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「楽しい仕事に変える」ために必要なスキル

ご挨拶

はじめまして。株式会社SHIFT、ヒンシツ大学の南雲と申します。
公式ブロガーとしてお届けする第1回のnoteでは、

「楽しい仕事に変える」ために必要なスキル

これをテーマとして、読者の皆様が楽しく仕事に取り組み、楽しめる職場の雰囲気を醸成する 方法について、私が実際の仕事で実践した経験を中心に、考察してみたいと思います。SHIFTの行動指針には、「仲間と楽しみながら業務に取り組む」という内容が書かれています。 たまたまですが、これは私がSHIFTに入社する以前から心に掲げている人生の指針。それを実現するために必要なスキルについて、仲間(お客様も含めて)「どうやって楽しんでもらおうか?」それを考え実践していくこと自体が「楽しい仕事に変える」ための秘訣です。しかし、考え方やこれまでの経験や能力にも当然個人差があります。このnoteでは半分論理立てて、半分伝えたい気持ちを抑えて読者の皆様の経験に寄り添えるよう、考察を交えながら説明をします。 このnoteに書かれていることを皆様自身の経験と照らし合わせていただき、このnoteが一人一人にあった方法を気づくきっかけとなることを願いながら執筆を致します。

日本人は仕事を楽しんでいる人が少ない?

私立学校の教員との会話から

つい先日、娘が中学校の時にお世話になった私立学校の教師であるN先生と意見交換を行った時のこと。私たちは、大学生が社会に出て活躍するために必要だと考える能力要素について、日本人学生と外国人留学生の社会人間の違いについてお互いに意見を交わしていました。

その時、N先生は日本人と外国人の仕事についての考え方について、興味深いことを言いました。

「よく外国人と久しぶりにお話しをする時に、冒頭『あなたの仕事を楽しんでますか?(Are you enjoying your work?)』といった感じで挨拶をしてくる人が多い。実際に多くの外国人は仕事を楽しむという感覚が普通なのだろうか?」

私も実際に大きな違いがありそうだと思い、後日実際にいくつかのデータを検索し、一般的な日本の社会人の仕事についての考え方について調べてみました。

本当にそうなのだろうか?

私が調べた情報の中で、最も興味をもった情報は、山口周氏著『ビジネスの未来』(プレジデント社)の一部を抜粋し編集した記事でした。

「仕事に前向きに取り組んでいるか?」日本人わずか6%の絶望 出典:「[連載]日本人はコロナ後の世界をどう生きるべきか【第30回】     山口周氏著 2021.8.23(幻冬舎ゴールドオンライン)」

この記事には、このように書かれていました。

「仕事に対して前向きに取り組んでいる」と答える従業員は、全世界平均で15%。さらにヒドイことに日本ではなんと6%

もし、これが事実であるとするならば、とても異常な情況だと思います。また、「前向き」という表現が、遠慮がちな人の多い日本人的な性格から現れてこの結果となっていることは推察できるものの、それでも心配になってしまうデータです。

仕事を楽しむ事ができない情況が多くの機会損失につながる

この山口氏の記事には、この現状についての意見として次のようにも書かれていました。

「9割以上の人が、かけがえのない人生を浪費している状況なのです。これは実に悲しむべき状況で、それこそ『社会的課題』だといえます。」

実際は仕事に対してかなり前向きに取り組めていない人がもう少し少ないだろうと仮定しても、山口氏の言うようにこの事実は社会的課題だと捉えるべきだと思いました。私は、この記事以外にも、「働くのが楽しい人/楽しくない人」、「働く理由や目的は何か?」、といったこれに関するいくつかの情報も確認していますが、相対的に多くあったのが「お金のために働く」「働くのは楽しくないけど仕方ない」といった仕事を楽しむという方向性からは、ほど遠いものばかりでした。

当事者である仕事を楽しめていない人からすれば、それが事実だという事でしょうし、もしくは仕事を楽しむ事ができない何かしらの理由があると考えられます。しかし、その期間が長ければ長いほど仕事に集中した結果に得られるスキルの習得につながり難くなってしまうこともまた事実。仕事を楽しむ事ができない情況が、人が成長する上で必要な多くの機会を逃していることについて、決して無関心になってはならない。重大な社会問題であると私は考えます。

なぜ自分の仕事に前向きになれないのか?

仕事がつまらないと思う理由

はじめに、「仕事に前向きに取り組もう!」という気持ちを阻害している感情がどんなものなのかについて考察してみましょう。

前述のとおり、私は、実際にこの記事以外にも、「働くのが楽しい人/楽しくない人」、「働く理由や目的は何か?」、といったこれに関するいくつかの情報も確認しています。その中で、民間の限定的な調査結果ではあるものの、とても納得できる情報を見つけました。

[仕事がつまらないと思う瞬間ランキング] (https://bizhits.co.jp/media/archives/18150) 出典:「Biz Hits」

1位 変化がない2位 評価・感謝されない3位 人間関係に不満

皆様も一時的には、仕事がつまらないと感じた瞬間はあるかと思いますので、この結果について「よくある」または「よく聞く」という内容だと感じたのではないでしょうか?つまり、こういった情況が慢性的に続いていると、「仕事に前向きに取り組もう!」という気持ちを阻害していることが、考えられる要因の本質的なものだと推定されます。

私にもそういった感情を持つことが全く無いとはいえないので、こういう気持ちは多くの方が理解できる感情でしょう。全く、特別な感情であるとは思いません。

仕事を楽しんでいる人との違い

次に、「働くのが楽しい人/楽しくない人」どちらも同じように一時的には「仕事に前向きに取り組もう!」という気持ちを阻害している中で、「仕事に前向きに取り組んでいる」と答える人と、そうでない人との違いについて考察してみましょう。

まず、もう一度「仕事がつまらないと思う瞬間ランキング」のベスト3に着目してみます。どの内容も、仕事がつまらないと思う理由には「評価や感謝をする人」や「上司や同僚または部下(ここでは「仲間」とします)との人間関係など、相手が関係することに気づくと思います。  また、「変化がない」という点では、「人が与える変化」「職場環境による変化」と様々ではありますが、日常の仕事によい変化をもたらすのも、多くは ”人” によるものではないでしょうか。

つまり、「仕事に前向きに取り組もう!」という気持ちを阻害している諸悪の根源に対抗するために、次の2つの対応ができることで前向きに仕事に取り組みやすくなるという仮説を立てることができます。

仲間との関係によい変化をもたらす「誰か」もしくは「自分」が、日常の仕事に関係する人や環境によい変化をもたらす

どちらも、人と環境の変化について述べており、さらにそれらの関係性(チーム)の変化について述べていることになります。

どうすれば変えられるのか?

自分から仲間との仕事を主体的に変えていく

私は、この問題の全てを完全に解決できないまでも、経験的に改善する方向性を検討することをこれまでも経験してきました。

「楽しい仕事に変えるためには、どうしたら良いか?」

この課題を解決するために、人と環境の変化について述べており、さらにそれらの関係性(チーム)の変化についても必要であると述べました。

そして、「どうすれば変えられるか?」という答えはとてもシンプルで、

自分が変える誰かに変えてもらう

大別すると、このどちらかです。

そして、推論ではありますが、「仕事に前向きに取り組んでいる」と答えるタイプの人は、自分の仕事を楽しむために、自分から仲間との仕事を主体的に変えていくことでバランスを保っているものと考えられます。 「仕事がつまらないという気持ちにさせる諸悪の根源」に、自分で必要に応じて対処するために、自分の仕事だけでなく仲間のためにも頑張れることが大切なポイントではないでしょうか。

どんな能力を活用するスキルかわかりやすくする

しかし、自分から主体的に変えようとすることに、少々抵抗感のある方もいるでしょう。また、変えるといっても、何をどの程度変えるかというものもありますし、自分にとってもそれを伝えるチームの仲間にとっても、どんな能力をつけて活用すれば良いか、わかりやすさも必要になります。

そこで、今回はどんな能力を活用するスキルであるかわかりやすくするために、 経済産業省で提唱している「人生100年時代の社会人基礎力」を能力の要素として使ってみたいと思います。

図1 出典:『人生100年時代の社会人基礎力』(経済産業省)


最初に意識すると良い能力要素(基本動作について)

どんな仕事でも、仕事をする上で必要な能力が不可欠なものもあり、それほど能力を必要としない仕事もあります。また、逆に高い能力があるからといって、質の高い仕事が行われる保証はどこにもありません。なぜなら、高い能力を発揮できる条件が整っているかがわからないからです。

「条件」とは、作業環境もあれば、個人のやる気や体調と、いろいろあります。例えば、もし能力が高く無い人が、単純なプロセスをしっかり回し続けてこの「条件」を改善することができたとしたら何が期待できるでしょうか? きっと、高い能力の方がそのまま高い能力を発揮できるようになるでしょう。

こういった、仲間のために役立つ仕事について真剣に考えて、自ら仕事を計画し、また改善された情況を把握して、それをまた仲間のために役立つ仕事について真剣に考えるサイクル。

このようにとてもシンプルな基本動作は、図1の『人生100年時代の社会人基礎力』に定義された3つの能力のうち、それぞれ最初に意識すると良い能力要素は、次の3つであると私は考えます。

  • 主体性

  • 計画力

  • 情況把握力

図2 シンプルな基本動作により最初に意識すると良い能力要素

この3つの能力要素以外にも大切な能力要素があることは言うまでもありません。しかし、本題である「楽しい仕事に変える」ために最初にどの方向へ意識を傾けてもらいたいかを考えると、この3つの能力要素であり、全ての能力要素のベースになるだろうと理解しています。

おわりに

ヒンシツ大学では、これまでSHIFTが得意なソフトウェア品質テストのノウハウを強みに、作業品質・成果物品質・DX推進を含めた各種ITの活用技術などの明日から仕事に役立つ体験型の公開講座を随時開催しています。また、私の主な役割は企業や官公庁のお客様への人材育成研修についてのサポートで、様々なお客様から研修サービスのご相談をお受けし、効果的な人材育成を実現するための人財育成ソリューションの企画やご提案、そして教材検討なども行っています。

私は、2021年9月まで、事業組織のマネージャーの立場でお客様への営業とシステム開発プロジェクトの管理者を兼務し、この10年程は様々な業務を幅広く経験させていただきました。また、お客様の業務システム開発プロジェクトの横断的なサポート役として、自社の社員だけでなくお客様の社員も含めたエンジニアや管理者のご支援を行い、お客様のビジネスや職場の内部課題における見直しや業務改善の具体的な対応について、様々な解決手法を実践する機会がありました。  そして2021年10月に、これらお客様から経験させていただいたノウハウをこのヒンシツ大学にて皆様へ還元していきたい気持ちを抱いてSHIFTに入社したのです。

このnoteの投稿についても同様で、手軽にわかりやすい情報の提供ができればという気持ちで執筆しています。教育機関や学生などさらに多くの皆様と意見交換を行いながら、これまでに無いさらに楽しくなる教育を、ヒンシツ大学にてプロデュースして参りたいと思います!

今回のnoteでは、あえて充分な根拠による明確な解が得られにくいテーマを選び、それを今後のnoteによる投稿で様々な意見や情報を集めて考察しながら、仮説を検証するプロセスを楽しんで参りたいと考えました。  今回の投稿にあたっては現役の私立学校の教師のご厚意によって、考察をより興味深い内容に掘り下げることができこの場をお借りして感謝を申し上げたいと思います。

このnoteによる考察が、様々な立場の読者の皆様にとっても、楽しいものであり、役に立つものとなることを願っています。

次回は、今回の内容をさらに少し掘り下げ、「これらの能力は、いつどんな経験によって身につけることができるのか?」という内容について投稿する予定です。 経験について幼少期まで遡って考察してみたいと思います。  できれば、今回と同様に該当のテーマについて興味をお持ちの方と意見効果しながら考察していきたいと思います。

新年、年が明けて皆様の新たなチャレンジを全力で応援します!

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執筆者プロフィール:南雲 充彦
22歳でパソコンサポート事業の小さな会社経営を経験し、ITコンサルティング会社や大手SI会社等を経て 2021年10月SHIFTに参画。これまでITに関する個人の悩み相談から、公共・通信・介護・不動産・運輸/物流など 生活に密接した事業のICTシステムの企画から開発プロジェクトのマネージメントを経験。 近年では、DX推進や働き方改革など企業の革新的な取組みを支援する役割として活動し、 現在はSHIFTの社会人向け教育機関であるヒンシツ大学にて、これまでとは違う教育事業を推進する立場で 社会や企業の発展をサポートする事業に取り組んでいます。

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