自体が全然違うわけじゃないですか?プラットフォームの中でも。となったらそこの価値自体もそもそも変えられそうだなと。逆に言うと極端に安くすることもできるんだなと思って。 安くすることによって、ペイメントのユーザー数を増やすみたいなことができそう。

テーマ:Robloxを取り巻くビジネスの現状

DEVLOX 田中:いやぁ、大変ですよね。各社さんどうやって入っていこうかな、と悩まれている方が多い印象はやっぱりあって。というのも一番分かりやすいのってコンテンツ作って参入していくところだとは思っているんですけれども、そこがなかなか従来のコンテンツビジネスの中で特異的なところがあって。1つはリリースした瞬間にグローバルに勝手にリリースされる状況なので、国内ターゲットで、となると収益がそんなに大規模にはなりにくいというのが正直あります。ですので、グローバルに向けてコンテンツを作らないといけない。

あと、ものすごいゲーム数が出てきているので、出していきなり跳ねるということは基本的になくて、YouTubeも再生回数が上がっている動画がすごくレコメンドされるわけで。じゃあ出したから伸びるかというとそうではないので、なかなかコンテンツを出す手前で「じゃあ実際やる?」という感じのテンションに各社さんなりがちですね。

1LDK 朝岡:企業が入るとなると、個人がやるのと規模が違うじゃないですか?企業が入る時に例えばプロのRobloxクリエイターみたいな方を社内で育成して、コンテンツを作って出すとなった時に費用対効果はあるのか、そこは実際どうですか?

DEVLOX 田中:実例が多くないので、見解になってしまいますが、例えばモバイルゲームでめちゃくちゃ売れて100億とかいくゲームもあるじゃないですか? 正直まだその規模としては難しいですよね。もちろん先ほどの「これぐらい儲けています」みたいなのはありつつも、まだ一部の人ですし市場全体としては難しそうです。

1LDK 朝岡:それって僕はFortniteとかに置き換えられるのではないかと思っていて。Fortniteのようなゲームの中で、ワールドを作ってその中で遊べるようになるという体験を、クリエイターが提示できたらいいじゃないですか。だからRobloxも同じような道をたどれる可能性があるじゃないですか。そうなった時に、個人クリエイターがいかに良いものを作れる環境を整えるかが大事になってくるのかな。

DEVLOX 田中:まず前提として、FortniteよりもRobloxのほうが数字としては出ています。クリエイターの稼ぐ額も含め人数も。全然桁が違いますね。 そのため割と歴史的な意味からいうと、さきがけはRobloxですね。とはいえFortniteが超良いのは間違いないと思っています。

Roblox内ではいくつかブランドやIPが出されているわけですよ。実際大成功だったみたいで。Robloxはプラットフォームとして見るとやはりブランドとかIPとかそういったところは絶対に欲しいはずです。なので、それは個人ではなかなか難しいというか、法人で取り組むことがやはり多いと思います。

市場全体として見ると、個人クリエイターが趣味で作っていくみたいなところの延長線上だとコンテンツの質がぐっと引き上がるのには限界があると思っていて。 なので、社外スタジオがガツッと良いコンテンツを作る。IPも賭けるか、あとはプロの人が生まれてその人が個人で良いゲームを作るか、そういうことが必要ですし、それだけじゃダメで、それをすごい量を作らないとヒットするコンテンツというのは分からないです。

1LDK 朝岡:自社のオリジナルゲームを作る開発費用ってどれだけかかるの?ものによる?

DEVLOX 田中:完全にものによりますね。やっぱりガッツリとビジュアルも含め中身も含め作ろうと思ったらやっぱり数千万とかはなっちゃいますね。

1LDK 朝岡:僕がもし、発展におけるポイントを考えるとしたら、まず僕は個人のクリエイターが熱狂しているところが大事であるというのと、作っていて「マジおもろい!」みたいなお客さんがまず大事だと思っていて。

ゲームを作るという観点で考える時に「ポケモンを作りたい」とか「任天堂で働きたい」みたいな子が「Robloxでプロのゲームコンテンツを作りたい」というように熱狂的に憧れる存在みたいなところを生み出すのが、最初なのではないかと思っていて。

個人プレイヤーがめちゃ稼いでいる、なのか、めちゃお客さんに遊ばれている、なのか。そういうスタープレイヤーみたいなのが出てくるのがRobloxにおいて重要なのかなと思っていて、そこを御社で何か生み出せるとめちゃ最高だなと思いました。

DEVLOX 田中:はい。おっしゃる通りだと思いました。もう1点、ネイティブにそのサービスが前提で育ってきたユーザーがたまっているかどうかって、結構大きいのではないかと僕は思っています。Roblox、実は歴史は20年ぐらいあるので、アメリカだと子供の時から15年遊んで、成人してRobloxのコンテンツ開発の会社やっています、というスタジオがあったりする。なので、露出の度合いと年数みたいなところの2つは結構重要なのかなと個人的には思っています。

―ここで、ゲストの田中氏から一言頂きました。

DEVLOX 田中:来週、再来週あたり(2023.7.23時点)に、プロのクリエイターを育てていくような事業を発表できそうなので、是非プレスリリースを読んでいただいて、興味ある方はお問合せいただければ嬉しいなと思っております。 ※詳細はこちら↓ https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000119710.html

Roblox、絶対くると思ってやっているので。実際もうユーザー数もかなり増えていて、逆に日本がガラパゴスみたいなこんな市場はなかなか無いです。今年でだいぶ物事が動くので、是非この機会に興味があればご連絡いただければと思います。ありがとうございました。

―ここでトークセッションも終了。

いかがでしたでしょうか?今後も「SHIFT Game Producer Meetup」を開催してまいります。ご期待ください!

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執筆者プロフィール:高木 真愛
WEB広告代理店で営業・広告運用を担当し、その後はしばらく接客業にて奮闘。現在はSHIFTにてセミナー運営、バックオフィス業務、SHIFT公式noteのライターを担当。

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