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聞きたいことを明瞭に伝えるために押さえたい3つのポイント


はじめに


こんにちは!株式会社SHIFT(以下SHIFT)の能力開発部で、コミュニケーション&リーダーシップ教育を担当している岡田洋輔(ようさん)です。

私は仕事柄、アンケートや質問フォームからの投稿でコミュニケーションに関する相談を多くいただきますが、その中にはどうしても力になりきれない(回答しづらい)時があります。

それがどういう時なのかというと、“相談者が聞きたいことを明瞭に伝えられていない時”です。

例えば、以下の3つの相談内容を見てください。なぜ、このような相談内容では回答しづらいのか分かりますか?

「初対面の人から信頼を得る方法が昔からの悩みです」

「コミュニケーションが難しいお客様やメンバーとの関係構築で悩んでいます」

「リモートワークでのコミュニケーションの取り方について、教えてください」

これらの相談内容は一見、具体的な問題を示しているように見えますが、実際には多くの情報が欠落していて、具体的なアドバイスをするのが難しいのです。

(私もこのような相談の仕方をしてしまうことがあり、客観的に考えると身が引き締まる思いですが)多くの人が無意識のうちにこのような相談の仕方をしてしまっている気がします。ただこれは、その人が悪いというわけではなく、人が話をするときに働く脳のプロセスに関係しています

脳のプロセスとコミュニケーションの難しさ


コミュニケーションは単に言葉をやり取りするだけではなく、脳が情報をどのように処理するかに大きく左右されます。人が話をするとき、脳は情報を「削除」、「一般化」、「歪曲」する傾向があります

このセクションでは、これらのプロセスがどのように“相談者が聞きたいことを明瞭に伝えられない”ことに繋がるのかを見ていきましょう。


■削除
削除は、情報の一部を意識的または無意識的に省略するプロセスです。これは脳が情報を処理しやすくするために行われるのですが、必要な情報が抜け落ちてしまう可能性があるので注意が必要です。

例えば、「リモートワークでの効率的かつ効果的なコミュニケーションの取り方について教えてください」という質問では、具体的にどのような状況で困っているのか、何を改善したいのか、改善することでどうなりたいのか、が削除されています

すると、具体的な背景が伝わらないため、回答者はどのようなアドバイスをすればよいか分からず、一般的な回答しかできなくなる可能性があります。


■一般化
一般化は、特定の経験や情報を当たり前の事象としてパターン化し 、他の経験や事象に当てはめるプロセスです。これは過去の経験に基づいて新しい状況を迅速に理解しようとする脳の働きですが、その時々に特有の重要な細部情報が失われてしまう可能性があります。

例えば、「初対面の人から信頼を得る方法が昔からの悩みです」という相談は、信頼関係の構築が難しい具体的なシチュエーション(例:ビジネスの場、プライベートな場、特定の文化的背景など)が一般化されています。

すると、相談内容が広くなりすぎて具体的なアドバイスを提供するのが難しくなり、相談者のニーズに合った解決策を見つけるのが困難になります。


■歪曲
歪曲は、情報を自分の思い込み(思考)や期待、感情に合わせて変形させるプロセスです。これは自己防衛や自己イメージの維持のために行われることが多いのですが、結果的に情報の正確さが損なわれる可能性があります。

例えば、「コミュニケーションが難しいお客様やメンバーとの関係構築で悩んでいます」という相談は、特定の問題や具体的なシチュエーションが個人の感情や主観により歪曲されています。具体的にどのような困難があるのかが明確ではないですよね。

すると、問題の本質が見えにくくなり、適切なアドバイスを提供するのが難しくなります。


つまり、これらの脳のプロセスは、情報の一部を省略し、一般化し、歪曲するため、相手に対して具体的な状況や問題を正確に伝えることを難しくしてしまうのですね。

効果的な相談を作る3つのポイント


では、どのようにすれば一発で聞きたいことを聞いて、欲しい答えを手に入れやすくなるのでしょうか。 相談をする際に多くの人が見落としがちな3つの大事なポイントを紹介します。


1. 悩みの背景を具体的に伝える
まず、悩みの背景を具体的に伝えることが重要です。具体的な状況や問題の詳細を明確にすることで、相手があなたの状況をより理解しやすくなります。


2. 悩みを解決することでどうなりたいかを伝える
次に、悩みを解決することで自分がどうなりたいのかを考えることも大切です。目標や期待する結果を明確にすることで、相手は具体的なアドバイスを提供しやすくなります。


3. 悩みを質問の形で伝える
最後に、①と②を考えた上で、それを含めて悩みを質問の形で具体的に伝えることが重要です。質問形式にすることで、相手は何に対して答えれば良いのかが明確になります。

相談内容が不明確な例:
「リモートワークでの効率的かつ効果的なコミュニケーションの取り方について、教えてください」

相談内容が明確な例:
「リモートワークでのオンライン1on1ミーティングで、チームのメンバーとの会話がこちらからの一方的なものになってしまっています。信頼関係を構築し安心して意見を述べてくれるようになるために、コミュニケーションにおいて具体的にどのようなことを意識する必要がありますか?」


このように3つのポイントを意識することで、具体的な背景と目的を含んだ効果的な相談をすることができるようになり、より的確なアドバイスを得ることができ、自分の問題を効率的に解決できる可能性をグッと高めることができます。

おわりに


効果的な相談を作るスキルは、仕事だけでなく、日常生活においても非常に役立ちます。コミュニケーションの質が向上することは、仕事の効率UPに繋がりますし、プロジェクトの成功や関係性の向上にも繋がります。

これらのポイントを意識することが、効果的なコミュニケーションをとる助けになれば幸いです。もし良かったら試してみてくださいね。

コミュニケーションは誰でも学ぶことのできるスキルです。

自身のためにも、そして周りの大切な人たちの幸せのためにも、ぜひ一緒に進歩し続けていきましょう!

P.S.
今回は効果的な相談をする上での考え方を中心に見てきました。これらのことを適切な場面に応じて、さらに効果的に伝えるためのフレームワーク(PREP法、SDS法、DESC法など)もあるのですが、これらについてはまた別途お伝えしますね。


執筆者プロフィール:岡田洋輔(ようさん)
現在急成長中、可能性に溢れるSHIFTの能力開発部でIT業界にとどまらない『人間力』にフォーカスしたコミュニケーション/リーダーシップ教育を担当。Made in SHIFTの知識が世界のスタンダードとなるように、日々邁進中。モットーは「コミュニケーションを通じて、人生にポジティブなインパクトを」。

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出典元:
・Chat GPTにて作成