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トップレベルドメイン(.jp,.com)について調べてみた

はじめに

こんにちは、SHIFT の開発部門に所属しているmurasawaです。
今期より中途で入社、バックエンド関連の開発を担当しています。

社内でデータベース設計やRestAPIについて学びながら開発を行っています。
学んだことをアウトプットし理解を深めていくとともに技術の共有として役に立てば幸いです。

今回はバックエンドエンジニアとして知っておくべき、トップレベルドメインについて調べてみました。

トップレベルドメイン(TLD)

https://www.shiftinc.jp/ のようなURLの.jpがトップレベルドメインです。
簡単に説明すると
①webサイトにアクセスするとルートサーバーという起点となるデータベースサーバに問い合わせます。

②ルートサーバーはトップレベルドメインの情報を持っているので「.com」,「.jp」,「.net」などのリストから.jpの情報を教えてくれます

③今度は「.jp」の情報を使って「.jp」の情報を持っているデータベースサーバーに問い合わせます。

④「XXXX.jp」,「***.jp」,「shift.jp」などのリストの中から「shift.jp」の情報を教えてくれます。

⑤その情報をもとに「shift.jp」の…と繰り返し、最終的に「https://www.shiftinc.jp/ 」の情報を取得してサイトを閲覧、操作することができます。

この.jpや.comに関連する組織がレジストリ、レジストラとなります。

レジストリ

.jp、.comや.ukといったトップレベルドメインには、それらトップレベルドメインを管理する組織(登録管理組織)が存在しています。
その組織をレジストリといいます。

レジストラ

そのレジストリの下にはユーザーとの間を取り持つ組織が複数存在します。
その組織をレジストラといいます。

ユーザーから登録などの各種申請を受け付けて処理などを行います。
またレジストラの下にも代理店などが付き、販売を行っている場合があります。

トップレベルドメイン種別

トップレベルドメインには種別があり、大きく国別トップレベルドメイン(ccTLD)と分野別トップレベルドメイン(gTLD)に分けられます。

Country Code Top Level Domain:国別トップレベルドメイン(ccTLD)

トップレベルドメイン(TLD)の中で国や地域に割り当てられたドメインです。

ルートゾーン(DNSにおける階層構造の頂点となるゾーン)の管理とTLDの委任はICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)が行っています。
日本には「.jp」が割り当てられ、JPRSが委任を受けています。

また、ccTLDではTLDを管理するレジストリへユーザーが直接登録申請を行えるところもあります。

国や地域ごとにそれぞれに異なった価値観や習慣、事情などはそれぞれに異なっています。
そのためにTLDを国や地域ごとに割り当て、運用していくことが検討されました。

結果、誕生したのがccTLDです。

Generic Top Level Domain:分野別トップレベルドメイン(gTLD)

トップレベルドメイン(TLD)の中で一般的に、国や地域によらないドメインです。

「.net」や「.com」などの登録に特に制限がないものと、
「.post」や「.aero」などの登録に一定の要件が必要なものがあります。

最初は「.com」「.edu」「.gov」「.mil」「.net」「.org」の6つでgTLDが始まり、その後「.int」が追加されました。

1998年にICANNが設立された後、2度の追加導入あり合計15のTLDが追加されました。
2012年1月から始まった新gTLDプログラムではそれまでのgTLDの追加とは異なる方式が採用されました。

結果、コミュニティベースTLD(community-based TLD)、地理的名称TLD(geographic names TLD)、ブランドTLD(brand TLD)といった新しいgTLDが誕生しています。
2012年からの新gTLDプログラムにより、1,000以上の新gTLDが導入されました。

gTLDではレジストリへの直接申請を行うことができません。
「レジストリ・レジストラモデル」という仕組みが導入されているためです。

この仕組みはTLDの登録ドメイン名を一元的に維持管理するレジストリと、
ユーザーからの各種申請を受け付けるレジストラの役割を厳密に分離することでサービスや価格面での競争環境を作ることを目的としています。

「レジストリ・レジストラモデル」では、gTLDを取り扱うレジストラはレジストリだけではなく、 ICANNが定める各種基準を満たした上で認定を受け、ICANNとも契約を結ぶ必要があります。

tips

トップレベルドメインについて学んだので少し気になることを調査してみました。

2020年の世界デジタル競争力ランキングと国別トップレベルドメイン(ccTLD)登録数の関係

下記の2020年の世界デジタル競争力ランキングとgTLD登録数平均を比べてみました。

図表1-1 デジタル競争力ランキングの基準・指標 (出典)総務省(2021)「ポストコロナの経済再生に向けたデジタル活用に関する調査研究」


図表1-2 デジタル競争力ランキング2020の上位10か国

月ごとのデータが一部欠けていたりしたので、2020年(1月-12月)の平均を出してみました。

図表1-3 デジタル競争力ランキング2020の上位10か国のccTLD登録平均

図表1-1デジタル競争力ランキングの基準・指標にはインターネットユーザーや人材の記述もあるので、 ccTLDの登録がランキング上位のほうが多いのでは?と軽い気持ちで平均をとってみましたが、 ccTLD登録数が多い=競争力が強いとはならないようです。

オランダが突出して多くccTLDに関しては国柄が関係していそうです。
実開発だけでなく、仕事関係や政府のIT化意欲なども関係してきそうなのでccTLDでは何とも言えませんが、 必ずしもccTLD登録数が多い=競争力が強いではないということはわかりました。

参考
総務省HP:
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd103100.html

一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンターHP:
https://www.nic.ad.jp/ja/stat/dom/cctld.html

2020年で一番登録されたgTLDは?

図表2-1 世界gTLD登録平均
図表2-2 世界gTLD登録合計

2020年新しく登録されたgTLDで最も多かったのは.comでした。

圧倒的すぎますね。 続いて.netや.orgが続きますが10倍以上の開きがあります。

.comやccTLDが主流すぎてその他トップレベルドメインはあまり見かけず、見かけたとしても「怪しいサイトかな?」と感じてしまうのも納得の結果です。

参考
一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンターHP:
https://www.nic.ad.jp/ja/stat/dom/gtld.html

終わりに

トップレベルドメインについて調べてみました。

理解が深まったとともに、ドメインはほぼccTLDと「.com」、「.net」、「.org」であるとわかり面白いと感じました。 意識して、トップレベルドメインを観察してみたいと感じました。

次は冒頭で少し触れたルートサーバーを起点に情報をたどっていくDNSのドメインツリーの概念に関して調べていきたいと思います。

【過去記事一覧】


執筆者プロフィール:Satoshi Murasawa
前社ではRPAツールの技術サポート、開発を1年半経験。 SHIFTでは、バックエンドエンジニアとして入社し、node.jsやmysqlに触れはじめた。
DBに漠然とした興味があり、勉強して部の中でDB関連で役割を持つことができたらよいなと思っています。

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