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最近うまれた「ふりかえり手法」と活用できそうな場面

はじめに

こんにちは、SHIFTにてアジャイルQAをしている西薗(にしぞの)です。

突然ですが皆さん、日々の仕事の"ふりかえり"をしていますでしょうか?
アジャイル開発現場に従事しているとKPT(keep problem try)をよく耳にしたり、実際に行っている方々もいらっしゃるかと思います。

ここでKPTって?という方に簡単に説明すると、

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現状を見直す際に、keep(このまま継続すること)、problem(課題)、try(解決策)という3つの項目を書き出して、今後どうするかを考えるものです。

ただそのKPTばかりじゃない、日々生まれる新しい振り返り手法が存在することをご存じでしょうか?

今回は、そんな最近生まれてきているふりかえり手法を取り上げた、ふりかえり手法のおもちゃばこ ~最近うまれたふりかえり手法をお届け!で学んできた内容をご紹介させていただければと思います。


はじめてふりかえりに挑戦するチーム向け


ふりかえりをすると急に言われてもなかなかうまくいかない、KPTを行おうにもノウハウがないから右往左往してしまう。

そんなチームにおススメなふりかえり

【信号機】
【お気持ちから始めるKPT】

をやってみるとうまく回るかもしれません!


信号機~チームの感情変化を可視化しよう~


信号機

自分の心境を信号機の赤黄青で表現し、その変遷を議論していくことで、テーマに対する議論後のメンバーの心境を全員で共有することができます。
この手法のメリットはメンバーの気持ちを言語化するのではなく可視化することができるので、ひと目でチームのテーマに対する心境を見て取ることができます。

文章化するのが苦手な人がいても、3色あるうちのひとつを選択するだけなので行動しやすい、という点もよいところです。


お気持ちから始めるKPT~今のお気持ちを共有しよう~

お気持ちから始めるKPT

KPTでなかなか議論を進められないならば、まずは身近なところから進めてみればいいじゃない。そんなお手軽にテーマを決めれるのがこの手法のいいところです。

チーム内の今思っていることを可視化できるので、チーム改善の第一歩として運用しやすいのもよいところです。

なんか最近ネガティブなチーム向け

KPTをやってもメンバーから出てくる課題がネガティブなものが多くて、チームの雰囲気が悪くなってしまっている。

そんなチームにおススメなふりかえり

【デイリーハッスル】
【ポジティブ星人】


というユニークなふりかえりをやってみてはどうでしょうか?


デイリーハッスル~日々の不満解消兼ねて~


デイリーハッスル

プロジェクトを進める中で出てくる不満、日々の生活で出てくる不満。そんな不愉快なことを一旦書き出してみると意外と簡単に解決できてしまうかもしれません。

スルーしがちな不愉快なことを共有することで、問題が小さなうちから解決することができるのがよいところです。


ポジティブ星人~一転気持ちよくふりかえろう~


ポジティブ星人

ネガティブな内容から一転!みんなでポジティブ星人になりましょう!
メンバーの「お祝い」「失敗の種」「どの種をどんな風に育てるか」の3本柱でTRPGのように議論していく手法です。ゲームの登場人物になりきるように、ポジティブ星人になって前向きにふりかえりをしてみてはいかがでしょうか?


改善の動きをさらに分析したいチーム向け

ある程度成熟したチームだと日々の振り返りがマンネリ化してしまい、「あれ?自分たちの改善できる点って何があるのかな?」という風に改善ポイントが迷子になってしまうこともあるでしょう。

そんなチームには

【あたりまえ探し】
【クネビンフレームワーク】
【ストレングス・トーク】


をやってみると改善の分析がしやすくなります。

あたりまえ探し~なんとなくをあたりまえに~


あたりまえ探し

「あたりまえにやってるけどこれって自分たちの強みだし良いところだよね?」そんな気付きを得ることができるのがこのふりかえり!あたりまえ体操から着想を得たふりかえりなので、アイスブレイクとしても使いやすいです。自分たちの強みが迷子になった時に行うといいかもしれません。


クネビンフレームワーク~問題分析に特化~


クネビンフレームワーク

問題点は出てるけどその解決方法がうまく見つからない。そんな時は問題点の分析を深めていくこの手法を試してみてはいかがでしょうか?

チームの問題点を「単純」「困難」「複雑」「カオス」「無秩序」で分類して、解決しやすいところから順々に取り掛かることができます。複数の問題点が出てきやすいチームはこのふりかえり手法で深堀しながら問題分析してみるのもよいかもしれません。


ストレングス・トーク~行動分析に特化~


ストレングス・トーク

行動による分析をするならこの手法がおススメです。何か問題が発生した際に、起こったできごとと個人・チームがどんな行動をしたのか、行動をする際にどんな思考、感情があったのかを可視化していくことができます。問題への対応力や、逆にポジティブな行動に至った変遷を分析することができるので、チーム内で真似しやすくなるのがよいところです。


最後に

ここまで状況別にふりかえり手法をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?

最後にこれらのふりかえり手法を実施する際に気を付けていただきたいワンポイントをお伝えさせていただくと、

《ふりかえり手法はひとつに絞ろう》

です。


ここまで色々なふりかえり手法を紹介してきて、それはないだろうと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ふりかえりは回数を重ねるごとに精度が上がるものなので、毎度毎度ふりかえり方法が変わってしまうと改善点が出てきづらくなってしまいます。なので、複数回ひとつのふりかえり手法を実施したうえで、「なんかこのふりかえりだと改善しづらいな」という壁にぶつかってから手法を変えてみことをおすすめします。

皆さまの日々のふりかえりでより良い改善が生まれることを祈って、ふりかえり手法のご紹介の〆とさせていただきます。御精読ありがとうございました。

参考文献
ふりかえりを拡張する「ふりかえりカタログ」
https://qiita.com/viva_tweet_x/items/cc3bad3bd298406b6cc7

ふりかえり手法のおもちゃばこ(前編)信号機、お気持ち、デイリーハッスル、気になること、クネビンフレームワーク
https://qiita.com/viva_tweet_x/items/297034090dd5d543207c

ふりかえりカタログ作者Twitter
https://twitter.com/viva_tweet_x

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執筆者プロフィール:西薗 築
基盤開発Slerにて基盤連携用GUIアプリケーション開発に従事。
2018年にSHIFTに入社したアジャイルQAエンジニア。
探索的テスト実行による細かいバグの調査が楽しみ。
趣味は任天堂ゲームプレイと動画編集。


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